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猫ガン闘病記*ふつうなことがうれしい

4月7日
10歳の女の子猫、にこ☆通院するようになって5日目。
この日も雨の中、病院へ。いつも患者さんの猫や犬たちは、車の中で待機していて、順番が来たらスタッフの方が呼びに行く。わたしは歩いて通院してるため待合室で診察を待つ。
珍しく待合室に子犬。わたしにころころっと走ってきて、さわらせてくれた直後、ソファの上で足を上げた。スタッフさんが速攻来て、拭き取りと消毒。
犬とか猫って、ほんとうに純粋で、損得とか人の目とか何もなくて、まるで子育て中に戻ったような気分になる。ウチの子がいちばんだと親バカになる。
診察ではかなり元気なことを先生に伝えるけれど、胸の音はおさまってないらしく、注射を打ってもらう。
帰宅後、吐き戻し4回。下痢3回。
たくさん食べてくれるし元気そうだけど、どこか痛いの?苦しい?と聞いても、きらきらした目でごろごろと言いながらすりすりしてくる。こころを持っていかれる。心配ばかりのエネルギーはこの子のためにならないと思って笑ってなでまくる。

4月8日
同居人が休みで車があるため、行きだけ病院に送ってもらう。(同居人は待つのをイヤがる)土曜日の午前中の動物病院はいつもにまして混んでいて、待ち時間小1時間。下痢止めと吐き止めの注射をしてもらう。
明日の朝ぐらいまでごはんもお水も控えた方がいいと言われて帰ったけど、すぐにエサのお皿をめざして走っていく。
明日は日曜で病院は休み。にこ☆もわたしも休めると思うとほっとする。ひきこもりはこの1週間、毎日、日焼け止めぐらいは塗って外へ出かけた。散歩とは違う外出だし、こころも乱れまくっていたし、じぶんがじぶんでないみたいだった。
なんにもしたくない。ただただぼーっとしていたいと昼も夜も料理もせず、買ってきたものを同居人に出して、わたしはゆっくりお酒を飲んだ。

4月9日
にこ☆元気。
ごはんを少なめにやっていたからか、珍しくごはんちょうだいとアピールして、わたしのまわりをくるくるまわる。つい「いい子だねー。ダイエットしないのお?」とかいじわるしながら、ごはんをあげる。
おもちゃで遊んだり、ずっとご機嫌。それを肴のように見つつ、ぼーっとビール飲みながらドラマ見たりして1日を過ごす。ネットで注文したケージとキャリーが届いたけど、開ける気にもなれず、久々のひきこもり。
普通のことがうれしい。
ただにこ☆がごはんを食べてる。遊んでる。トイレに行ってる。お腹出して眠ってる。うれしくて泣けてくる。

4月10日
わたしはやっと人間らしく考えられるようになってきたのか、それとも戦闘体制に入ったのか、朝から1時間ほどお風呂に入る。お風呂掃除も念入りにした。何か考えてしまう時は、お風呂とか掃除とかそんなことさえできなくなってしまう。noteもあんまり読めない。画面の文字が入ってこない。みなさんごめんなさいと思いながら、時間があっという間に過ぎていく。
午後の診察時間の1番を狙っていくのに、今日は3番目に呼ばれた。いつも聞こえてた入院してた?犬の、悲しい声は聞こえない。
呼ばれて昨日のご機嫌ぶりを先生に伝える。
胸の音がよくなっていた。
今週はあと1回、注射を打てばいいと言われて、ほっとする。
にこ☆はお薬を飲まなくて(ごはんに混ぜても絶対食べてくれない)注射しか治療の方法はないみたいだけど、詳しい検査結果が出て、もっと強い薬、例えば抗がん剤とかを使うかどうかは、すごく悩んでいる。
お金のこともあるけど(この1週間で使ったお金が人間の食費の3ヶ月分ぐらいだった)にこ☆の負担を考える。
先生と相談するけど、例えばわたしが今、末期癌だとしたら、緩和ケアしてできればお酒飲みたいし、延命治療は拒否したいかなあと思うから。
猫にとってのしあわせってなんだろう。
人間の思い通りに生きてほしいと思っても、それがほんとうににこ☆のためなんだろうか。もっと考えようと思う。

***
前回の記事にみなさんのスキやコメント、そしてサポートほんとうに救われました。ありがとうございました!
noteからもマガジンに追加していただいたり、お祝いボードをいただいたり。うれしいというか、にこ☆もわたしも、動揺していた毎日を振り返ってみて冷静になれて、そしてまた感謝がたくさんわいてきました。
ふつうの時間が愛おしい。そんなわたしは、読書日記も映画感想も小説も、ひきこもりの日常も、もっと書きたい。だからにこ☆のためにも、笑うためにエネルギーを使っていこうと思います。

***
ピーコックさま。サポートありがとうございました。


最近、弟猫レオと仲良し


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