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チーム一丸となってお客様と伴走するBONX Customer Satisfactionに寄せる想い

こんにちはBONXの藪です。2019年にBONXにジョイン後、Customer Satisfaction業務に携わって今年で早4年目。このタイミングで自分が今までやってきたことを記事にしようと思い、noteを執筆することにしました。

私の詳しいプロフィールについてはこちらの社員インタビューの記事からどうぞ。

(*CSSはTGU発足前の名称)

現在BONXでは、いわゆるSaaSにおけるCustomer Satisfaction / Customer Success業務を「Team Growth Unit (通称:TGU)」という部門で担当しています。その中でも今回はCustomer Satisfactionにフォーカスした記事となっています。

BONXのTGUについて関して詳しく知りたい方は、BONX Team Growth Scientistの楢崎が執筆した以下の記事も併せてご覧ください。

この記事ではCustomer Satisfactionの概要はもちろん、働く上で意識していること / やりがい、さらには今後の展望に至るまで、普段の業務で感じていることをそのまま記事にしました。

Customer Satisfaction業務に興味がある方や、現在Customer Satisfaction業務に携わっていて、さらに知見を深めたい方などにぜひ読んでもらいたい内容になっているので最後までお見逃しなく。

顧客満足度の向上を図るCustomer Satisfactionの概要

Customer Satisfaction(以下、CS)とは簡単にいうと"顧客満足度を向上させる"部署になります。お客様が「BONXを継続して利用いただけているか」や「BONXのサービスに満足しているか」を追いかけていきます。

BONXをせっかく導入いただいても、使い方がわからない・現場に浸透しないなど、問題を抱えた状態で実際に使われることがなければチャーンしてしまいます。そこでCSチームが導入いただいたあと、お客様が継続してお使いいただいているかをフォローし、BONXが業務上なくてはならないものだと満足いただけるようにサービスの定着をはかります。

それだけでなく既に定着しているお客様に対してのフォローも、BONXにおけるCSの役割です。業務上有用だと判断した場合は別プランの導入をご案内したり、ハードウェアのアップデートをご提案することで、よりお客様業務にあった利用をしていただけるようにサポートをしていきます。

何もかも手探り状態だったBONX 旧Customer Support時代

実は以前のBONX旧Customer Support(今のCustomer Satisfaction)時代は、どのお客さまに対してどのようにコンタクトをすれば良いのか全くの手探り状態でした。お客様が実際に使えているのか、どの程度利用されているのかの情報がなく、行き当たりばったりでのヒアリング。これではどうしても対応が後手に回ってしまいます。連絡してみたら実は使っていなかったということもあり、お客様が解約してしまったこともあったのです。

こういったことを防ぎたいと、今BONXではMAU(Monthly Active Userの略で、保有アカウントのうち1ヶ月でどの程度利用されているか)が見えるようになりました。これが見えることにより、BONXを日々使っているユーザー、逆にBONXを活用できていないユーザーまでもが一目瞭然になりました。このMAUによりお客様のご利用状況を把握した上でアクションが可能です。

BONXをうまく活用できていなさそうなお客様に対しては、事前に内容を考えてからコンタクトを取ったりしています。現に今ではかなり効率的にお客さまへアプローチできるようになりました。

このように単にお客様からのお問い合わせに回答するだけでなく、こちらから積極的にアプローチし、先回りをすることでチャーンを防いだり、お客様にさらにBONXを活用いただけるようにご提案する。これがBONXのCS部署の大切な役割となっています。

お客様に寄り添ったアクションが欠かせない
Customer Satisfactionの業務内容

些細なことでも気軽に相談してもらえる信頼関係を構築する

CSでの業務内容の一つに「お客様との信頼関係の構築」があります。困ったことがあったら気軽に相談してもらえるような関係性です。信頼してもらえていないと「相談しても真剣に考えてもらえないのではないか、流されてしまうのではないか」という不安ばかりが大きくなり、結果としてお客様が不満や心配を抱え込んでしまう原因になる恐れがあります。そこで些細なことでも相談できる関係を築くことで、お客様の抱える心配事をいち早く察知してフォローしていくことができます。

