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ねったまくんじゃんけんを知らないなんて

熱戦が繰り広げられている甲子園も、明日でベスト8が出揃う。
みなさんは、高校野球をどのように観戦されているだろうか。
多くの方は、テレビで観戦されていると思う。
では、そのテレビ、何チャンネルで見ておられるだろうか。
こう聞かれて、「 ? 」 のあなたは関西人ではない。
NHKじゃないの?
そう、違うのだ。

僕も、毎年1日は甲子園に足を運ぶことにしていて、今年も大会2日目に行ってきた。

もちろん中には、期間中2日、3日と足を運ぶ方もいるだろう。
毎日行きますという熱烈なファンもおられるかもしれない。
入場料はかさむが、海外旅行に比べれば安いものだ。
外野席が無料の頃は、近所の子供は毎日行っていたのではないだろうか。
昼ごはんを食べに帰って、また戻ってくるなどという話を聞いて、羨ましく思ったものだ。

しかし、ほとんどの方は、テレビで観戦されるのではと思う。
さて、そのテレビで観戦するときに、何チャンネルで見ておられるだろうか。

どこまでの範囲かはわからないが、関西では、夏の高校野球中継をNHKと、テレビ朝日系のABCテレビで放送している。
以前は、関東でもテレビ朝日系で放送していたような記憶があるが定かではない。
少なくとも今は、関東や中部ではNHKでしか見られないようだ。

ではNHKとABCのどちらで見るか。
僕は、断然、ABCだ。
とにかくアナウンサーが熱い。
もう、青春満載の、いわゆる中二病をどんどん後押ししてくれる。
「青い空、白い雲」
「荒木大輔、鼻つまむ」
「甲子園は清原のためにあるのか」
など数々の名言を残した植草貞夫さんもABCのアナウンサーだった。

試合後のインタビューも、勝利監督にインタビューするNHKに対して、ABCは主将やエース、活躍した選手を呼んでくる。
やはり、冷静な大人の監督よりも、ついさっきまで土の上で戦っていた選手の方が熱いに決まっている。
昔は、地方の学校は、方言が聞かれたものだが、最近はなくなってきた。
これも変わりゆく甲子園のひとつだろう。

チェンジの際に、右下のCMと合わせて、スタンドの観客がアップになるのもいい。
そして、なんといっても、そのCMの後に出てくる、
「ねったまくんじゃんけん」だ。
今や、我が家では、ねったまくんじゃんけんなしに高校野球を観戦するなどあり得ない。
還暦を挟んだ夫婦で、真剣に、買った、負けたと騒いでいる。

もし、あなたが高校野球ファンで、ねったまくんじゃんけんを知らないのなら、それは不幸なことだと言わざるを得ない。
ぜひ、何とかして見て欲しいものだ。

テレビ中継というと、昔は、と言ってもどれくらい昔だろうか、この季節の喫茶店や食堂の表に、
「高校野球中継やってます」
みたいな張り紙がよくしてあった。
それが客寄せになるくらい、高校野球熱が高かったのだろう。
見知らぬものどうしがひとつの画面に熱くなるのは、今のスボーツバーの走りかもしれない。

今では、ネットでも「バーチャル高校野球」などで観戦することができるが、もうひとつ忘れてならないのは、ラジオだ。

本を読みながらラジオ中継を流して、いい場面になるとテレビをつけるという、ずるいことを僕はよくやっている。

もちろん、ラジオも関西では、NHKだけでなくABCラジオも中継している。
そのラジオで観戦する時には、僕はNHK派だ。
何故なら、NHKにはCMがない。
ただでさえ、実況を続けなければならないラジオ。
しかも民法と違ってCMがないから、NHKのアナウンサーはチェンジといえども休むことは許されない。
話し続けなければならない。
それが、試合が延長戦ともなると、声が枯れて鬼気迫ってくる。
その迫力たるや。
ぜひ、延長戦になれば一度NHKラジオをつけてもらいたい。

もちろん、高校野球なんてものは、好きな方法、好きな姿勢で観戦すればいい。
ドテーっと寝転がって、お尻かきながら見るのも、お盆休みの醍醐味だ。

僕はというと、妻がいない今日は、iPadでnoteを見たり書いたりしながら、AirPodsで音楽を聴き、テレビでは高校野球をつけている。
チェンジには、ひとりで、ねったまくんじゃんけんで盛り上がっている。
エアコンの効いた部屋で、首にはSUO RING。
これ以上の贅沢な夏の過ごし方があるだろうか。

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