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今までで1番おいしかったワインは何ですか、ってよく聞かれます

ソムリエをやっていて多く受ける質問の1つに今までおいしかったワインは何? という質問です。

この質問、本音を言いますとたくさんありすぎて答えられません。1つには絞れないです。

おいしい、といっても幅が広すぎて難しいのです。もう一回飲んでみたいワインはいくらでもあります。


ただこんな答えをしたところで全くもって盛り上がらないですし、お客さんもそんな真剣に質問してはいないのはわかっております。ですので、この質問を受けたときに答えは一応決めております。

うわー、すげえうまい。と思ったワインはこんな私でも多くありましたが、その中で記憶に残る、印象に残るワインというのは何かしらワインに対する自分の考えや思いが理解できたワインです。


1つ目は自分はどういうワインが好きなのかというのが認識できたワインです。

SAUMUR CHAMPIGNY "LE BOURG" 2000 Clos Rougeard

ソーミュール シャンピニー “ル ブール” 2000 クロ・ルジャール

ロワールで最高の造り手で大好きです。

このワインは2016年に飲みました。なので16年の熟成をしたワインです。とても感動したのを覚えています。自分はこういうワインが好きなんだと思えた味わいでした。少しだけ若さを残していてその風味を感じつつ、ほどよく熟成感が楽しめるワイン。

ぶっちゃけてしまいますと、この場合は品種なんて私にとってはどうでもいいです。誤解を恐れずに言うと、このワインはカベルネフランですが、ピノノワールでも、シラーでも、カベルネ・ソーヴィニヨンでも、ガメイでも何でもいいんです。

素晴らしく熟成したワインというのは、どんな品種であってもそれはもう素晴らしい感動与えてくれます。本当です。

2016年に飲んだので意外と最近ですね。その以前も一応熟成したワインというのはある程度飲む機会はあり、おいしいと思っていたのですが、このワインを飲んで今まで飲んだワインは全然たいしたことなかったんだなと思えたワインでした。

もちろん飲み頃、といっても個人差はかなりあると思います。どれくらいの熟成感を本当においしいと思えるか。

名前は伏せますが、1967年のあるボルドーのワインを3か月の間に3回テイスティングする機会がありました。同じ銘柄、ヴィンテージでしたが3本は全く違い味わいでした。

熟成感が全く違いました。

3本とも違う状況でこの場所まで届いたワインでしたが、あまりの違いにかなりびっくりしました。
1本は少し赤い色調が残っていましたが、他の2本は完全なレンガ色。1本はかろうじて飲めるという状況、他の2本は完全にピークアウトしてました。この経験からワインに対する先入観は無くなりました。

熟成したワインをどれだけ飲む機会があるかというのもあります。私も自分のお金で全て飲んだわけではなく、ソムリエという仕事上テイスティングをしたり、お客様から少しいただいてこういう経験ができました。

話がそれました。

なので本当に素晴らしい熟成した場合に出会うと本当に感動します。
「うわっ」
と叫んでしまう位です笑

この「ソーミュール シャンピニー “ル ブール” 2000 クロ・ルジャール」はぜひもう一度飲みたいですね。なんとしても飲もうと思っているワインの1つです。誰か飲ませてください!

日本ワイン専門ワインバー
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