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【CS Ops】バーティカルSaaSにおけるCS Operation開拓のケモノ道 ー現在、過去、未来ー

こんにちは。ドクターメイト株式会社でCS Operation(CS Ops)を担っているMariko Okamotoと申します。
ドクターメイトのお客様は介護施設(toB)、いわゆるバーティカルSaaSです。また、サービスの特徴としても電話がメインだったり、外部サービスを利用してたりと、自社のプラットフォームを利用してログを取ったりアラートを上げたりといった機能の付加は難しい現状があります。というのもあり、CSMはテックタッチよりもハイタッチ寄りのアクションが求められています。

そんなドクターメイトでは2022年6月からCS Opsが立ち上がりました。

CS Opsの概念自体が日本ではまだ新しく、先行知見が多く蓄積されているわけではない状態かと思っています。弊社ももれなく大絶賛ナレッジ蓄積中、もとい人生ゲームでいう開拓地ポジションで、正直まだ荒野の中にいます。
立ち上がってから約3か月経った今、属人化防止のための取り組みを行うOpsが属人化している現状に危機感を感じ、まずは軌跡を可視化しようと筆を執りました。

CS Opsを検討中の方、CS Opsを担っている方、CS Opsに興味がある方、よくわからないけど流れ着いた方、良かったらお読みいただければ嬉しいです。

※先に書きますが、まだ開拓途中です。舗装はこれからです。ケモノ道を作っている段階です。

現在:やっていること

現時点では主にこの4点です。
・ルーティン業務の自動化作業
・ツール連携でアラート発動の仕組み構築
・各種資料の型化、フロー構築
・データ可視化、分析(一部)
・その他諸々細かい資料作り

一言でいえば「無駄削減」と「仕組み化」周りを専門としています。

但し、スタートアップというのは更地どころかジャングルを開拓するところからスタートするので、一見無駄そうな工程を経ないと材料が出来上がりません。無駄や浪費、雑務にまとめられる細かい作業も、よくよく全体を見渡すと必要な工程であることは多々あります。目先の利益と同じくらい、長期的な利益も大切です。(いい機械を購入→料金は高額で財布が痛かったけど、効率が3倍アップして長持ちした・・・というのと同じですね。)
大事なのはその雑務、無駄をただ巻き取るだけではなく、何に困っているかを汲み取り、需要を掴むことだと思っています。巻き取りや資料作りは手段で、目的ではない。そこはいつも忘れないように気を付けています。

現在:大事にしていること

モットーとフレームワーク

キャッチ―なところからいうと、モットーにしているのは
「CSMにもっと楽に、もっと強力な武器を」です。

私たちは決して顧客とバチバチ戦っているわけではなく、顧客とともに顧客の課題と戦っています。
顧客にとっていいことを、それこそCSMのシンプルな行動定義だと思います。顧客にとって課題を打ち倒すために最大の武器を供給するべく、CS Opsは奔走します。

そして、強力な武器が何なのか、それは戦況と戦法により異なります。多角的に情報を集め、分析しながら、本当に求められているものは何かを汲み取ったうえで作業をしていきたいと思っています。

フレームワークとして大事にしているのが、ECRSの4原則です。(参考記事
排除、結合、交換、簡素化は、自動化、型化をする場合において必ず原点になる内容だと思っています。

モットーとフレームワークの実践

CS Opsは、CSの中でもやや全体を俯瞰して物事を見つめる必要があるポジションです。というのも、そうしないと自分の餌(仕事)がないからです。飼いならされたCSには自動給餌器があるかもしれませんし、そこまで仕組み化できるのが理想ではあります。ただ、弊社はその段階ではありません。ここはジャングルです。野生化して、自分で生きていく必要があります。

餌の見つけ方としては、
・仕組化しよう!→何を?→○○で困ってるらしいから見てみるか→どうも聞いていたここは表面で奥にはあれがあって→要件定義→作業・・・(以下省略)
・あの作業、すごくめんどくさそう・ミスが多い→どうにかなんないかな?
・あのワークフロー、今は何とかなってるけど、あの人いなくなったら終わるじゃん…?→ノウハウを見える化しよう
・あのお客様、なんかいいね!→なんかって何?定量化して指標にしよう
というような感じです。

先にも書きましたが、CSMが困っていることを聞くだけでなく、事の本質をとらえて需要を掴むことに気を付けています。

過去:やってきたこと

歩んできた道のり

CS Opsの立ち上げメンバーとして社内で声がかかったとき、弊社CSは私を入れて約9名でした。一定程度はノウハウが蓄積し、それぞれの領域ごとに役割分担をして協同できるくらい組織が大きくなっていたので、事業全体から見てもCSだけで見ても、仕組み化を担うCS Opsという役割は顧客の成功・事業の成長に貢献できるのだと考えました。

とはいえ、やったことがない役割であることに変わりはありません。
まずいったい何をやればいいのかと調べるところからはじめました。
先にも書きましたが、CS Opsはまだ開拓途中の領域です。
あるだけ先人の知恵をかき集め、大筋沿いつつバーティカルSaaSらしく自分たち仕様にしていく必要があると踏みました。
まず最初に拝読した記事がこちらです。

そして、山田ひさのりさんの「カスタマーサクセス実行戦略(増補改訂版)」も拝読しました。

私は入社以来、既存メンバーが取り組んできたことを文字に起こしたり、資料にまとめたりといった仕事をやっていました。長い目で見て必要だからという曖昧な憶測はありましたが、何より後から入るメンバーに自分がやっていることを伝えられないという壁にぶち当たったからです。
記事を読んでから、自分がやってきたことをもっと戦略的に、もっと体系的に、もっと手広くやっていくのかなという感覚を掴みました。
メンバーはマネジメント層を含め3名でやっていくことになりました。

ぶつかった壁と課題

二言でまとめると
・タスクが非常にごちゃついている
・難しく考えすぎていつまでも決まらない
です。
ごちゃついているというのは、タスクそのものと同じくらいカテゴリーが増えていく一方というイメージです。タスクは大まかにグルーピングして役割分担しているものの、グループが増えていく一方なのと、それぞれ兼任状態で進捗管理が難しく不透明になっているというのもあります。
そして、特に定量化や言語化に関して言えることですが、難しく考えるといつまでも決まりません。
一旦MVP(顧客に価値を提供できる最小限のプロダクト)でローンチする、というのは念頭に置いていても、凝り性の集まりでついついこだわってしまう場面もあります。

未来:やりたいこと

餌を自分で取りに行く必要があると先に述べましたが、また同じ餌が食べたくなることや別の料理が食べたくなることを見越して栽培したり狩りをしたりをしていきたいと思っています。
たとえ話がすぎますが、「もう少し戦略的に動けるようになりたい」という意味合いです。

今のCS Opsはモットーとフレームワークは立派に掲げていますが、やっていることは非常に地味です。そして、まだ全体を俯瞰できていないことも否めません。入社してどのくらいの月数が経っても、スタートアップの事業はどんどん変化しているのでキャッチアップは必須です。業務理解はいつの段階でも必要だと思います。
業務理解と現状のタスク作業を並行して進めていくという、千里の道も一歩よりを実践していこうと兜の緒を締めています。


ここまでお読みいただきありがとうございました。
もしドクターメイトに関心がある方はこちらからどうぞ。



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