マガジンのカバー画像

Markover 50 の読んだ本

237
Markover 50の読んできた本の読書感想文を収めています。
運営しているクリエイター

#サラリーマン

二毛作人生

連休最後の今日は、今の私の重要なキーワードである『二毛作人生』についての思索を巡らせてみたいと思います。 『二毛作人生』との出会い「人生後半戦を愉しむ」が、現在の私が追求しようとしているテーマです。そう考えるようになった理由の一つは、「思考の整理学」という大ベストセラーの著者である外山滋比古氏の『50代から始める知的生活術』という著作を読んだことにあります。 その中に出てくる『二毛作人生』という言葉が心に強く刺さったのです。初読でもかなり影響を受けましたが、今回再読してみ

『ハッタリの流儀』を読む

本日の読書感想文は、堀江貴文『ハッタリの流儀』(NewsPicks Book)です。amazonで注文したら昨夜届き、一気に読了しました。編集は箕輪厚介氏。このコンビで作られた本が面白くない筈ありません。 全7章、26のテーマで、今なぜ「ハッタリ」をかませる人が求められているのかが語られます。ハッタリとは、到底、自分には手に負えないことを「できる」とカマすことです。 堀江氏自身が、これまでの人生でハッタリをかまして、後で必死に帳尻を合わせる為に取り組むことを繰り返した結果

『あり金は全部使え』を読む

夕方からの会議に向けて久しぶりの新幹線で大阪に向かっています。前の会議が予定より長引いて慌てましたが、辛うじて間に合いました。駅のホームを駆け上がったりして消耗した体調を整えるのに、しばらく時間がかかりました。 さて、新幹線の車内は、機内よりも読書に適した環境だと思っているので、スマホよりも本を手にすることが多いのですが、今回の旅のお供は、堀江貴文『あり金は全部使え』です。 ホリエモンこと、堀江貴文氏の本は、毎月のように続々と新刊が出ています。こんなに量産されていても、ど

『400年の流れが2時間でざっとつかめる教養としての日本経済史』を読む

本日の読書感想文は、竹中平蔵『400年の流れが2時間でざっとつかめる教養としての日本経済史』です。 著者の竹中平蔵氏は経済学者が本業の学究の人ですが、小泉純一郎首相時代に、内閣府特命担当大臣(経済財政政策、金融)に抜擢され、長引く不良債権処理問題の解決に辣腕を振るった印象の方が強いです。 政治家時代の活動や人物像には賛否両論が相半ばする人であり、好き嫌いがわかれます。私個人は、小難しく勿体ぶった話し方をする学者然とした人が多い中で、弁舌爽やかに経済理論の難しい話を非常にわ

『「超」リタイア術』を読む。

本日紹介するのは、ちょっと古い本で久々の再読になる野口悠紀雄『「超」リタイア術』です。 日本史からリタイアを考える本書は、私が今からその瞬間を心待ちにしている"サラリーマン生活からのリタイア"をテーマに書かれたものです。著者の経験や意見を綴った啓蒙書もどきではなく、日本の人口問題や江戸時代の隠居の実態、現代の年金制度の問題(本書は2004年の発売で、その後年月が経過し、制度変更も行われている筈なので、今も有効なのかは検証が必要)などについても詳しく解説された非常にタメになる

『定年前』を読む

三連休の真ん中は、読書感想文です。 サラリーマンの定年を巡る問題は、50歳を超えた私にとって、遅くとも数年以内には確実に降りかかる現実ですから、今から意識高くリサーチ活動しています。 私がそういう意識だからかもしれませんが、立ち寄る書店でも「定年」というタイトルが付いた書籍がやけに目につきます。世の中には、私と同じように感じて、この手の本を買い求めている人も多いのでしょう。書籍マーケティング的にはきっと鉄板の需要のあるテーマなんだと思います。 本書の著者である大江英樹氏

『空き家を活かす』を読む

今回の読書感想文は、松村秀一『空き家を活かす』です。人口減少に転じた日本で、これから問題が顕在化するであろう各地の老朽化建物、空き家=空間資源のリノベーションについて、あらゆる事例が解説されていて大変面白い内容でした。 本書は昨年秋に購入して、半分くらい読み進めたところで中断して、そのまま忘れたままになっていました。最近部屋の隅から発掘して再び読み始めたら、面白くてその日のうちに読み終わりました。 本書の中に、日本のリノベーション業界で、ユニークな仕事を勢力的にされている

『60歳の壁』を読む。

今日の読書感想文は、植田統『60歳の壁』です。 著者は50歳目前に弁護士資格取得に挑戦し、金融マンから還暦近くになって弁護士に転身され、60歳を越えた今も現役で活躍されている方です。 精力的に仕事にも向き合い、充実した日々を生きておられるだけに、言葉の数々には説得力があります。会社勤めが長くなると、定年退職後も過去のサラリーマン時代の栄光を引きずる人が多い中、自分を律していくことの重要性を説きます。 決して堅苦しい話をしている訳ではないし、本全体を貫くトーンも意識的に柔