見出し画像

世の中は問題だらけだと思わされがち

本日のnoteは、『世の中は問題だらけだと思わされがち』という実感を考えてみます。

情報の受け取り方次第

メディアの報道を通じて日々多くの事件や情報を知ると、身の回りには厄介な問題が溢れかえっているように感じます。ポジティブな情報よりもネガティブな情報の方が強く記憶に残り、より敏感に反応しがちです。

メディアの報道姿勢や切り取り方に、一定のバイアスが潜んでいることは致し方ありません。情報提供者による事実の歪曲や隠蔽、極端すぎる偏向報道は批判されるべきです。しかし、情報を受け取る側でも、報道内容にはイメージ操作が潜んでいることを前提に対処していく必要があります。

真偽の怪しそうな情報は鵜呑みにせず、一次情報を探して裏を取ったり、複数のソースをあたったり、その件に詳しい専門家の意見を聞いたり、確かな情報リテラシーを養うことが求められます。

自分の価値観や感じ方には、自分では気付いていないクセがあります。視点をフラットに保つことは、自分が思っている以上に難しいものがあります。先入観や偏見に惑わされないよう、情報を仕入れるソースを多方面に持つことを意識すべきです。絶えず思考をアップデートできる機会を仕組みとして生活習慣に組み込んでおくのが理想です。

困った問題に従来の施策で対処するのは疲れる

私の世の中の見方は、会社員時代の影響を受けています。28年半も会社員をやり、鉄鋼業界に身を置いたので、その際に学んだ知識や思考方法が色濃く染み付いています。

個人的な意見として、日本のものづくり企業は、世間に提供している価値に見合うだけの見返りを受けているように思えません。ビジネスモデルが「いいものをいつでも安く」に偏り過ぎているからでしょう。鉄鋼業界はその典型で、「ユーザーからの無理難題にも精一杯応え、仕事は忙しいのに、利幅が薄くて儲からない」という状態がずっと続いています。構造的な問題だとわかっているのに、長年慣れ親しんだ文化を変えられず、同じやり方をずっと繰り返しています。おそらく今も……

年初や年度初めに行われる社長や事業本部長の講話は、『今年も問題山積の大変な難局に直面している』という内容の繰り返しでした。危機意識と緊張感を持って業務に取り組むのは大事なことですが、危機だ危機だと言われ続けると「またかよ……」という気分になりました。

勿論、毎年少しずつ変化し、ビジネスも変質していったことは事実です。ただ、もっと根幹のビジネスモデルを変革する仕事に取組みたかったなあ、と今では残念に思います。

逆風をチャンスと捉えたい

コロナ禍によって、仕事のやり方、暮らし方、人との付き合い方は変化せざるを得ません。好ましい変化と受け取って得する人もいれば、適応に苦しんで損する人もいるでしょう。

私のような酒飲みは、飲食をすることに大きな制約が入ることを残念に思っていますが、酒や宴席が苦手な人は、仕事関係の会食機会がなくなってよかったと思っていることでしょう。

どうせなら、この機会をチャンスと捉えて、悪弊は捨て、明るく乗り越えていきたいものです。

過去の経験を活かす

私は会社員時代に、バブル崩壊、アジア通貨危機、阪神淡路大震災、住専破綻、リーマンショック、東日本大震災、ギリシア財政危機…… といった時代の変節点になりそうな事象を色々経験しました。

それぞれの出来事を契機に様々な社会変化が起こったり、これまで見落とされていた問題、認知されていなかった課題が浮き彫りになったりしました。

バブル崩壊によって、日本経済がデフレ化したことは、私にはプラスに働いたと思っています。給料の絶対額は下がらなかったので、デフレで購買余力があがりました。眼鏡、スーツなど私にとっての必需品の値段が劇的に下がったことはありがたかったし、格安飲食チェーン、100円ショップ、ユニクロ、ブックオフなどは、生活コストのセーブに繋がりました。幸福感が下がった実感はありませんでした。

私の経験してきた事件と比較して、今が最大級の危機だとは思えません。この状況が契機となって起こるであろう社会変化を、自分のメリットに変える方法は、知恵を絞れば色々ありそうです。

サポートして頂けると大変励みになります。自分の綴る文章が少しでも読んでいただける方の日々の潤いになれば嬉しいです。