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【AI✕リアル】 ChatGPT考案のお菓子 「シュガーコーン」実作 AIの創造性

“世の中に存在しないお菓子のレシピ”
AIが創造性を持ってレシピを考案することはできるのか?

ChatGPTとBingチャットに同じ質問を投げかけ、ChatGPT考案のお菓子「シュガーコーン」を実際に作るという検証を行いました。



検証内容

ChatGPTとBingチャットに、「世の中で誰も作ったことのないオリジナルの甘くておいしいお菓子のレシピを考えて」と相談し、実際にAIのレシピ通りのお菓子作りを行います。

ChatGPTもBingチャットもAIモデルのGPTを利用しており、Bingチャットが上位互換と言われています。
ChatGPTは2021年までのデータがベースとなっている一方で、Bingチャットは検索に基づく回答を行うため最新情報に強い印象です。

回答結果にどのような差があるのか、AIのレシピでおいしいお菓子ができるのか、興味深くとても楽しみです。



カンタン用語解説

Bingチャット(ビングチャット):
質問に対して文章で回答してくれる対話型のAIです。よく知られている検索エンジンはGoogleですが、MicrosoftのブラウザEdgeで使用できる検索エンジン「Bing」にAIチャットサービスが搭載されました。ChatGPTと同様に、対話をしながら必要な情報を得ることができます。

※ChatGPTの説明はこちらを参照



ChatGPTにお菓子のレシピを相談

ChatGPTは具体的なレシピを回答。


Bingチャットにお菓子のレシピを相談

残念ながらBingチャット考案のレシピは得られず。


Bingは回答にソース(もととなるサイトのリンク)を提示します。
そのため、世の中にないものを「考える」という部分はユーザーに投げ返す印象を受けました。


レシピ決定


ChatGPTからは何度でも異なるレシピが得られましたが、今回は身近な材料で作ることができる前述のレシピを採用します。

ChatGPT考案「シュガーコーン」のレシピ

【材料】
コーンフレーク 100g
バター 50g
砂糖 大さじ3
はちみつ 大さじ1
塩 ひとつまみ

【作り方】
1.オーブンを170℃に予熱します。
2.バターを溶かし、砂糖、はちみつ、塩を加えてよく混ぜます。
3.コーンフレークを加え、全体に絡めます。
4.オーブンシートを敷いた天板にコーンフレークを敷き詰めます。
5.170℃のオーブンで約10分焼きます。途中、かき混ぜてください。
6.焼きあがったら、オーブンから出し、冷まします。
7.冷めたら、手で小さなコーン状にほぐします。
8.再度、オーブンシートを敷いた天板に広げ、170℃のオーブンでさらに5分焼きます。
9.焼きあがったら、シュガーコーンの完成です。

甘さ控えめでサクサクとした食感が特徴の「シュガーコーン」です。是非、お試しください。


お菓子作り開始


1.オーブンを170℃に予熱します。


2.バターを溶かし、砂糖、はちみつ、塩を加えてよく混ぜます。

きび砂糖を使用しているため少し茶色。


3.コーンフレークを加え、全体に絡めます。

混ぜ終わってもコーンフレークのカサカサした状態。


4.オーブンシートを敷いた天板にコーンフレークを敷き詰めます。

ざっくりと散りばめるように。


5.170℃のオーブンで約10分焼きます。途中、かき混ぜてください。

5分でオーブンを開けると砂糖が溶けてつやつやに。
オーブンの温度が下がりすぎないように手早く混ぜる。


6.焼きあがったら、オーブンから出し、冷まします。

クッキーを焼いたときのような甘く香ばしい匂いが漂う。


7.冷めたら、手で小さなコーン状にほぐします。

「コーン状」について質問をすると、「特に決まりはない」と回答。


手で握りつぶしながら砕く。
冷めると砂糖が固まるため、コーンフレーク単体よりも少し固い。


8.再度、オーブンシートを敷いた天板に広げ、170℃のオーブンでさらに5分焼きます。

画像は焼く前のパラパラとした状態。
溶けたハニーシュガーバターがシートに残っていたので同じシートをそのまま使用。
大きいものは潰しながらぎゅっぎゅっと敷き詰める。


