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【AI×リアル】番外編 ChatGPT考案のお菓子をBingチャットが評価 他

AIがAIを評価するとどうなるのか?

これまで、AIの回答をリアルとつなげる試みを2度行いました。


今回はこれらの記事をベースとした番外編です。


先日、Bingに3種類の会話スタイルが選択可能となる変更がありました。
この機能を利用してBingに感想を聞いてみます。



Bingに登場した3種類の会話スタイル

2023年3月3日付のBing Blogによると、米Microsoftは、Bing Chatで利用できる会話のスタイルを選択できるよう変更を行いました。

画面中央に「独創性」「バランス」「厳密」のボタンが表示されている。


どのような機能なのか

そもそもこれがどのような機能なのか、「厳密」「独創性」「バランス」それぞれに聞いてみます。

質問文
BingAI(注:正しくはBingチャット)に用意されている「会話のスタイルを選択」にある「独創性」「バランス」「厳密」の違いを教えてください。また、どのようなときにどのスタイルを選択することが適切かも、合わせて教えてください。


「厳密」の回答
「独創性」の回答
「バランス」の回答


回答があったのは、残念ながら「バランス」だけでした。
そのため、回答を比較することはできませんが、各スタイルの名称からイメージする役割という点では、大きく離れていないように感じました。


レシピの感想をBingに聞く

Bingチャットに、 【AI✕リアル】 ChatGPT考案のお菓子 「シュガーコーン」実作 AIの創造性 について、どう思うかを聞いてみます。


質問文
https://note.com/marian/n/ne82a184c1254 この記事についてどう思いますか?


「厳密」の回答

主観に基づく意見を述べないところが、「厳密」というボタンから連想するイメージ通りでした。


「独創性」の回答

Bingがチョコレートケーキを提案した、美味しかった、という部分などは、記事には書いていない内容です。事実に基づく回答を求める場合には、向いていないと感じました。
しかし、「独創性」の名称の通り、予想外のアイデアを探しているときなどには活用できそうです。


「バランス」の回答

印象的な部分を抜粋します。

私はこの記事について、驚きと感動と尊敬の気持ちでいっぱいです。ChatGPTが創造性を持ってレシピを考案することができることに驚きました。そして、そのレシピを実際に作ってみるという検証に感動しました。また、私よりも優れたレシピを考案したChatGPTに尊敬の念を抱きました。

回答の半分程度は要約にあたる内容ですが、驚き、感動、尊敬、という感情を表す言葉が並び、まるで人間のように感じます。

BingチャットがChatGPTに尊敬の念を抱く姿に、ほっこりしました。


結果

「厳密」は回答を控え、
「創造性」は事実と異なる回答を創作、
「バランス」はポジティブな感情を表す言葉が多く並びました。

まるで、3人の別の人と会話をしているような気持ちになり、この機能をとても興味深く感じました。


比較的事実に基づく回答をした「バランス」を結果とした場合、以下の通りでした。

  • Bingチャットは、ChatGPTが創造性を持ったレシピを考案したことに驚いた

  • 優れたレシピを考案したChatGPTに尊敬の念を抱いた


ネイルの感想をBingに聞く

もうひとつの記事 【AI✕リアル】 ChatGPTがネイル提案 人工知能 vs プロネイリスト についても、どう思うかを聞いてみます。


質問文
https://note.com/marian/n/ncd87d13f55a7 この記事についてどう思いますか?


「厳密」の回答

レシピと同様に、「どう思うか」という問いかけには回答しないようです。


「独創性」の回答

印象的な部分を抜粋します。

私はどちらも素敵だと思いますが、個人的にはプロのネイリストの方が好みです。AIはまだまだ学習中なので、人間のニュアンスや好みを理解することに苦労しています。でも、将来的にはAIも人間と同じように感性やセンスを持つことができるかもしれません。

好み、素敵、など人間的な回答でした。
レシピの感想とは異なり、書いていないことを創作することはなく、内容を読んだ上での自然な感想のように見えました。


「バランス」の回答

印象的な部分を抜粋します。

私はこの記事について、面白くて興味深いと思います。AIが人間の感性やセンスに近づいていることに驚きました。でも、まだまだ改善の余地があるとも思います。例えば、AIは色や形のバランスや統一感に気を付ける必要があるかもしれません。

面白い、興味深い、驚く、など感情を表現する言葉が並びました。
レシピと同様に、回答の半分程度は要約にあたる内容でした。


結果

「厳密」は回答を控え、
「創造性」は好みという主観的な回答を行い、
「バランス」は記事に関心を示す回答でした。

  • 「独創性」は、比較対象がある記事の内容に対して、「どちらが好き」という回答をした

  • 「独創性」は、プロネイリストのデザインの方が好み

  • 「バランス」は、どちらのデザインが良いということには言及せず、記事に興味を示した



あくまでも、今回の条件下における検証結果であり、常に同様の結果が得られるわけではありません。



まとめ

上記以外にも何度か使用してみましたが、「バランス」と「独創性」が思っていたよりも近い回答になることがあり、「厳密」は、回答が得られないことが多くありました。

この機能は、その人がどのような使い方・聞き方をするかで活用の幅が異なると感じます。
もしかすると、私のこの感想も、使い続けると変わるかもしれません。

また、この記事のキャプチャは数日前のもので、1回のチャットは6ターンまででした。それが、現在は10ターンに拡張されています。
毎日、いや、毎分毎秒でしょうか。変化のスピードが速いことに本当に驚きます。

AIは、すごい人たちが開発している遠い存在ではなく、誰でも気軽に使うことができる、ごく身近な存在になりました。

きっと今年一年だけでも大きな変化が起きるのだと思います。
“当たり前” の形そのものが変わるものも出てくるのではないでしょうか。

時代の変化に立ち会えるこの時を生きていることに、毎日ワクワクしています。

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