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絵本「世界でいちばん貧しい大統領からきみへ」が気付かせてくれたこと

本日無事に51歳と184日目、無職4日目を迎えることが出来ました。感謝!

昨日の振り返り

今日も昨日に引き続いて朝から雨が降っています。日課のWalkingはお休みしました。昨夜は、前職の会社の尊敬する先輩と食事をしながら、私のお話を聞いてもらい、有意義な時間になりました。

退職は、熟慮に熟慮を重ねた末の決断ですし、自分から自分に与えたご褒美のサバティカル期間を味わう時間だと考えています。

家族やお世話になった人たちには心配をかけますが、自分の内面を見つめ直して、本当に大切なものは何なのか、これからの自分は何が出来るのか、しっかりと考えていく日々を送ります。

ホセ・ムヒカ氏の言葉との再会

私は「世界一貧しい大統領」として知られるウルグアイの第40代大統領、ホセ・ムヒカ氏の生き方、言葉の数々に影響を受けています。

本日、息子の付き添いできた教室の待合室で「世界でいちばん貧しい大統領からきみへ」という絵本を見つけました。

開始時間までの待ち時間に、息子にこの本の読み聞かせをしていたら、私の方が感動してしまいました。内容的には小学生向けに平易にアレンジされているものの、逆に贅肉部分が削ぎ落とされたように感じられ、素晴らしい言葉の数々が散りばめられていて心が動きました。

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2012年のリオ会議でムヒカ大統領が行った伝説のスピーチに感銘を受けた時の記憶が甦りました。当時、胸に突き刺さったのは非常に有名になったこの言葉です。

「貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」

最近の私は、お金の心配ばかりしていて、まさに貧しい人間の価値観に凝り固まっていたのではないか? と自問自答しました。7年前に感銘を受けたことを完全に忘れてしまっていたように思います。息子の教室を終えて自宅に戻ってから、持っていた本を読み返してみました。

ムヒカ氏の政治信条は社会主義的であり、他者への寛容さを欠いた剥き出しの資本主義や弱肉強食上等の新自由主義的な風潮に対しては批判的です。人間同士、必要以上には優劣を競わず、共に「分かち合う」という姿勢を呼び掛けます。最近、アメリカ社会にも少しづつ広がってきている空気にも通じるものがあります。

ムヒカ氏は、個人の自助努力を否定する訳ではありません。健全な切磋琢磨や自立の精神は肯定しています。批判しているのは、経済的強者が自分達の有利な立場を誇示して弱者から容赦なく奪いとった上、そこから得ている利益を社会に十分に還元しようとしない姿勢や、行き過ぎた資本主義の論理を優先して人類共通の財産である自然破壊を進め、その結果反人間的な生き方を強いられる生きづらい世の中です。人間の醜い面に警鐘を投げかけているのです。

雨の土曜日、貴重な再発見がありました。

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