マーベルの異色作!『X-MEN』シリーズ初の青春ホラー映画『ニュー・ミュータント』
【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:73/247
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
映像:★★★★★
音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:☆☆☆☆☆(配信のみ)
【要素】
マーベル
青春ホラー
アクション
スーパーヒーロー
X-MEN
【元になった出来事や原作・過去作など】
・漫画
『X-MEN』シリーズ(1963~)
・映画
『X-MEN』シリーズ(2000~)
【あらすじ】
ある雪の降る夜、突如現れた"巨大な何か"に襲われ、居住区を奪われたダニー(ブルー・ハント)。目が覚めると、ベッドの上だった。
そこは、未熟さゆえに特殊能力を制御できないミュータントたちを治療するための隔離施設。医師のレイエス(アリシー・ブラガ)の指導の下、若きミュータントたちが常に監視されながら暮らしていた。
オオカミに変身するレイン(メイジー・ウィリアムズ)。高速移動できるサム(チャーリー・ヒートン)。全身が発火するロベルト(ヘンリー・ザーガ)。剣を召喚し、亜空間を行き来できるイリアナ(アニャ・テイラー=ジョイ)。それらの能力のせいで、愛する者を失ったり、虐待を受けるなど、
ダニーも含め、みんな辛い過去を背負っていた。
やがて、施設内には正体不明の謎のモンスターが現れるようになる。恐怖で錯乱する中、さらなる危機が彼らを襲う――。
【感想】
ようやく観れました。。。『X-MEN』シリーズ第13作目。いやー、難産でしたね。これ、本来は劇場公開される予定だったんですが、製作した20世紀FOXの買収やコロナの影響もあって、なんと4回も公開延期された可哀想な映画。さらに悲しいことに、日本では未公開となり配信およびソフトのみという。。。20世紀FOX最後の『X-MEN』なのに。。。
<シリーズの中では外伝的ポジション>
『X-MEN』シリーズ最新作ではありますが、スピンオフの位置づけであり、過去の話とは直接繋がっていません(もちろん、世界観は同じですが)。なので、過去のキャラクターも一切登場しないんですよね。まさにゼロベースの作品なので、まあ、この作品が『X-MEN』シリーズの初見だとしても、そこまで大きな問題にはならないかと思います。
『X-MEN』といえばね、スーパーヒーロー映画の代表作みたいなもので、同じマーベルでもMCUよりも歴史は古いんですよ。2000年に公開されたヒュー・ジャックマンの『X-MEN』がもともとの始まりですかね。
<青春ホラーという異色のジャンル>
"X-MEN"というのはミュータントという特殊能力を持った人間の突然変異体でして、それぞれが自分特有の能力を駆使して、ド派手なバトルを繰り広げるってのがこれまでの流れでした。ところが、本作は過去の作品とは打って変わって、青春ホラー映画になっています!ホラーつっても、全然怖くないんですけどね(笑)なので、物語の前半は動きがあんまりなくてちょっと退屈するかもしれません。後半から、突如現れた謎のモンスターを倒すために、それぞれが特殊能力を駆使して戦うようになって、ようやく従来の『X-MEN』らしい展開になってきます。
<イマイチ惜しいと感じる作風>
でも、なーんか惜しいなって思ったんですよね、これ。全体的には好きでした。場所は隔離施設ですが、ちょっと学園モノっぽい感じがしますし。その日常生活の中で少しずつ明かされる能力っていう見せ方もよかったんです。ただ、キャラクターは5人いるものの、その過去はほとんど語られないままなんですよね。多少は言及されているんですが、けっこうあっさりしちゃってて。で、最後はその特殊能力で敵をボコスカやるというお決まりのパターンで終わり。もちろん、それはそれでかっこいいから個人的には満足できるんですけど、せっかくの青春ホラーなら、もっとキャラクター背景を描いて、いつもとは違う形で世界観を広げてくれてもよかったかなって気もします。まあ、総じてこれまでとは違ったテイストが新鮮だったので、僕はよかったと思いますけど。もしかしたら、好みが分かれるかもしれませんね~。
<その他>
20世紀FOX最後の『X-MEN』でしたけど、ディズニー傘下に入った今、
この設定を引き継いだ作品は、、、作られなそうですね。。。(泣)
それにしても、『X-MEN』って一番日本の漫画やアニメっぽい作品だと思うんですよ。いわゆる"能力者バトル"がウリなので。むしろ、歴史的にはこっちの方が先なので、日本がその影響を受けている可能性もありますが。なので、本作に限らず、この映画シリーズは割と日本人にも受け入れられやすいんじゃないかなって思います。
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