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《詩》-スローモーション-vol.55


 

           鈍色の空から降る
           蒼白い雪
           冷たい街に
           ただ流されていた
 

     気付けば
     色のない笑みを浮かべた
     自分がいた

 
見上げた視界には
高層ビルが建ち並ぶ

 
   眩い朝陽を反射して
   光を放つ街は
   まるでジュエリーボックスのようだ

 
         僕の横を
         足早に過ぎてゆく人達
         僕を
         追い越してゆく人達
         全てが早回しの時の中
 

      僕だけが
      スローモーションの景色の中
      置き去りにされてゆく
 



-スローモーション-




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