フレーミング効果を恋愛、商品宣伝などビジネス、メディアで活かすにはどうすれば良いの?
「フレーミング効果」とは、フレーミングが「物事の骨組み」を意味する言葉なので、伝えたい事や主張したい事が違えば、相手の受け取り方が変わり、選択に影響を与える事を言います。
同じものを見ている人、同じ場所で同じ経験をしていても、人によって感じ方、捉え方は変わってきます。
ここでは、「フレーミング効果」を実際に恋愛やビジネスに応用するにはどうすれば良いのか?
具体的な事例を出しながら、フレーミング効果について確認していきます。
この記事を最後までお読みいただく事で、「フレーミング効果」を効果的に活用し、恋愛やビジネスをさらに発展させるヒントになりますので、最後までお付き合い下さい。
フレーミング効果を恋愛に活かす事例
最初に、フレーミング効果を恋愛に活用すると、どんな事が起きるのか?を実際の事例を挙げながら紹介していきましょう。
結論から言いますと、フレーミング効果を恋愛に応用するメリットは、「表現一つで、相手に好印象を与える事が出来る」という事です。
例えば、あなたがモテる印象を与えたいという場合であれば、
「人生で一人しか彼女はいない」
と表現するより
「今まで生きてきた中で、お付き合いした女性は一人だけ」
と表現した方が、お付き合いした女性に対しての真剣度が伝わりやすかったり、誠実さも一緒に伝える事が出来ます。
その他に、
「本当に好きになった人しかお付き合いはしたくない」
という表現もフレーミング効果を発揮した、ポジティブかつ誠実な言い回しでは無いでしょうか。
この言葉を聞いて、あなた自身の事をモテない印象は湧いてこないのでは無いでしょうか?
このように、言い方一つで相手に与える印象は変わってきますので、同じ枠組みの中でも、どの言葉を選べばあなた自身が良い印象を持たれるのか?を考えてみると、良いのでは無いでしょうか。
フレーミング効果を商品宣伝、メディアに活かした事例
続いて、フレーミング効果を商品宣伝やメディアで使われている事例を挙げながら、確認していきましょう。
よく商品宣伝で見かけるのが、
「2着購入すれば、2着目無料」
といったものです。
例えば、
「1着3,000円のシャツを2着購入すれば、2着目は半額にします」
と表現した場合、実際に支払いする金額は3,000円になりますよね??
では、
「1着3,000円のシャツを2着購入すれば、2着目は無料」
このように表現した場合は、いかがでしょうか?
金額を計算すると、3,000円のままですが、2着目が無料となると聞くと、なんだかオトク感が増したり、値引率が大きくなった気分になりますよね??
これこそ、「フレーミング効果」で、相手の捉え方一つで、より商品の魅力を高められたり、またオトクに感じさせる事が出来るのです。
このように、フレーミング効果を上手く使えば、商品宣伝で消費者のハードルを下げる事に応用でき、購入しやすくさせる事も可能です。
同じように、マスメディアやWEB広告などでも、キャッチフレーズ一つでフレーミング効果を使って、より魅力的に商品宣伝する事も可能です。
一例として、「アジア病問題」と呼ばれるフレーミング効果を検証した問題がありますので、事例として取り上げます。
アジア病問題ですが、心理学者のダニエル・カーネマンと、エイモス・トベルスキーの二人がフレーミング効果を提唱するのに発表した内容です。
まず、1つ目の実験では、
「200名助かる」
「3分の1の確率で、600名助かるが、3分の2の確率でひとりも助からない」
と表現した場合、どちらの回答を支持するか?を確認したところ、「200名助かる」の方が良いという結果が出ました。
続いて、
「400名死ぬ」
「3分の1の確率でひとりも死なずに済むが、3分の2の確率で600名死ぬ」
と表現した場合は、「3分の1の確率でひとりも死なずに済むが、3分の2の確率で600名死ぬ」の方を選択していますが、先程の「200名助かる」事と枠組みを変えただけです。
この事から導き出した結論は、人はどちらかの選択をする際に、
・良好な結果を感じられる場合は「確実性を優先する」という事。
・悪い結果になってしまうと感じた場合は「ギャンブル性を容認する」という事。
この2つがフレーミング効果をより効果的に使うためには、重要なポイントと言えるのでは無いでしょうか。
フレーミング効果をビジネスに活かした事例
では、ビジネスにおいて、どのようにフレーミングを活用し、より良い表現で相手の意欲を掻き立てる事が出来るのでしょうか?
