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バーは非日常感を愉しむ空間

バーはお酒を飲んで楽しむと同時に、非日常感を愉しむ空間です。そこが何度も足を踏み入れている馴染みのバーであっても、バーでお酒を飲むという行為には緊張感を伴うことを意識しておきたいものです。

バーを訪れて、お酒を飲む理由は色々です。

● 楽しいことがあって、心が弾んでいる時。笑顔で杯を重ねたい
● 悲しいことがあって、気持ちが塞いでいる時。しんみりと強いお酒を煽りたい
● 理由もなく寂しくて、誰かに助けを求めたい時。人に癒されたい
● 新しい道を踏み出したくて、背伸びをしたい時。背中を押されたい

これら全てありだと思います。人はオトナになるたび弱くなるよね… ふっと自信は無くして迷ってしまう…(浅香唯『セシル』より)ものです。

繰り返しになりますが、私は、バーで酒を飲む夜のキーワードは"非日常感"だと思っています。普段のあなた(私)は、日常生活で背負っているものがあるので、仮面を被って過ごさざるを得ません。職業人として、社会人として、家庭人として、求められる役割を軽々しく投げ出すことを、大人はそう簡単に出来ません。自分の我儘を自由気儘に解き放ってはいけない時間を耐えながら生きている筈です。

そんな日々が続き過ぎて、「もう無理やな…」という違和感を感じたり、「やっと報われたな…」とようやく溜飲を下げることができた夜は、バーの非日常感に身を委ねて、回復を図るのはいかがでしょうか?

お酒が飲めない体質なので‥と言う理由で普段は敬遠している場であったとしても、今日のあなたが癒しを求めているなら、バーのカウンターに座る理由はあります。お酒を飲むことが目的でなくても全然構わないのです。

そこへ行けは、優しいバーテンダーの笑顔で和める、常連の素敵なお客様と刺激的な会話が楽しめる、誰からも邪魔されずにひとりの時間を味わえる‥ 非日常感を存分に楽しんで、下がったエネルギーを充電補給して、また日常生活へ戻る。仮面をつけ直して、新しい課題に挑む‥

古来から人間は、同じような習慣を繰り返してきたのではないでしょうか? 人間は休息もメンテナンスもなしに働き続けることは出来ません。バー(酒場)は人類最古の職業だという説もあります。人間の性が大きく変化しないのであれば、非日常感を大切にするバーは、AIに仕事が代替される時代を迎えたとしても、決して滅ばないでしょう。世の中が豊かになればなるほど、非日常感を必要とする人は増える気がしています。

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