9.焼きあがったら、シュガーコーンの完成です。

クッキーのようなキャラメルのような甘い香りが漂います。


完成


冷めると1枚の板のように固まりました。
大きなお菓子ができあがり、とてもわくわくします。

パキッと割っていただきます。

香ばしく、疲れが吹き飛ぶような甘さ。
キャラメルポップコーンのような味で、食感はざくざくとしています。
あとからふんわりとコーンフレークの風味がします。

「キャラメルコーティングしたコーンフレーク」という表現が一番イメージしやすいと思います。

感想としては、期待以上のおいしさ
身近なコーンフレークが上等なお菓子に変身しました。

少ない材料とシンプルな手順のため、あまり期待はしておらず、「甘くてこんがりとした何かができるのだろう」と思っていました。

しかし、オーブンから漂う甘くて優しい香りに期待感が高まり、できあがって一口食べたときには、「すごくおいしい!」と、ハッピーな気持ちになりました。


やや崩れやすいので、細かく砕くとまとまりが良くなるかもしれません。私は、今回のざっくりとした手作りらしい雰囲気も気に入っています。
少し固めに仕上がるので、厚みは今回くらいでちょうど良いと思います。

小麦や卵、乳製品を使わないお菓子なので、これらのアレルギーがある方でもお菓子を楽しむことができそうです。


なお、ChatGPTがレシピの最後に記載していた「甘さ控えめでサクサクとした食感」という部分は、「甘くてざくざくとした食感」が事実に近いと感じました。

甘いかどうかは人による部分がありますが、一般に販売されているクッキーやケーキと比較して、甘いと感じる人が多いレシピだと思います。
ただし、バターや砂糖を減らすとまとまりが悪くなり、固まらない可能性があるため注意が必要です。


“世の中に存在しないお菓子のレシピ”なのか


事実確認

「シュガーコーン」でネット検索をすると、特定の商品やアイスクリームのコーンの情報が出てきます。
同じ名前で同じ見た目のお菓子は見当たりません。

ChatGPTにも確認してみました。

「シュガーコーン」は、類似のお菓子が存在する可能性はあるが、ChatGPTが考案したレシピと言えそうです。


ChatGPTのレシピ考案プロセス


レシピ考案における文化的考慮


検証結果

“世の中に存在しないお菓子のレシピ”
AIが創造性を持ってレシピを考案することはできるのか?

「その発想はなかった」という意外性はありませんでした。

このお菓子は知らないけれど、どこかで食べたことがあるような味と食感ですごくおいしい」というのが、率直な感想です。

これは、とてもAIらしいと思いました。

AIは、人間のように創造的な発想をすることができません。過去のデータに基づいて推論を行うため、新しいアイデアや発見を生み出すことが難しいと言われています。

今回のケースでは、日本の食文化をベースとしたレシピに基づき、既存の組み合わせから推論としてレシピを生み出したと考えます。

そのため、「〇〇山の麓にある〇〇という木の根っこを掘り出して、良く洗って蒸します」のような、誰も食べたこともないようなものを美味しく安全に食べるアイデアを生み出すというようなことは難しいのだと思います。


今回の検証では、斬新なレシピ、そしてそれに必要なアイデアや発想は人間にしか創造できないが、AIは既存のレシピをベースとした組み合わせから新しいレシピを生み出すことができる、という結果です。

創造性という意味では物足りない印象ですが、アイデアの参考にはなるかもしれません。


まとめ

  • ChatGPTはオリジナルのお菓子を考案できるが、Bingチャットはできない

  • ChatGPTはオリジナルレシピ「シュガーコーン」を生み出した

  • 類似のお菓子が存在する可能性はあるが、ChatGPTが考案したレシピと言える

  • 「シュガーコーン」は甘くてざくざくしておいしい

  • ChatGPTは斬新なレシピを考案することは難しいが、既存のレシピをベースとした組み合わせから新しいレシピを生み出すことは可能



あくまでも、今回の条件下における検証結果であり、常に同様の結果が得られるわけではありません。




私たち人間にとって、食べることは生きること。

今まで食べたことがないような驚きと刺激があるものよりも、家にある材料から作ることができるものをAIに教えてもらう方が、ずっと身近で有効な活用方法です。

AIが私たちの生活に寄り添い、共存ができる未来に期待します。



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