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サービスデザインって何をするの?

こんにちは。ZENKIGENでサービスデザイナーをしている岩谷です。

“サービスデザイン“という言葉をここ最近、耳にするようになってきた方も多いのではないかと思いますが、この言葉が企業の中で使われるようになってきたのはここ10年ほどで、まだまだ多くの方が「サービスデザインとは一体何なんだろう?」と思っているのではないかと思います。

そこで、サービスデザインについて知ってもらえればと思い、サービスデザインチームのnoteを立ち上げることにしました。
我々ZENKIGENのサービスデザインチームが行っていることを紹介しながら、サービスデザインについて、発信を行っていきたいと思います。

本日は、発信の第一弾として、サービスデザインの概要についてお話させていただければと思います。

なぜ、サービスデザイナーという職種が生まれたのか

サービスデザインという言葉が企業でよく使われるようになってきたのは、ここ10年ほどなのですが、10年ほど前に起きた世の中の大きな変化といえば、皆さんお気づきになるかと思いますが、スマートフォンの普及です。

10年ほど前に急速に普及したスマートフォンにより、多くのサービスが私たちの手のひらの中に入るようになりました。
スマートフォンのアプリでなんでも行えるようになる前の世の中では、販売したら購入者との関わりは基本的には終わりでした。(プリンターのインク購入や、シャンプーの詰替え用の販売など、一部の商品にはプロダクトでもつながりがあるものもあります。)
しかし、アプリはリリース後、ユーザーが購入してからも製品のアップデートや新機能のリリースなど、ユーザーとの関わりが続いていきます。

これまでのサービスやプロダクトは基本的には、どんどん新しいモノを生み出し、顧客の生活スタイルに合わせて、新しいモノを次々に購入させていく(既存のモノは捨てていく)ビジネスモデルのものが多かったのですが、現在のサービスやプロダクトは、いかに「使い続けてもらうか」や「使う時間を長くできるか」を考えることが重要になりました。
そのため、一つのサービスやプロダクトにおいて、ユーザーがサービスやプロダクトと接している瞬間だけでなく、その人の生活スタイルや行動の全体を考えていかなければならなくなっています。そのため、これまで以上にユーザーの行動や生活スタイルを捉えて、サービスやプロダクトを作っていく必要があり、徹底的にユーザーのことを考えていくことが、サービスデザインの仕事と言えます。

「サービスデザイナーに向いている人はどんな人ですか?」と聞かれることがありますが、そんな時は「人に関心があり、人の行動をよく見ている人」と答えています。様々な視点から人にヒアリングをおこなったり、些細な行動から、潜在的なニーズを見つけていくことが、サービスデザイナーの仕事といえるからです。

UXデザインとの違い

ここで、これもまた最近よく耳にするUXデザイナーやUXリサーチャーと何が違うのか?という疑問が浮かぶ方もいるかもしれません。

UXリサーチャーやUXデザイナー、サービスデザイナーの担当する業務の領域は、企業によって様々ですが、同じ役割を担っているところも多くあります。例えば、UXリサーチと呼ばれるユーザーへのヒアリングや、フィールドワークなどから着目する点をさぐっていく業務は、UXリサーチャー、UXデザイナー、サービスデザイナーのすべての領域の人が持つべきスキルです。なぜなら、この3つの職種はすべて、「人のことを徹底して考える」仕事だからです。これらの仕事はすべて、サービスがアプリケーションになり、ユーザーとの接点が増えてきたことによって注目され始めた職種です。

UXリサーチャーがUXリサーチを主に担う企業も増えています。例えば、BtoC事業で、顧客の生活スタイルやスマホに対しての知識も様々で、リサーチすべき対象者が多くなるサービスを展開している場合は、UXリサーチャーという職種を他業務と平行しておこなっていくことが非常に難しいため、UXリサーチャーが専門でUXリサーチを行っていく方が、より良いサービスやプロダクトを開発していくことができます。

サービスデザインをする上でUXリサーチを行うことが非常に重要ですので、UXリサーチチームを専門に持たない企業でのサービスデザイナーは、このUXリサーチの職務も担うことになります。
続いて、UXリサーチの結果をもとに、コンセプト設計、アイデア出し、機能設計をおこなっていきます。機能設計の部分は、UXデザイナーが主に行っていきますが、コンセプトやユーザーのニーズが機能の設計の根幹にあるので、ここもサービスデザイナーがUXデザイナーと並走して担っていくこともあります。

コンセプト設計とは

サービスデザイナーの業務はUXリサーチャーやUXデザイナーと職務がかぶることもありますが、UXリサーチャーやUXデザイナーと比べて、サービスデザイナーの仕事の根幹といえる部分が「コンセプト設計」と「具体的なアイデアを作っていく」部分です。
サービスやプロダクトの機能を作っていく上で、そもそもユーザーにどのような体験をしてもらうのかを設計していきます。まず、ユーザーの行動や思考を把握し、ユーザーの要求を分析し、そして要求分析の結果から、「ユーザーにとってどんな価値を提供するのか」を徹底的に考え抜いてアイデアを固めていきます。

このあたりにも様々な手法やコツがあるので、これからこのnoteを通して具体的な事例を元に、手法についてもご紹介していきたいと思います。

それでは、今後のサービスデザインチームのnoteをお楽しみに!

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