1つ目は、「限定性を打ち出す」事で、確実性を優先する人の心理を応用する事が可能です。
限定性は、
「限られた人しか購入が出来ないという事は、限られた人は確実に購入が出来る」という事が言えます。
また、ネガティブな情報を提供するのも、負の限定性という点では上手く活用するとフレーミング効果を発揮します。
例えば、予備校の宣伝で
「30%が第一志望で合格しました」
と伝えるよりも、
「70%は、第一志望に落ちています」
と伝えた上で、第一志望以外の合格率が高い予備校のように表現する事も可能になります。
2つ目は「数字を上手く活用する」という事です。
例えば、限定3日間と書くよりも、「72時間」と表現した方が、なんとなく短く感じたりしないでしょうか?
同じく、価格や割引率についても同じで、2割引と見せるよりも、20%オフと見せる方が割引率が大きく感じるのでは無いでしょうか?
さらに、金額以外にも松竹梅のような商品ラインナップを揃える事で、商品自体が高くない印象をもたせる事も可能だったり、ポイントで還元したり、次回割引を付けるというのも、フレーミングを変えた値引き戦略と言えます。
3つ目は「ベネフィットを活用する」という事です。
マーケティングを学んでいると、ベネフィットという言葉をよく耳にする事がありますが、ベネフィットとは一言で言えば「顧客にとってのメリット」です。
商品やサービスを使う事で、どんな利益が得られるのか?という事を意識すると、見込客のフレーミングを大きく変える事が出来ます。
テレビ通販で人気のジャパネットたかたさんの通販番組を見ていると、とても勉強になりますが、ジャパネットたかたさんでは商品の特徴ではなく、ベネフィットを伝えています。
例えば、デジカメを販売したい場合に、彼らは高画質な画素数など特徴を強調する事はありません。
それよりも、高画質な画素数でどんなメリット(利益)があるのか?を想像させるようなトークをされます。
例えば、
「コンパクトなデジカメなので、子どもの運動会で大事なワンショットを取り逃す事のなく、また最高の一枚を収める事が出来ます」
といったように、デジカメで出来る事を明確にします。
上記3つを意識したフレーミング効果の高い事例をいくつか紹介しておきますので、参考になるものは応用していきましょう。
・満足していない人はわずか2%→顧客満足度98%
・~成分3g配合→~成分3,000mg配合
・1ヶ月無利息キャンペーン→30日無利息キャンペーン
・ウィルスソフトを入れる事で、安心してネットを使えるようになります。→ウィルスソフトを入れないと、最悪PCが壊れます。
・高額商品は分割する→月々10万円からといった表現、一日100円自販機でコーヒーを我慢する、といった営業トーク。
フレーミング効果がオリンピックやコロナで活用されている?
最後に、東京オリンピックや新型コロナウィルスといった時事ネタについてもフレーミング効果が使われている事を検討して終わりにします。
今回、東京オリンピックが延期され、無事?2021年に開催されましたが、そもそも感染者数の増加を見ていると、開催の是非についてツッコミどころは満載だったような気がします。
しかし、新型コロナウィルス対策を徹底し、ワクチン接種が進む事で、感染リスクは減っていくという事にフレーミングを変えた事で、感染者数が増えている現状から目をそむける事にもなったのでは無いでしょうか。
人の立場、見方が変われば、オリンピック開催の是非や新型コロナウィルスの対策についても意見が変わってきます。
お互いの意見に相違があれば、対立を生む事もあるでしょう。
フレーミング効果は、コミュニケーションを円滑にしたり、より良い関係を作る上で大きなヒントになると同時に、見解の相違があるまま話が進んでしまうことの大きなリスクを忍ばせています。
今回、ご紹介したフレーミング効果を上手く活用し、あなたがビジネスや恋愛といったコミュニケーションを合わせる有用な武器にして頂ければ、また当記事がそのためのきっかけになれば幸いです。
最後まで、お読みいただき有難うございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?