深い信頼関係がレストラン / ショップ間の快適なコミュニケーションを実現

信頼関係の構築について一つ例として、私が一番長く担当しているとある外資系ラグジュアリーブランド様の事例を紹介させていただきます。3年前にSalesチームから引き継いだ当時は「何か連絡があれば対応する」というまさに”受け身のサポート業務”でした。しかし3年目、4年目と更新を重ねていく中で、契約の担当者だけでなく各店舗のマネージャーとも個別にやりとりしたり、実際に訪問をすることで私のことを覚えていただき、BONX=藪さんという印象を持っていただけたと思っています。

そのラグジュアリーブランド様が新しくオープンする店舗において課題が生じた際にも、真っ先にBONXでできないか?というご相談を店舗の方からいただくことができました。

今回はその中で「ショップと併設するレストランでコミュニケーションを取りたい」という要望をいただいた際の対応をについてお話しします。

実際に店舗で実現したいと言われているコミュニケーションのことを考え、「プロフェッショナルプランを導入いただく必要がある」とこちらから提案。しかし「予算の関係上スタンダードプランでの導入になりそうです」という話をお客様本部からいただいていました。

当時、店舗のスタッフさんたちの快適なコミュニケーションのためにも、ぜひCS一同、プロフェッショナルプランでご利用いただきたいと考え、店舗マネージャーの方と作戦を構築。その中で店舗からどうしても業務上必要だという強い意見が出れば、採用されるかもしれないというお話を伺うことができました。そこで実際に店舗でお試しいただくことで良さを感じてもらい、各スタッフのフィードバックを集め、それを活用しようという段取りをしました。

そしてトライアル後、店舗からお客様本部に直接「プロフェッショナルプランでないとできないことがある」主旨を説明してもらうことで、みごとプロフェッショナルプランの導入が決定。レストランとショップ間での円滑なコミュニケーションが実現できました。

振り返って見れば、こちらのお客様ときちんとした関係性が構築できていたからこそいただけたご相談ですし、解決に向けてお客様と一緒に考えることができた案件だったと思っています。こうした信頼関係の構築もCSの主な業務内容の一つとなっています。

事前にチャーンを防ぐため、積極的にCSチームからアプローチ

CSの大切な業務として、「チャーンを防ぐ」が挙げられます。BONXのチャーンには、テナントチャーン(=企業そのものが解約すること)と、ユーザーチャーン(=契約数の減少)の2種類あります。

チャーンを防ぐためにBONX CSSチームが行っている、具体的な施策についてはこちらの記事からどうぞ。

(CSSはTGU発足前の名称)

BONXのSatisfaction業務では、ユーザー数が売上に直結しているため、ユーザーチャーンを低く保とうという目標で動いています。チャーンを防ぐと一言で言ってもさまざまなアプローチがあります。中でも今回は

  1. アカウント数が減少しているケース

  2. アカウント数は減少していないが、BONXの利用率が減少しているケース

を主に紹介していきたいと考えています。

1.アカウント数が減少しているケース
現在は、毎日アカウント数の推移を確認し、実際に登録されているアカウント数にどの程度増減があるかをチェックするようにしています。

直近だと、実は3月〜4月にかけてかなりユーザー数の減少がありました。これを1つ1つ紐解いてみると「年度が変わることによる異動や退職に伴い、アカウントを消した」という回答が大半でした。アカウントが減ったことは心配でしたが、「4月以降入社した方が万が一BONXの使い方がわからないようならすぐ連絡ください」という形でお伝えしておくことで、事前にチャーンを防ぐように動いています。

2.アカウント数は減少していないが、BONXの利用率が減っているケース
上述の通りMAUが見えるようになったので、BONXを使っているユーザーが少しでも減ってきているなというところにはコンタクトを取り「使えていますか?大丈夫ですか?」とコミュニケーションを取ります。

アカウントはあるものの実際にはBONXを使っていないお客様ですので、コミュニケーションは簡単なものではありません。実際にはお客様の置かれている環境をお伺いするところから始まり、同業種ではどのように活用いただいているかの事例紹介、操作説明を行うなど丁寧に対応することで、BONXの利用を再開してもらえるように働きかけます。

BONXの導入から運用の軌道に乗せるまでの重点的なフォロー

BONXのSatisfactionチームでは、Inside Salesチームが受注した*SMB案件のフォローも多く行っています。受注直後に引き継ぎを行うことで、その後Satisfactionチームへの移行をスムーズに行うことができます。またお客様にも「今後はこのチームが担当になるのだ」ということを認識していただくことも目的の一つです。

