見出し画像

【2021/4/23】輪郭を決めると中身が決まる

ぼんやりしたアイデアのままでいくら進めてもしっくり来ない。

例えば絵を描くとき、題材が「人」だったとして、どんな「人」を描くのか決めないと筆は進まないだろう。

性別は?表情は?髪色は?その長さは?
どんな洋服を着て、どんなポーズをしているのか。
そこには何人いるのか?シチュエーションは?
構図は?何で描く?

・・・というように決めることは思いのほか多い。

筆やペンが進むままに描きました

って天才肌の人はいるかもしれないけれど、世界的な名画のほとんどが考えに考えられて、ものによっては下書きから丁寧に描かれている。

メイクだって同じ。スキンケアから始まり、下地から丁寧に、ハイライトローライトやらシェーディングやら入れて、コンシーラーにファンデーションを積み上げ、顔の輪郭をハッキリさせていかなければいけない。そして、どんな風に見せたいか?似合う色は何なのか?とアイメイク、眉毛、チーク、口紅それぞれバランスを見ながらやっていかないととんでもないことになる。(特にドラッグクイーンのメイク動画を見るとメイクはアートと同じだと思わざるを得ない)

そう考えると、物語をつくる上でも、絵でいう下書きのような、メイクでいう下地のような設定や登場人物の輪郭をしっかり形成していかないと、太く強く美しいものは生み出せない。下書きもなしにストーリーを積み上げても意味のない文字が綴られていくだけである。

完成のイメージが脳裏に浮かんでくるような、太く鮮明な輪郭をつくった。とはいってもまだまだ細いと思う。それでも、その作業をしたことで、登場人物が言うべき(言わせたい)セリフややるべき(やらせたい)仕草が生まれ、全体の流れが見えてきた。それが舞台であれば、出ハケ(舞台上の出入り)がスムーズか、転換は可能か、衣装の着替えは間に合うか、なども見えてくる。

ようやく、書ける状態になった。

今までぼんやりした輪郭のまま思い付きでつらつら書いてきたものとは違う展開になった。もちろん土台となるアイデアは生かしているし、キャラクター設定も残しているものもあるけれど、やっぱり全然違う。

かと言って、これから全部が順風満帆に進むとは限らない。

形にすることができても、そこに面白さはあるのか、自分の伝えたいことは何なのか、キャラクターをどう見せたいのか、、、今はハッキリと見えている輪郭がぼやけることに何度もぶつかると思う。それでも目をこすったり、メガネの度をきつくしたりして、自分の目で鮮明に描く努力をし続けないといけない。

と同時に世間も見つめながら。
刻一刻と変わる状況を取り入れることも大事だから。

クリエイトすることを続けていくための寄付をお願いします。 投げ銭でも具体的な応援でも、どんな定義でも構いません。 それさえあれば、わたしはクリエイターとして生きていけると思います!