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【連載告知】O・ヘンリー短編集和訳

はじめまして。駆け出し翻訳者の柳田です。
翻訳業界って、未経験だと仕事を取りづらいですね。
フリーのクリエイターの方々がポートフォリオを使って売り込みされているのを見ていいなと思ったので、私もポートフォリオ代わりにパブリックドメインの英語作品の和訳をnoteに掲載していきたいと思います。

せっかく掲載するのなら、皆様に楽しんで読んでいただきたいなと思い、読みやすい短編が多いO・ヘンリーを選びました。
O・ヘンリーって、知名度抜群なわりに、いまだに未訳の作品が多かったり、現在では国内でほとんど流通していない短編も多かったりして、とても残念だなと思っていました。
それに、本国で流通しているアンソロジーの形式では、国内では出版されたことがないようです。編纂者にも権利があること(こちらも現在では著作権切れ)や、日本人受けを考えてのことだとは思うのですが、すてきな編纂なのにもったいないなと思っていました。

まずはアンソロジー『四百万』(原題:The Four Million)から順に連載していきます。このアンソロジーには、こんなはしがきがついています。

Not very long ago some one invented the assertion that there were only "Four Hundred" people in New York City who were really worth noticing. But a wiser man has arisen--the census taker--and his larger estimate of human interest has been preferred in marking out the field of these little stories of the "Four Million."

ちょっと前に、ニューヨーク市で注目に値する人間は「四百人」しかいないとのたまった者がいた。そこで、より賢い者――より世間の感覚に近い男――が立ち上がった。この男は他人への関心の間口が広く、もっと高い推定値を提示した。こちらの数字のほうが、本短編集の舞台をよく表していると考え、題を『四百万』とした。

The Four Million(柳田訳)

「賢者の贈り物」や「二十年後」などの邦題で知られる名作が収載されており、このはしがきのとおり、当時(1906年初版)のニューヨーク市の雰囲気が伝わる作品ばかりです。以下目次です。

  1. TOBIN'S PALM

  2. THE GIFT OF THE MAGI

  3. A COSMOPOLITE IN A CAFÉ

  4. BETWEEN ROUNDS

  5. THE SKYLIGHT ROOM

  6. A SERVICE OF LOVE

  7. THE COMING-OUT OF MAGGIE

  8. MAN ABOUT TOWN

  9. THE COP AND THE ANTHEM

  10. AN ADJUSTMENT OF NATURE

  11. MEMOIRS OF A YELLOW DOG

  12. THE LOVE-PHILTRE OF IKEY SCHOENSTEIN

  13. MAMMON AND THE ARCHER

  14. SPRINGTIME À LA CARTE

  15. THE GREEN DOOR

  16. FROM THE CABBY'S SEAT

  17. AN UNFINISHED STORY

  18. THE CALIPH, CUPID AND THE CLOCK

  19. SISTERS OF THE GOLDEN CIRCLE

  20. THE ROMANCE OF A BUSY BROKER

  21. AFTER TWENTY YEARS

  22. LOST ON DRESS PARADE

  23. BY COURIER

  24. THE FURNISHED ROOM

  25. THE BRIEF DÉBUT OF TILDY

目指せ全編邦訳公開!目指せ週1……最低でも隔週……更新で頑張ります!
近日中に第一話を掲載しますので、よろしくお願いします!


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