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これまでシリーズを観てきた人なら泣ける『劇場版「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」Ⅲ.spring song』

【基本情報】

製作年:2020年
製作国:日本
 配給:アニプレックス

【個人的順位】

鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:9/111
 ストーリー:★★★★★
キャラクター:★★★★★
    映像:★★★★★★★★★★
    音楽:★★★★★

【あらすじ】

前作のラストで聖杯に汚染されてしまった間桐桜。彼女を守ると誓った衛宮士郎は遠坂凛と共闘し、聖杯戦争を終わらせるため、過酷な戦いに身を投じることを決意するが、闇落ちした桜の力は圧倒的で苦戦を強いられる。

また、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは自らの運命と向き合い、間桐臓硯は桜を利用して己の悲願を達成しようとする。

聖杯戦争の行方は。桜の運命は。ついに最後の戦いが幕を上げる。

【感想】

あー、ついに終わってしまいましたね。。。でも、有終の美を飾ったと思います、この映画。ちょっと泣きましたしね。。。

もともと僕は『fate』のことは『FGO』で知りました。昔のPCゲームが題材だと。でも、そのゲームは結局やらず、実はアニメも『劇場版「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」Ⅰ.presage flower』公開時には『劇場版 Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS』しか事前に観ていなくて。だから、どちらもよくわからなかったんです。

でも、改めて『fate/Zero』からメインストーリーのものはすべて観て、今作に臨んだら、、、いろいろ想うことがありました。

なので、この映画は過去シリーズを観ていたり、作品のファンじゃなかったりしたらほっとんどわからないと思うので、そういう意味では一般向けではないかもしれないですね(笑)

先にも書いた通り、このアニメシリーズ、元はTYPE-MOONのヴィジュアルノベルゲーム『Fate/stay night』が原作となっています。そこで、"セイバールート"、"凛ルート"、"桜ルート"の3パターンがあり、今回の『Heavens's Feel』(通称HF)は"桜ルート"と呼ばれるエピソードのアニメ化(他2つも過去にアニメ化してる)となっています。

で、今回の作品ですが、とにかく過去作品の中で一番ダークファンタジーの要素が強いと感じました。それは前作の『劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」Ⅱ.lost butterfly』からその傾向が強くなっていきましたが、全体的に暗いし、血は出まくるし、何よりも間桐桜の闇が深いんです。彼女が幼い頃から11年間も耐え忍んできた辛く悲しい孤独の日々に対する鬱憤が爆発してしまっているので。むしろ、あんな生活を続けていて、よく今まで精神を保っていられたと思いますよ。

さらに、衛宮士郎との恋愛関係が色濃く出ているため、上記のダークさとの対比がまた印象的なんですよね。もちろん、"セイバールート"ではセイバーと、"凛ルート"では凛と恋仲にはなりますが、これまではプラトニックな雰囲気が強かった一方で、この『HF』では熱く強くお互いを求めています。前作なんか完全に「アダルトアニメかな?」って思うほどでしたし(笑)

でも、僕が今作の最大の見どころだと思うのは何といってもバトルシーンですね。特に、ライダー vs セイバーオルタの戦いは開いた口が塞がらないほどその激しさに見とれてしまいました。あのスピード感とド派手な演出はすんごい興奮モノです!!斬撃や爆発の色使いが綺麗で見入っちゃうんですよね。あの『ドラゴンボール』以上の激しい戦いはアニメ史に残るほどのインパクトがあるなと思います。

ただ、正直、終盤はわかりづらいところもあるんですよ。なんで衛宮士郎の体から刃出てるんだろうとか(アーチャーの腕を移植した後遺症?)、彼の行く末はどうなったんだろうとか、イリヤの行動の真意など。まあ、そうは言っても、総じてすごく面白かったし大満足なんですけどね。

『fate』シリーズが好きでまだ観ていない方はぜひ映画館で観て欲しいと思います。

ちなみに、僕が一番好きなのは"セイバールート"です。セイバーと衛宮士郎がだんだんお互いを意識して恥ずかしがり出すところが一番キュンとするんですよね。


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