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1㎜前に進む努力

昨夜も寝落ちしてしまい、記事投稿を飛ばしてしまいました。毎日noteを掲げるのが恥ずかしい程の体たらく状態に陥っています。このまま怠惰の沼に落ちていく恐怖から、気分一新で立て直しを図っていきます。気合いを入れて『1㎜前に進む努力』というテーマで自由作文を楽しんで見ようと思います。

知識人になりたかったあの頃

私は、ティーンエイジャーの頃、本気で知的なオトナになりたいと考えていました。難しい本を読みこなし、日頃からエスプリの効いたことばを使い、膨大な知識で周囲から一目置かれて意見や解説を求められる存在に憧れたのです。今振り返るとお笑い以外の何物でもないのですが、知識に飢えて、必死に本を読み漁っていた経験は無駄ではないと信じています。

社会の上層階級にいる人は、浅田彰の『構造と力』とか、柄谷行人、吉本隆明、加藤周一とかの難解な書物も楽々と読みこなし、壮大なヴィジョンを、流麗なことばを駆使して語れるものだと信じ込んでいました。しかし、社会に出ると、そんな人はほんの一握りで、大半の人々は本なんて大して読まないのだ、ということを知りました。知識や物言いは立派でも、行動力が伴わず、文句や屁理屈ばかり言っている人は、大して役に立たないこともよくわかり、知識人というものへの憧れは、急速に薄れていきました。

仕事とは総合格闘技

ある人が言っていた『仕事とは総合格闘技である』ということばが今も印象に残っています。仕事とは決まったカタチのないものであり、取り組み方は千差万別、十人十色であり、型に嵌まってしまっていてはいい仕事なんてできない、少なくとも成果は出すことができない、という風に解釈していました。その真意については、今もよくわかりません。

今の私は、仕事というものを重く捉えていないし、少なくとも命懸けでやるような高尚なものではない、という醒めた仕事観しか持ち合わせていません。自分に求められた役割を確実に果たすことしか考えておらず、自発的に仕事を深掘りする熱意は残念ながら持ち合わせていません。

今やっている仕事自体が心底好き、という人もいるでしょうが、仕事で認められている自分が好き、あるいは、仕事から得られる報酬(金銭、人間関係、ステイタス....)が好き、という人の方が多数派ではないか、という気がしています。

ビジネスは好きか?

ビジネスというものについて、自分なりの価値観や肌触りを持ってはいます。では「ビジネスが好きか?」と問われると、苦手ではないが、特段好きな世界ではない、というのが本音であり、心底夢中になれるような対象ではないな、という気がしています。ビジネスの機微や本質について、自発的に深く知りたい、考えたい、と思わないので、多分好きではないのでしょう。

1㎜前に進む

成長オタクが、身を削って突き進むような世界にもあまり興味がありません。変化は好きですが、成長至上主義のような過ごし方は疲れます。適度に気力、体力を緩めながら、地道に歩を前に進めていることが実感できていれば、それで十分だと思っています。高速道路の追い越し車線を突っ走りたいギラギラした人には、喜んで道を譲ります。

今となっては、自分自身が1㎜でも前に進んでいるという実感を大切にしたいだけであり、その為の無理のない努力を細く長く続けていければいいなと考えています。今は人生の下山の途中です。360度に広がる景色を楽しみながら、道端の踏み荒らされた草花や、捨てられたゴミの破片も、しっかりと視線に捉えて進みたいものです。


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