*SMB並びにBONXのSalesチームに関して詳しく知りたい方は、BONX Sales General Manegerの千田が執筆した以下の記事も併せてご覧ください。

営業から引き継ぐ際にお客様の情報や案件の内容を詳細にいただき、導入1週間後、2週間後、1ヶ月後など定期的にフォローを行うような仕組みとしています。定期的にコンタクトを取ることで、お客様がBONXをしっかり利用できる軌道に乗るまでをサポートできます。

また必要に応じて操作説明段階から入ることもあります。操作説明の時に実際にお客様と顔を合わせることで、メールと比べてお客様とより深く関わることができますし、その後の対応もコミュニケーションが取りやすくなります。そして使い方だけではなく「お客様の業務にBONXがどのように浸透しているか」や「さらに活用してもらうためにはどうしたら良いか」など導入後のプラスアルファのやりとりにも発展させることができます。

BONXのInside Sales/CSが共に”Be One”となることで、お客様を導入からサポートまでフォローできるようなこの仕組み。まだ始めたばかりの取り組みではありますが、今後継続的に運用を回していき、お客様にもより良いサービスを提供できればと思っています。

お客様と社内を橋渡しするCSで私が感じた
Be oneに沿った”Win-Win-Winな関係”の大切さ

お客様とのコミュニケーションはもちろんのことですが、忘れてはいけないのがその内容を社内(SalesやEngineerの方々)にも共有することです。何かしらの要望や悪い指摘だけでなく、特に良いフィードバックを共有することを心がけています。お客様の感じていることを共有することで、チームBONXが一つになってお客様に向き合うことができる。BONXのValueでいうとまさしくBe Oneにつながるところかと思います。

私自身「お客様と話した内容がEngineerまで伝わることが少ない」というのを以前から感じていました。改善点や要望についてはEngineerに伝わるけれど、良かった点はなかなか伝わらない。そこでEngineerとの対話もしっかりするよう心掛けたことで、製品に込められた想いを私も深めることができ、さらにそれをお客様にも伝えることができました。

BONX miniの発売後に「miniとBONX WORKの組み合わせは革新的で、業務に非常に役立っている。これからの発展性も多いと感じています」というお言葉をお客様からいただきました。その時にはEngineerチーム一同も「miniもBONX WORKも作ってよかった!」と感じていたようです。そしてそのお客様を導入事例として他でも紹介させてもらい、他のお客様にまで導入の幅を広げられました。私が思うにこれは全体としてBe Oneを実現できた良い例だと感じています。

また不具合があったお客様からでも、真摯に対応することで最後には応援メッセージをもらえることがあります。その際にお礼はもちろん「期待しています」などの簡単な文言でもEngineerチームに伝えることで「対応できてよかった!引き続き頑張ります」という返事をもらえ、モチベーションUPに繋がっていることが多いと感じます。

このように作り手の想いとお客様の想いをTGUが橋渡しすることで、製品もどんどんよくなっていく。まさにWin-Win-Winな関係になると思っています。

お客様との繊細な対話が求められるCSならではのやりがい

トラブルを冷静に解決することで、よりディープな信頼獲得に繋がる

大きなトラブルが発生したときにも冷静な対処や判断が求められます。トラブルがないのが一番ですが、大きなトラブルを冷静に解決してさらに信頼を得ることができた時に大きなやりがいを感じます。

実は以前クリスマスから年末にかけて、大きなシステムトラブルが発生しました。当時繁忙期に重なるため早急に解決して欲しいというお客様と、調査に時間がかかるという社内Engineerとの間で、コミュニケーションのハブとなって事態の収集に努めていたのが我々Satisfaction部門です。具体的には事実関係のヒアリングをしながらEngineer側の進捗を確認。どのタイミングでどのようにお客様にご説明するかなど、細かな配慮をしながら進めていくことが求められました。

実はこのお客様は初期の頃から大変お世話になっていただけでなく、1月には契約更新が控えていました。普段より手厚く重点的なフォローが求められていたため、当時は「このトラブルの結果次第でこれまでの信頼を失ってしまうのではないか」と不安に思っていました。しかしチーム全体で手厚くサポートし、解消した際には原因を細かく説明。そして再発防止の案まで説明し切ることができたので、無事契約更新まで決めてもらうことができました。

