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大島移住4日目

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新居の状況確認。大方の工事は終わった様子で、軽く清掃もしてくださったのか、室内はだんだん「住まい」の息吹が感じられる。
洗面所とお風呂場は特に新築さながらで、ここを使わせてもらえることに恐縮しながらも、内心かなりテンションが上がった。
1階のアトリエも、元々和室二間だったところを一間にしてもらい、壁面をコンパネで打ち付けていただいた。工事完了後には、DIYで壁を白ペンキ塗布、床はオイル塗布して仕上げる予定だ。また二間のうち一間が平家となっており、その平家部分を天井打ち抜きにしてもらっている。雨漏りがしないか若干懸念があり、糀屋さんに相談すると、「よしっ、ホースから屋根に水撒いて、雨漏り実験しましょう」と。それで万一漏れがあれば「シーリング剤バンバンうちましょう」と。糀屋さんは左脳と右脳がクロスした面白い方だ。経済から土方の仕事まで、フラットに見渡せる独自の視野を持っておられるのだろう。一企業の社長さんをペンキやらシーリング剤まみれにさせてよいのだろうか・・と二の足を踏んだが、お言葉に甘えてみようかと思っている。

DIYが終わったら、スタジオ内に神棚を設置する予定。

金曜日なので、商店さんで買い物をした。というのも、土日は2軒ともお休みだからだ。
そういったことも、島のリズムのひとつなんだなと思う。
以前住んでいた京都のアパートでは、徒歩5分圏内にスーパーが4軒、24時間営業のドラッグストアが1軒、目の前にあった。そう考えると不便な状況のはずだが、不思議と、楽観的でいる。島のリズムに馴染んできている・・ということかな。
先日買い出しした食材が切れてきたので、念のためお米も5キロ購入。
いくつか種類があったが、お店の方が「一番美味しい」と勧めてくれた「元気つくし」というお米にした。有名な銘柄だそうで、そういえば会社員時代、出張で福岡に来る際、よく泊まっていたホテルの朝食のご飯も元気つくしだったような・・美味しかった記憶があり、それに決めた。
そう、実は移住前、会社員とアーティストの二足の草鞋を履いていた。
振り返ると、それまでの自分に足りていなかった社会人的な「いろは」を習得させていただいた貴重な期間だったな。新幹線に乗って福岡出張に行くことがいつも楽しみで、今回の大島移住という「点」も、会社員時代に福岡エリア担当だったという点と一つの線で繋がっていると思う。出張に来ると度々、業務終了後に福岡・天神にある面白い人々が集うコミュニティハウスに遊びに行った。糀屋さん夫妻の拠点でもあり、訪れるといつも癒される、不思議な場所だ。
新居の準備がひと段落したら、また天神に遊びに行きたいな。

夜はMINAWAで壁画原画の調整作業。
初回版は、井口真理子カラーがやや強かった。かなりパキパキで気に入ってはいたが、ふと、「何かが足りないな」と感じた。と、その時。初日からこれまで毎日目にしてきた、大島の空と海の美しいグラデーションがふっと目に浮かんだ。「あ、これや」とイメージがすぐに降りてきた。あの美しい、朝日や夕日を取り込みたいと思った。
今回の壁画は、自身の作品であると同時に、「大島とのコラボレーション」でもあり、島の人たちにも、共有できるものでありたいと思う。
急いでMacBook Proを立ち上げ、フォトショでカラーリングした。
うん、前よりいい感じ。制作が楽しみだ。

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ではまた次回。

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