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読書ノートを習慣化したら読書の質が上がった話

今年から、静かに続けている習慣がある。
三日坊主にはちょっと自信のある自分が、半年くらい続いている習慣。

それは、読書のアウトプット。
平たく言えば「読書ノート」を始めた。

無印良品で買った100円足らずのノート。
コンパクトサイズ。

小さい頃から本はジャンル問わず読んでいたが、友人や家族に「どんな本だった?」と聞かれても、「よかった!」「感動した!」と、小学生でも出来るような回答しかできなかった。

下手すれば、「こいつ読書量だけあるけど、実は何も頭に残ってないんじゃね?」といわれそうな気もして、その手の質問は結構苦手だったりする。

特に、小説は難しい。
『本を読む本』(M.J.アドラー/講談社学術文庫)において著者は、文学の本質は逃避だと表現している。
「われわれの内面の真実、われわれが心の中に独自に描く世界」と。

小説はその世界に浸ることはできても、その世界観を伝えるというのはどうしても難しい。
加えて、その本を読んだことない人には、あらすじも伝えないといけないので、どうしても冗長になりがち。

その結果が「よかった!」「感動した!」と語彙力皆無な回答となってしまう。

このままではまずいな、と思った。
自分がなんで「よかった!」と思ったのかを言語化することは諦めないでおこうと。

そこで、作品を読んだ時の自分の感情や気にとまったフレーズなどを残しておくようにした。
まだ一冊目だが、始めてみてよかったと思う。

最初はそこまでハードルを上げないでおこうと思い、気に入った表現やフレーズをメインでただ書き写すだけ。

ただそれでも、書く行為によって頭に定着しやすいのかはわからないが、自分が使える言葉のクローゼットに確実にそういった表現が収納されていく気がする。
こう感じるということは、これまでこのクローゼットは全く使われていなかったんだろう。
まだクローゼットの中はすっかすかかもしれない。入れる余地は十分ある。

ペンに勢いがつくと、この無印良品で買った小さなノートに、平気で2~3ページと文字を埋め尽くしていく。
それが本を読んで思った感情・得た知見なのだから、ペンの任せるままにする。

ごちゃごちゃしたノート。基本的には気に入った表現,フレーズの書き写し。

よく、本に直接書き込みをする人もいる。
それはそれでいいことだと思う。
私はあまり好きではないが。
というのも、その本をまた開くときまで、その書き込みが見れないのはもったいないなと思うから。

だから、1冊の読書ノートにまとめておく。
いつでも見返せるように。

実際、結構な頻度で見返すことがある。
理由はなく、どんなこと書いたんだっけ~と気になったときに、スナック感覚で軽く読む。

汚い癖字で読みづらいものの、これが自分の血肉になっていると思うと、さながら読書ノートは外付けHDDなのかもしれない。
値段100円。格安。


まだ読書ノートをやってみたことのない人にはぜひおすすめしたい。
始める動機はなんでもいい。
本とペンとノートさえあれば誰でもできるのだから。

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