林 茉里子(Mariko Hayashi)

移民、難民、外国人労働者などの人権問題に取り組むNGO代表、コミュニティ・オーナガイジ…

林 茉里子(Mariko Hayashi)

移民、難民、外国人労働者などの人権問題に取り組むNGO代表、コミュニティ・オーナガイジング、アドボカシー、調査、情報発信などをしています。在ロンドン、仕事は主に英国/日本/東・東南アジア。SEEAC/Kanlungan/BEBESEA/Protection Approaches

最近の記事

2021年下半期 寄稿・報告など

Status Now"I am a Londoner" - Online Event / Panel Discussion International Public Policy Observatory (IPPO)"Consultation burnout and a fear of being forgotten. This is what COVID-19 ‘recovery’ feels like for many marginalised communities"

    • 2021年上半期 寄稿・報告など

      EachOther "We’ll See More Tragedies Like The Essex Lorry Deaths Until There Are Safe And Legal Routes For Migrants" (2021/01/07) 昨年10月にnoteで書いた「ESSEX39:チャー・ミーさんと私の違いは何だったのか」を基にした記事です。 笹川平和財団報告:「コロナ禍における移住労働者の権利を東・東南アジアから考える」(2021/01/29)

      • 「不法滞在者」「アムネスティ」という言葉の持つ力、そして在外日本人として:入管法改正案をめぐり考えたこと

        在日外国人や、入管問題に関する議論でよく使われる言葉、その言葉について改めて考えてみませんか。「不法滞在者」や「アムネスティ」という言葉を私はなぜ使わないのか、そして海外で暮らす日本人として入管法をめぐる議論や在日外国人の人権問題にどのように向き合ってゆくのか、想い考えたことを書き留めたいと思います。 先月の5月18日、日本政府与党は入管法改正政府案の取り下げ、廃案を決定しました。日本で暮らす移住者や難民、外国にルーツのある若者や子供たち当事者の方々、長年寄り添ってこられた

        • 2020年10~12月 寄稿記事など

          東アジア・東南アジアにおける新型コロナ対策と移住者の人権状況に関する調査、国際人権デー、国際移住者デーなどに関連して執筆や報告をしました。 Besea.n(寄稿)イギリスの東アジア・東南アジア系の若者たちのコミュニティー・メディアBesea.n(Britain's East and Southeast Asian Network)へ、国際移住者デーにイギリスにおける移民政策の歴史と人種主義との関連について寄稿しました。(12/18) Human Rights Workin

        2021年下半期 寄稿・報告など

          ESSEX39:チャー・ミーさんと私の違いは何だったのか

          10月23日、英国エセックス州でトラックのコンテナから15歳から44歳までのベトナム人39名の遺体が発見された事件から1年になる。 この衝撃的なニュースは世界的に注目を集めた。近年ベトナムからの移住労働者が急増している日本でも大きく報じられ、記憶に残っている人も多いのではと思う。 犠牲者のなかに、亡くなる直前に故郷の家族へ向けて携帯電話からメッセージを送っていた人がいたことも報じられた。彼女の名前はファム・ティ・チャー・ミー(Pham Thi Tra My)ベトナム中部の

          ESSEX39:チャー・ミーさんと私の違いは何だったのか

          2020年6~9月 寄稿記事など

          新型コロナ関連で、人種差別や脆弱な状況に置かれてる移民コミュニティーに関連する記事を中心に調査や執筆しました。 インディペンデント紙<The Independent>新型コロナに関するアジア人差別・憎悪犯罪の増加、それに対する移民政策の影響について、オピニオン記事を寄稿しました。(6/18) The Bare UKThe Bare UK のBareは「Battle for Racial Equality」の略で、イギリスの人種的マイノリティや移民・難民の人権に関するブログ

          2020年6~9月 寄稿記事など

          7月30日:人身取引反対世界デー

          World Day Against Trafficking in Persons 人身取引(人身売買)とは「現代の奴隷制」と言われる人権侵害です。 「搾取」(売春、強制労働、臓器摘出など)の目的のために、「暴力や脅し、詐欺、金銭の供与」などの手段を使って、人を「採用、移送、隠す、受け渡す」という行為を人身取引と言います。 アメリカの国務省が毎年公表している世界各国の人身取引に関する報告書の2020年版が6月25日に発行され、日本は4段階のうち上から2番目の「ティア2」レベ

          7月30日:人身取引反対世界デー

          災害支援と寄付

          -令和2年7月豪雨- 九州の豪雨、馴染みの場所がまた水に飲まれていく光景に心が痛みます。 九州以外の地域にも大雨の被害が出てきていますし、今年は何よりもwithコロナで、支援物資を送ったりボランティアへ行ったりということが、これまで以上に困難になるでしょう。 私も遠くから被災地に思いを馳せることしかできないので、少額ですが寄付という形で被災された方々の役に立てたらと考えています。 と言っても、寄付を受け付けているところが色々あって、どこに寄付していいかわからないという人

          非正規移民の訃報が保健大臣に届くまで、そしてこれから

          前回の記事で、新型コロナウイルス感染拡大の中、イギリスの「Hostile Environment Policy(敵対的環境政策)」という移民政策の結果、非正規移民がいかに困難な状況に追い込まれているかについて書きました。その記事を書くきっかけになった非正規移民Elvis(仮名)の訃報は、その後、市民から国会議員を通じてマット・ハンコック保健大臣へ届けられました。この出来事は、イギリス国内の非正規移民やその支援者たちに、前に小さく一歩進む勇気を与えてくれました。このパンデミック

          非正規移民の訃報が保健大臣に届くまで、そしてこれから

          ウイルスに対して私たちは平等ではない:非正規移民に起きていること

          “Yesterday, Elvis died.” ロンドンのフィリピン人コミュニティーが中心になって結成したCOVID19対応ボランティアとやり取りしているグループチャット上に、新型コロナウイルスに感染したとみられ亡くなった人たちの情報が届く回数が、この数日で急激に増えた。メッセージの着信音が鳴るだびに「今度はどこの誰か」とドキドキするようになった。 このグループチャットに情報が届いている亡くなった人の多くは、「Undocumented(書類を持たない)」と言われる非正

          ウイルスに対して私たちは平等ではない:非正規移民に起きていること

          ロックダウンをきっかけに

          新型コロナウイルスのパンデミックで、ロックダウンのロンドン。昨年末こちらに越してきてからは、東京にいた時のように毎日決まった時間に満員電車にゆられオフィスに通う必要もなく、今流行りのいわゆる「ノマドワーク」をしていたし、今のところ、この生活にも何とか適応しています。 それでもやはり、家に留まっていては出来ることに限りがあり、この非日常的な時間をどのように使うべきかと考えました。そこで、これまでずっと想いはあったけれど、なかなか実行に移すことができなかったこと、「発信すること

          ロックダウンをきっかけに