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『三國志』を知らないと面白くない『新解釈・三國志』

【基本情報】

製作年:2020年
製作国:日本
 配給:東宝

【個人的順位】

鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:131/191
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】

今から1800年前。中華統一を巡り、三国(魏・蜀・呉)が群雄割拠していた時代。

民の平穏を願い、のちに英雄と呼ばれる一人の男・劉備が立ち上がった。激動の乱世を経て、物語はやがて[魏軍80万] vs [蜀・呉連合軍3万]という、圧倒的兵力差が激突する「赤壁の戦い」に突入していく。

という歴史的に超有名な『三國志』を福田雄一が新たな解釈で描く。

【感想】

うーん、、、これは、、、壮大なチープ映画っていう印象ですね。。。(笑)歴史モノのパロディなので、昔、はんにゃがやってた本能寺の変のネタっぽい感じがします。「うわ、やっば、メッチャ火ついてるやん!」的な。

『銀魂』×『今日から俺は!!』×『勇者ヨシヒコ』のオールキャストが集結するってんで、そこはすごく豪華なんですよ。で、内容も相変わらずの福田節で楽しいんですが、もはや笑わせてくるっていうのが見え見えなのと、「これ面白いだろ?」っていうドヤ感があって、個人的にはそこまでハマらず。。。まあ、確かに笑えるシーンはいくつかあるんですが、大爆笑には程遠く、他のお客さん含めて、小笑いがちょこっとあったぐらいでしたね。。。

福田監督の作品はけっこう好きだったんですが、これに関してはちょっと微妙でした。理由はいくつかあるんですが、もともと『三國志』を読んでいないので話を把握していないのと、それぞれのキャラクターがどういう人物として描かれているかを知らないから、ギャップを感じられなかったんですよ。

あと、これすごく長い話ですよね。それを2時間でまとめている上に、登場人物がメチャクチャ多いから、話があっちこっち行っちゃってて、全然頭に入ってこない。しかも、全体的に話が冗長なのに扱いがあっさりしているから、いつもより笑いのキレもなかったですね。『斉木楠雄のΨ難』や『銀魂』、『今日から俺は!!』の方がわかりやすくて好きだったし、個人的にはそっちの方が面白いと感じます。

ここ何年かはけっこう福田作品観まくっていたので、ちょっと笑いに耐性がついちゃったってのもあるかもしれません。お笑いのマンネリというんですかね。なんか、ハリウッドのスーパーヒーロー映画も見方によってはマンネリと捉えられるかもしれませんが、テンポよく進むのと、キャラクターが作り込まれていること、そしてド派手な映像でいくらでもカバーできるんですよね。お笑いの場合は、一度飽きられてしまうと、よほど構図やネタを変えないと難しそうなイメージです。

この映画、『三國志』をよく知ってる人の方が楽しめるかなーって思ってたんですけど、twitterとか見てると、逆に『三國志』を知ってると劇的につまらないという声もあり。。。知ってても知らなくても面白くないっていう、ある意味すごい映画ですね。。。まあ、『三國志』の知識だけなら、『レッド・クリフ』を観ていった方が理解度は深まるかもしれません。ただ、今作はロケ地がオール日本なので、チープさが際立ってしまいそうですが(笑)

話がとっ散らかってる上に、笑えるところもあんまりないという、福田監督作品ということで期待しすぎると、けっこうがっかりしてしまいます。


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