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Markover 50 の読んだ本

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Markover 50の読んできた本の読書感想文を収めています。
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2021年1月の記事一覧

『100分de名著 資本論』より

本日は、NHK『100分de名著』の2021年1月のテキストになっているカール・マルクス『資本論』からの学びの抜粋です。 『資本論』を読まずに、資本主義の問題を学びたいという私のニーズを満たすテキスト社会主義/共産主義思想の源流は、カール・マルクスの『資本論』にあるとされます。『資本論』全三巻の内マルクス自身が著したのは一巻のみで、盟友だったフリードリヒ・エンゲルスが、マルクスが遺した原稿や膨大な研究資料を基に二巻以降を監修しています。 その著述内容や思想は、『資本論』以

『丁寧に考える新型コロナ』を読む

新型コロナウイルス感染症については、まだまだ知らないことやわからないことばかりです。上っ面を追い掛けるだけでは中途半端な知識で凝り固まってしまいます。その態度では、広汎かつ網羅的な理解はできないだろうと思うので、定期的かつ自主的に知識をアップデートしていこうと努力しています。 最近読んで頭の整理になったと感じたのは、岩田健太郎『丁寧に考える新型コロナ』(集英社新書)です。 2020年10月に出た本(内容はそれ以前の2020年7月頃の情報がベース)なので、現在実施されている

『コロナ後の世界』を読む❻

本日の読書感想文は、『コロナ後の世界』❻ー景気回復はスウェッシュ型になる by ポール・クルーグマン(P169-199)です。 【目次】 ❶ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』の著者 ❷マックス・テグマークス『Life3.0』の著者 ❸リンダ・グラットン『ライフ・シフト』の著者 ❹スティーブン・ピンカー『暴力の人類史』の著者 ❺スコット・ギャロウェイ『the four GAFA』の著者 ❻ポール・クルーグマン ノーベル経済学賞受賞 ポール・クルーグマン氏とはポール・ク

『コロナ後の世界』を読む❺

本日の読書感想文は、『コロナ後の世界』❺ー新型コロナで強力になったGAFA by スコット・ギャロウェイ(P140-168)です。 【目次】 ❶ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』の著者 ❷マックス・テグマークス『Life3.0』の著者 ❸リンダ・グラットン『ライフ・シフト』の著者 ❹スティーブン・ピンカー『暴力の人類史』の著者 ❺スコット・ギャロウェイ『the four GAFA』の著者 ❻ポール・クルーグマン ノーベル経済学賞受賞 スコット・ギャロウェイ氏とは ス

『コロナ後の世界』を読む❹

本日の読書感想文は、『コロナ後の世界』❹ー認知バイアスが感染症対策を遅らせた by スティーブン・ピンカー(P109-138)です。 【目次】 ❶ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』の著者 ❷マックス・テグマークス『Life3.0』の著者 ❸リンダ・グラットン『ライフ・シフト』の著者 ❹スティーブン・ピンカー『暴力の人類史』の著者 ❺スコット・ギャロウェイ『the four GAFA』の著者 ❻ポール・クルーグマン ノーベル経済学賞受賞者 スティーブン・ピンカー氏とは

『コロナ後の世界』を読む❸

本日の読書感想文は、『コロナ後の世界』❸ーロックダウンで生まれた新しい働き方 by リンダ・グラットン(P79-107)です。 【目次】 ❶ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』の著者 ❷マックス・テグマークス『Life3.0』の著者 ❸リンダ・グラットン『ライフ・シフト』の著者 ❹スティーブン・ビンカー『暴力の人類史』の著者 ❺スコット・ギャロウェイ『the four GAFA』の著者 ❻ポール・クルーグマン ノーベル経済学賞受賞者 リンダ・グラットン氏とはリンダ・グ

『コロナ後の世界』を読む❷

本日の読書感想文は、『コロナ後の世界』❷ーAIで人類はレジリエントになれる by マックス・テグマーク(P49-77)です。 【目次】 ❶ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』の著者 ❷マックス・テグマークス『Life3.0』の著者 ❸リンダ・グラットン『ライフ・シフト』の著者 ❹スティーブン・ビンカー『暴力の人類史』の著者 ❺スコット・ギャロウェイ『the four GAFA』の著者 ❻ポール・クルーグマン ノーベル経済学賞受賞者 マックス・テグマーク氏とはマックス・

『コロナ後の世界』を読む❶

本日の読書感想文は、『コロナ後の世界』(文春新書2020)です。後で見返して内容を学び直すため、6回分の読書ノートを整理したいと思います。 コロナ後の世界を著名な知的人が語った書本書は、今世紀最大のパンデミックとなってしまった新型コロナウイルスの蔓延を受けて今後世界がどう変質していくのか、文芸春秋社の編集者が、世界的に著名な知性人へのインタビューを行ってまとめたものです。 語っているのは以下の6名です。 ❶ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』の著者 ❷マックス・テグ

御家騒動を学ぶ意義を考える

本日のテーマは、『御家騒動を学ぶ意義を考える』です。 日本史は御家騒動の歴史今年のお正月のお年賀で嫁の実家に立ち寄った際、2005年に亡くなった義父の本棚から、百瀬明治『御家騒動-江戸の権力抗争』(講談社現代新書1993年)を借りてきて読みました。思いの他面白くて興味深いものでした。昨日、上杉鷹山の名言を取り上げたのも本書がきっかけです。 副題に江戸の権力抗争とありますが、第一部(P8~55)では、神話時代から院政まで(2)、院政(3)、摂関家(4)、ムサノ世(5)、南北