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MCA Meet Up #17「広告業界のキャリア」〜自分の選択した道とは〜 開催レポート(動画アーカイブあり)

 第一線で活躍するマーケターをゲストに招き、パネルディスカッションとネットワーキングを通して「社内ではなかなか解消できない悩み」を解決するきっかけを提供する、MCA Meet Up。

2023年11月30日に開催された第17回目のテーマは、「広告業界のキャリア〜自分の選択した道とは〜」。

今回は、株式会社東急エージェンシー  執行役員の大倉新也さんと株式会社DE /南房企画株式会社 共同代表の牧野圭太さんを迎えてのトークです。
長年一つの広告代理店で働いてきた大倉さんと、大手代理店から独立した牧野さんのキャリアに踏み込みながら、今、今後の広告業界や広告代理店で求められているもの人材やキャリアのあり方について時間が許す限りお話しいただきました。

MCA Meet Up #17 マーケターDNAトーク:
「広告業界のキャリア」〜自分の選択した道とは〜
2023年11月30日(火)08:00~09:15
*お仕事前の朝の時間に、Zoomを用いたオンライン配信で開催されました
 
<パネリスト>
株式会社東急エージェンシー
執行役員 ビジネスデザイン統括本部 副本部長
大倉 新也 さん

株式会社DE /南房企画株式会社 共同代表
牧野 圭太 さん
 
<ナビゲーター>
MCAフェロー
株式会社ニューバランス ジャパン マーケティングディレクター
鈴木 健 
 
<MC>
一般社団法人渋谷未来デザイン 理事/事務局長
一般社団法人マーケターキャリア協会 理事
長田 新子

おふたりのキャリアを振り返る 

まずは、お二人のキャリアについて振り返ります。
大倉さんは、東急エージェンシーに入社後、幅広いプロジェクトに携わってきました。企業やクライアントの課題に対処し、新しいアプローチを模索してきました。特に、商品開発や広告コミュニケーションにおいては、重要な役割を果たしてきました。

その一方で、一度退社して6年間工事現場で働きながらバンド活動に没頭。自らの情熱を注ぎ込みながら、さまざまな経験を積んできました。この時期に培った経験が、マーケティングにおける独自の視点や創造性に影響を与えています。

また、自身の著書の執筆を通じて、自身の知見を整理し、後輩や他の関係者にシェアもしています。さらに、MBA取得や海外での学びを経て、多様な視点からビジネスに取り組んでおり、その結果として企業やクライアントワークにおいて独自の付加価値を提供しています。

牧野さんは、博報堂でコピーライターとして6年間の経験を積んだ後、2015年に独立。文鳥社を設立し、独自のプロダクトである文鳥文庫を手がけました。その後、広告ベンチャー企業に参加し、副社長としてクリエイティブチームを指揮。2018年にはその会社が上場し、約150人の規模に成長しました。

そして、2020年には新たな挑戦として、DEという会社を立ち上げ、現在は15人のチームでデザイン関連の仕事に従事し、広告のあり方について新しいアイデアを模索し、社会的・文化的な意義のある仕事に注力しています。また、2023年からは南方企画として千葉の臨海学校の再生事業にも携わっています。

お二人は異なる経歴を持ちながらも、広告やマーケティングの分野で幅広い経験と独自の視点を活かし、社会的・文化的な意義のあるお仕事に取り組んでいるように思います。

キャリアの積み方のヒント

 一度は東急エージェンシーを離れた大倉さん。その後、どのように戻ってきたのか、人から気にかけてもらえるきっかけは、何だったのでしょうか。
「東急エージェンシーのとある先輩が戻ってこないかと声をかけてくれました。辞める前にその先輩の為に飲み会を開いたりしたからかな。一度断るも、面接を受けて入りました。MBAを取る為に海外にいた時も、コーヒーを一緒に飲みに行って人と仲良くなるなど、ちょっとしたことが、もしかしたら気にかけてもらえる要素の1つになっているのかもしれないですね。」と語ります。

 一方で牧野さんが広告業界を目指したきっかけや、仕事に対する考え方とは。
「大学時代に読んだ本、”戦争広告代理店”が広告業界への興味のきっかけで、社会的に意義のある仕事をやっていきたいな、言葉やアイデアを世の中のために使っていける人間になりたいという思いが芽生え、広告業界に入りました。」
会社を退職したり、作ったり、今の仕事を行う形に至ったのには、、アイデアや企画を考える際、これはこうやったらもう少し面白くなるという可能性を見つけると、衝動的に動くという事を繰り返し、続けてきているというお話もありました。

仕事のモチベーション

代理店ならではのクライアントワークや仕事の進め方がある中、お二人は仕事に対してどのようなモチベーションをお持ちなのか伺ってみると、

大倉さん「自分のアイデアを何らかの形で盛り込んで、人をちょっと驚かしたいとか、クライアントの諸事情がある案件でも、 自分のアイデアを少しでも盛り込みたいっていう気持ちは常にありますね。」

牧野さん「広告の仕事である、クライアントの意向と社会を結び付け、‟クライアント“ ‟社会“そして自分の想いがうまく合わさるところで仕事をしたいな、できないかなと個人的に思っています。」

また、大倉さんからは牧野さんの著作「広告がなくなる日」に出てくる”あまのじゃく”という言葉に共感したというエピソードも。転職が盛んな今、転職をしなかったらどうなんだろうと思う自分がいるというお話もあり、会社は違うけれど同じ業界でお仕事をする方同士、通じる部分もあると画面越しでも伝わってきます。

 学生時代、どのようなキャリアを想像していたか

今回のテーマは「広告業界のキャリア」。参加者も気になるテーマである、お二人が学生時代にどのようなキャリアを想像していたかのお話に。

牧野さん「全然こんな風になるとは思ってなかったのが、正直なところです。大学時代までは、なかなか自分のやりたいことが見つからず、ずっと村上春樹の作品に没頭したような生活を送っていました。そして、広告業界を知り、興味を持ち入ることになりました。まずは営業を志望していましたが、予想外にクリエイティブに配属され、コピーライターに。自分がコピーライターになるとは、これまで一度も考えていませんでしたが、とにかく今やれることに向き合い続けた結果、少しずつ前に進めたと思っています。」

大倉さん「学生の時はコピーライターになりたかったけれど、 なんで物理科出身なのにコピーライターなんだって散々言われていました。あまり親族にサラリーマンがいなくて、父もいわゆる肉体労働者でしたので、肉体労働者の人が、暑い日も寒い日も汗かいて頑張っているのに、脳みそに汗の1つもかかずにお金もらったら申し訳ないなっていう気持ちが正直ずっとあります。」
お二人の仕事に対する考えについても伺うことができました。
 
それぞれ異なるキャリアでご活躍されているお二人ですが、共通していることは、予想外のキャリアから今に至るまで、その過程で一歩ずつ前進してきたという事があると感じました。

ここでトークセッションを終えて、質疑応答の懇親会へ。フランクなムードで、参加者からの質問にお答えいただき、より深く語り合う時間となりました。

パネルディスカッション動画公開中!


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