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『人生後半の戦略書』を読む

本日は、手許に届いたばかりのアーサー・C・ブルックス・木村千里=訳『人生後半の戦略書 ハーバード大教授が教える人生とキャリアを再構築する方法』(SB Creative 2023)の読書感想文です。

偶然知って、即ポチった書

著者のアーサー・C・ブルックス(Arthur C. Brooks, 1964/5/21-)氏は、ハーバード・ケネディー・スクール、ハーバード・ビジネス・スクールの教授で、本書はアトランティック誌に寄稿しているコラム、「人生の築き方」が土台になって書籍化されたもののようです。

ブルックス教授は、若い頃「世界一のホルン奏者」になることを目指し、楽団員として生計を立てられる程の腕の持ち主だったそうです。しかしながら、徐々に能力の限界という挫折を味わったことで、通信教育で経済学の学位を取得し、ビジネス界に転身しました。ワシントンD.C.のシンクタンクで10年間も会長を務めていた「成功者」というユニークなキャリアの持ち主です。

本書の存在は、金曜日の夜に偶然目にしたネット記事で知りました。タイトルが『人生後半の戦略書』と私の関心事にばっちりと該当するので、仮に内容が個人的にはハズレであっても目を通すだけの価値がある、と瞬時に判断し、速攻でamazonに注文しました。それが本日届き、部屋で夕食を食べた後に読み始めたら、期待を裏切らないどころか、かなり有益な内容でした。

永遠に続かないものは、いずれ終わる

読み始めてまだ数時間なので、まだ読了はしておりません。頭から読み進めてはおらず、目次を見て興味を惹かれた部分から着手しています。因みに英語の原題は、"From Strength to Strength … Finding success, happiness, and deep purpose in the second half of life" となっています。  

まだ読み終えていない章で興味深いのが、

第7章 林住期(ヴァ―ナプラスタ)に入る 
    信仰心を深める
第9章 引き潮に糸を垂らす
            人生とキャリアの過渡期に必要なこと

人生の戦略書

です。本書のターゲット読者は、「成功者」という呪縛からいつまでも自分を解放できず、「必要とされていない」という孤独に苛まれているビジネスパーソンに設定されているようです。他人の目を過度に気にしてプライドを捨てられない人、最早その組織で用済みになっていることを自覚していながら次のステップに移項できていない人、などには刺さる内容になり、希望の書となりそうです。

本書の”はじめに”にでてくる

永遠に続かないものは、いずれ終わる

という『スタインの法則』(経済学者、ハーバート・スタインの言説からの引用)は、よく心に刻んでおきたいものです。過去の仕事の成功への執着は禁物です。自然の摂理に逆らって変化を拒むと、悲劇が待っています。私の過去の判断に自信と勇気を与えてくれるものになっています。

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