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《詩》『銀の糸と金の針』

    
     『銀の糸と金の針』


          海鳥が鳴き飛ぶ声を
        夢の手前で遠くに聞いた

          そう遠くはない処で
         独りの夜を感じていた

微睡みという眠りの入り口を通り過ぎると
  あとは朝まで深紫の眠りが馨り続ける

            馨りに抱かれて
              私はそっと
         深い眠りに堕ちてゆく

               森を抜け
               海を渡り
            月の夜空を仰ぐ

               銀の糸と
               金の針で
             愛を紡いだら
         貴方に逢えるだろうか

       この想いを抱いて眠れたら
     貴方の笑顔に出逢えるだろうか

                誰もが
         眠りから目覚める為に
         眠るのだろうか・・・




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