シルバニアで遊ぶ男の子。
最近、息子が車以外のおもちゃで遊ぶものができた。シルバニアファミリーだ。
この前児童館に行った時に遊んでいたのをみて、もしかしてと思い、実家で昔私が遊んでいたシルバニアファミリーを持ってきてみた。すると、それが大当たり。人形を動かしてベッドや椅子に置いてみたり、家具をじっくり観察したりして、割と長い時間楽しく遊んでくれている。
夫に言ったら驚いていたし、妹にもその話をしたら義理の弟が「男の子なのに?」というような反応をしていたと聞いた。私もまさか、息子が自分のシルバニアファミリーで遊ぶ日が来るとは思っていなかったけれど、今は特別に不思議な感じはしていない。
最近はよくジェンダーレスが言われる時代になったけれど、私自身はそこまで意識はしていなかった。多分、意識するようになったのは息子が生まれてからだったように思う。
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今でこそ車が大好きな息子だが、実は当初よく遊んでいたのは、おままごとだった。私は「男の子でも、おままごとで遊ぶのか〜」と不思議に思っていた。でも子育て支援室の先生が、「意外と男の子でおままごとが好きな子は多いですよ。」と言っていて、驚いた記憶がある。
確かに「おままごと=女の子の遊び」というイメージは、親である私が勝手に持っていただけで、子どもにとってそんなことは関係ないだろう。むしろ周りを気にせず、先入観を持たず、自分の好きなもので自由に遊べるというのは、すごく素敵なことだなぁと思った。(それでも自然と車が好きになるんだから、本能的な性別の違いもある気がする。)
そして特に印象的だったのが、子育て支援室のある行事に参加した時のことだった。そこでは毎月その季節に合わせた様々な行事が開かれている。せっかくなら息子にも季節を感じてほしいと思い、できるだけ参加するようにしていた。
3月の行事はひな祭りだった。何の気なしに申し込んで、当日行ってハッとした。参加者が女の子しかいなかったのだ。言われてみれば、ひな祭りは女の子の成長を祝う行事。息子は終始楽しそうだったけれど、私自身はなんとなく肩身の狭い気持ちで参加していた。
けれど、その行事の最後に先生が話してくれた言葉が心に残っている。「ひな祭りというと女の子の行事というイメージが強いですが、今はジェンダーレスの時代ですしね。性別問わず、男の子も女の子もみんなで子どもの成長を祝えるといいですね。」
それを聞いてホッとしたと同時に嬉しくなった。そうか、男の子でもひな祭りを祝っていいんだ。その日、私は帰ってさっそくちらし寿司を作り、家族でささやかなお祝いをした。
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そんな様々な経験を経て、今では男の子だから、女の子だからと思わず、息子が好きなものを一緒に楽しみたいと思っている。別に変に意識し過ぎる必要はなくて、自然でいいんだと思う。子どもが遊びたいこと、選んだものや好きな色、それを受け入れてあげること。きっとそれだけでいい。
子どもは本当に純粋に自分の好きなものを選んでいる。それってすごく素敵なことだと思うから。だから私も一緒に楽しみたい。それが、子どもの自由を広げることにも繋がると信じて。
そんなことを子育てを通じて、学ぶことができました。本当に、子育てから学ぶことは多いなぁ。子育てって、親である私たち自身の成長にも繋がる気がする。
これからも固定概念に囚われず、自由にたくさんのことを子どもと一緒に吸収していきたいです。