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'80s Musicを理解するキーワード②:スーパースター

2024/5/25にとあるイベントで"DJMARK"として登場し、80年代の洋楽の名曲を紹介する時間を頂けることになっています。因みにスタイルは、円盤を回す派手なタイプではなく、1970‐1980年代のラジオのDJ(=Disk Jockey)をイメージしたスタイルで行います。イベントには、80年代の洋楽をオンタイムで体験していない若い世代も来られるとのことなので、80年代の洋楽を象徴するキーワードとともに解説したいと考えて準備を進めています。本日の第2講は、『スーパースター』です。

スーパースターが次々と輩出された時代

80年代は、誰もが認める『スーパースター』が大活躍した時代であり、名前を言っただけで、容貌と楽曲が脳裏に浮かぶ大物アーティストが多数誕生しました。ほんの一例ですが、「キング・オブ・ポップ」マイケル・ジャクソン(Micahel Jackson,1958/8/29-2009/6/25)、「孤高の天才」プリンス(Prince,1958/6/7-2016/4/21)、「80年代のセックスシンボル」マドンナ(Madonna,1958/8/18-)、「ザ・ヴォイス」ホイットニー・ヒューストン(Whitney Houston,1963/8/9-2012/2/11)、「世界の若者を虜にした」ジョージ・マイケル(George Michael,1963/6/25-2016/12/25)…… 今では鬼籍に入ってしまったレジェンドたち(マドンナは現役ですが)の勇姿を思い出すと、幾らでもお酒が飲めそうな気がしてきます。

私が最も崇拝するアーティスト

数あるレジェンドの中で、私が最も崇拝するスーパースターは、プリンスです。ミネアポリス出身の万能の天才は、1978年の鳴り物入りのデビューから、2016年に突然亡くなるまでの約40年間、音楽シーンの第一線を走り続けました。音楽界に数々の革命を起こした……という大袈裟な表現も、”プリンス殿下”が残した功績の前には許されると思っています。

私が、最初に衝撃を受けた作品は、1982年発売の5枚目のアルバム、『1999』のオープニングを飾る『1999』です。繰り返されるあの癖になるビートと、全身パープルを纏った煌びやかなビジュアルに圧倒されました。

私の勝手な解釈を言えば、殿下が自身のバンド、ザ・レボリューションを率い、プリンス&ザ・レボリューション(Prince & the Revolutin)として活動していた、5枚目の『1999』(1982)、6枚目の『パープル・レイン Purple Rain』(1984)、7枚目の『アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・デイ Around the World in a Day』(1985)には、特別感が漂っています。普段は天上にいて超然とした作品を発表してシーンをリードする天才が、気紛れに時代の空気に寄り添ってくれた瞬間だったと思えるのです。翌年に発売する『パレード parade』(1986)からは、再び世界の1.5歩位前を歩いているような作品へと変化したように思うのです。

プリンス(1958-2016)

70年代のスーパースターも大活躍

80年代は、それ以前の70年代の時点でスーパースターと呼ばれていたアーティストが引き続き大活躍した時代でもあります。例えば……

ロッド・スチュワート(Rod Stewart,1945/1/10-)、ブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen,1949/9/23-)、ライオネル・リッチー(Lionel Richie,1949/6/20-)、デビッド・ボウイ(David Bowie,1947/1/8-2016/1/10)、ポール・マッカートニー(Paul McCartney,1942/6/18-)、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder,1950/5/13-)…… 

ポピュラー音楽史にその名を刻む大物アーティストたちが、全盛期の才能を余すことなく伝えてくれた時代が80年代だった…… と私は振り返ることがあります。

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