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Markover 50 の読んだ本

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Markover 50の読んできた本の読書感想文を収めています。
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#ビジネス

『新L型経済』を読む

本日の読書感想文は冨山和彦・田原総一郎『新L型経済 コロナ後の日本を立て直す』です。 実務の人、冨山和彦冨山和彦氏は、日本有数の『確実に結果を出す』経営者です。私の尊敬する産業人・論客のひとりです。”はじめにー日本再生のカギは現場にある”で田原総一郎氏が、冨山氏について、 冨山さんは何より実務の人だ。抽象的な話をせずに、すべてにおいて具体的に語る。(P3) と書いています。 『実務の人』については、私も同様の印象を持っています。しかしながら、後段は異なる意見です。冨山

『ユダヤの商法』を読む

本日の読書感想文は、藤田田『ユダヤの商法 世界経済を動かす』(KKベストセラーズ2019新装版)です。 語り継がれる名著の新装復刻版著者の藤田田(1926/3/13-2004/4/21)氏は、『銀座のユダヤ人』と言われた国際的な実業家です。1950年に創業した自身の会社、藤田商店を核に輸入/輸出を手掛けて富を築き、「日本マクドナルド」「日本トイザらス」「日本ブロックバスター」の創業者でもありました。 藤田氏は、本書の中で自らをたびたび”商人”と称しており、ユダヤ系ビジネス

『リビング・シフト』を読む

本日紹介する本は、柳澤大輔『リビング・シフト 面白法人カヤックが考える未来』です。 企業理念が素敵な会社著者の柳澤大輔氏は、鎌倉に本拠を置く面白法人カヤックの代表取締役社長を務める人物です。私は、面白法人カヤックが具体的にどのような事業を展開している企業なのか、詳しく知らないにも関わらず、その企業理念や社員の働き方はとても魅力的だと思っていました。 「旅する支社」という発想や、はじめにで書かれている以下には凄く共感します。鎌倉にしっかりと根を張りつつ、移動や自由な働き方を

『デヴィッド・ボウイ』を読む

本日の読書感想文は、7月の課題図書にあげていた野中モモ『デヴィッド・ボウイ:変幻するカルトスター』です。 距離を感じていたスーパースター2016年は、音楽業界のスターたちが次々に亡くなった憂鬱な年でした。その皮切りになったのが、デヴィッド・ボウイ(David Bowie 1947/1/8-2016/1/10)の突然の訃報でした。 三年振りのニューアルバム『★(ブラックスター)』を69歳の誕生日にリリースしたわずか二日後の訃報に、世界中のファンが衝撃を受けました。その死の重

『会社を50代で辞めて勝つ!』を読む

出張でマレーシアの首都、クアラルンプールに来ています。朝の通勤電車と機内で読了したのが、本日ご紹介する髙田敦史『会社を50代で辞めて勝つ!』です。 著者は、2016年にトヨタ自動車のレクサスブランドマネジメント部長の職を54歳で辞して、フリーランスに転身された方です。現在は専門のマーケティング分野の知識を活かして、ブランディング戦略などのコンサルタント活動を中心にマルチに活躍されています。 エリートサラリーマンだった人が、自分の意志を尊重した結果、会社に残って『終わった人

『働き方 2.0 vs 4.0』を読む

本日は橘玲『働き方 2.0 vs 4.0』の読書感想文です。 先日の東南アジア出張に持っていき、移動中や空いている時間を利用して読了しました。橘玲氏の著作は好きで、昔からよく読んでいます。本書は書き下ろし本ではなく、語った内容を著名ライターの山地達也氏が文章化したもののようです。 書評では、「目新しい内容は何もない」というような低評価も目にしましたが、私は結構面白かったです。自分自身が今後の「働き方」について、試行錯誤中なので、大いに参考になりました。 本書での【働き方

『読書する人だけがたどり着ける場所』を読む

今年の10連休は、いつも以上に読書に割く時間を確保することを意識して過ごしています。in-putとout-putのバランスが大事です。今週は目一杯in-putに重点を置き、脳に強い刺激を与え続けたいと思います。その成果として、一発目に取り上げる書籍レビューは、齋藤孝『読書する人だけがたどり着いる場所』です。 最近は読書時間も、読了冊数も少なくなりましたが、過去30年以上平均して年間200冊程度の本を読んできました。本を読まない生活は考えられないし、昨今の反知性的な風潮には強

『ブチ抜く力』を読む

昨日のホッケーが効いて、予想通り下半身に筋肉痛が残り、階段の上り下りがかなり辛い状況です。昨夜は大阪市内に泊まり、今日の午前中に横浜へ帰る為、伊丹空港へ向かいました。ANAのラウンジが新しくなっていました。 搭乗待ちをしていた所、ラッキーにもプレミアムクラスに空席があるとのアナウンスが流れたので、アップグレードポイントの残りを使って、プレミアムシートを確保しました。使い道がなく消滅やむなしと思っていたので、ラッキーでした。実質の飛行時間1時間未満ですが、サンドイッチとスープ