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【俳句】星涼し 桜桃忌 父の日

星涼し見えしか球は素振りの子

妻と居て素うどん旨し桜桃忌

父の日や門扉しずかに暮れて行き

一句目
野球の素振りをする時には、目のまえに投手を思い浮かべてそのモーションに合わせて振る。
コースも内角、外角にわけて何度も振る。
夜、黙々と素振りを繰り返していると、やがて、バットの快音が聞こえ、ボールが星空に吸い込まれるのが見える。
最近は、家の前や公園で夜に素振りをする子も見かけなくなったけれど。

二句目
かねてからの膵炎で先日も1週間ほど入院した。
いよいよ、妻からの食事制限が厳しくなる。
外食も、素うどんとおにぎりくらいしか食べられるものがない。
それでも、妻と2人なら旨い。
そう言っておく。

三句目
父の日は母の日ほどの華やかさもない。
特に何事もなく、こちらからも言い出せずにその日が暮れていく。
訪ねて来る人もない。
僕自身は、今年は娘から、結構高そうな靴下とハンドタオルのセットをもらった。
もったいなくて使えない。

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