このようにしっかりとお客様の気持ちに寄り添って、今どんなことに不安を感じているのか、そこに対してどのような説明をしたらご納得いただけるのかを、相手の立場に応じてきちんと説明したり対応をできるのが、CSの役割でもあります。BONXのCSはコミュニケーションの性質上、どうしても社内/社外から板挟みになってしまう難しいポジションではあります。ただ「コミュニケーションのハブであるCSが、起こったトラブルをいかに解決に導けるか」という所がCSの大きなミッションでもあり、やりがいに繋がっている所だと感じています。

お客様からいただいた声を製品に反映する

またお客様の声を製品に反映できることも、Satisfaction業務の醍醐味です。

実際にBONXアプリの改修をした時に「今までできていたことができなくなってしまい、分かりづらくなった部分がある」とフィードバックをいただきました。私自身そこにとても共感できたので、Engineerにフィードバックを提出して改修できないかをすぐに相談した経験があります。実際にはその相談に対して社内でも多くの理解を得られ、すぐにその部分を修正したアプリをリリースすることができました。

お客様にその旨お伝えしたら「すぐにアップデートしてお使いいただき、とても助かった」というお声をいただきました。実際にいただいたフィードバックをすぐに製品に反映することは、言葉で伝える以上に難しいものです。ただお客様の声を一番聞けるSatisfaction業務では大切にしていきたい部分だと考えています。

今までの組織体制の改革を図るSatisfactionチームのこれから

今、BONXのCSは過渡期にあると思っています。Salesチームの成果でお客様がどんどん増えていく中で、Satisfactionチームの体制が追いついていない部分が多く、それらを整える必要があります。

具体的には以下の2点を重点的に整備したいと考えています。

  • 受け身のサポートからの脱却

  • Satisfactionを基点としたサイクルの構築

受け身のサポートからの脱却

まず1つ目は、今までの「受け身のサポートからの脱却」です。どうしてもCSの業務はトラブルが発生した際にお客様からご連絡いただき、その都度対応を行うという受け身のサポートになりがちです。

しかしBONXのCSは”BONXを満足して毎日使っていただいている状態にしていたい”と考えています。そのためにはこちらからアクションを起こして不満に思っていること、どれだけ些細でも改善できないかな?と感じていることをヒアリングする。そしてそれを少しでも解消し製品に反映させる努力が必要です。

お客様からご提案いただく機会をどこかに作るなど、まだまだやれることはたくさんあると感じています。これからBONXのSatisfactionチームでは、もっとアクティブな動きを増やして行けたら良いなと考えています。

CSチームを基点としたサイクルの構築

もう1つは「CSチームを基点としたサイクルを構築したい」ということです。私たちの部署からお客様の声を吸い上げ、さらに製品を良くできるように社内に展開し製品に反映するというサイクルを構築することが理想です。CSチームが長く愛されるプロダクトを作るための基点となることができたら良いなと思っています。

実際にあった事例として「BONX Gripを押しながら話すプッシュトークモードだと、ボタンを押し続けることで耳が痛くなる」とフィードバックをもらっていました。そこでワンプッシュでオン/オフができるモードのリリースを優先的にして欲しいとEngineerチームに相談したことで、他の機能より先に搭載されることになりました。後日新たに搭載されたこの機能のことをお伝えすると「痛みが改善されたり、会話がしやすくなった」というお声をいただくことができました。

このようにお客様の声を吸い上げ、CSチームがBONXそのものの満足度をあげることで、お客様からもBONXを使ってもっとやりたいことや実現したいこと、連携したいものなどのさまざまな意見が出てくる。それと同時に出てきた意見を社内のCustomer SuccessチームやDXチームに繋げ、そこからお客様の希望を叶えるための架け橋を掛けることができると私は確信しています。

こういった良いサイクルをTGUチームから作っていける。そのために私たちCSチームが自らその基点となるポジションになれるよう、今後のCSの業務に携わっていけたらなと考えています。


現在BONXでは今後の事業拡大を見据え、採用活動を行っております。
TGUに関する詳しい募集要項はこちらからどうぞ。


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