見出し画像

インド翻訳本の感想が徐々に聞こえてきて、また考えさせられています。

こんにちは、マリーヌです。
インドの元ストリートチルドレンの翻訳本「あなたのおかげで僕があるーインドの元ストリートチルドレンの半生ー」が、発売から1ヶ月経とうとしています。

嬉しいのが、私が知らない方々にもこの本が届き始めているということ。アマゾンレビューに、私も考えさせられるような感想をお寄せいただきましたので、こちらでも紹介させてください。

夢は叶えるためにある

インドには救急車や病院が少なく、簡単な病気でも死んでしまう。このような現状を目の当たりにし、インドには人間が生きる価値を見いだせないと思っている著者。

その著者が「自分と同じような境遇の路上生活をしている子供たちを助けたい」「インドの至る所に救急車を走らせたい」という夢から自伝を書き始めます。

著者は5歳から働き始めますが、ちょっとした失敗で家に帰ることが出来なくなり駅に住むことになります。しかしそこでは言葉にもしたくないような凄惨な状況がありました。

とある日、シスターが著者を孤児院に連れていきます。そこで出会う神父さんや友人、天使のような人々。

いままで物乞いや盗みをして生きてきた著者にとっては天国のような場所です。
その場所で彼は夢をみつけ、事業を立ち上げ、自分でお金を稼ぐようになりました。

常日頃から周りの人に夢を話し、行動し、多くの協力を得てきた著者。
夢は見るものではなく、叶えるものだと実感出来る1冊でした。

このような心に残る1冊を書き上げたアミンシェイクさん、翻訳者の中川雅里名さんに感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

てらみこさん

こちらこそ、読んでいただき本当にありがとうございます。私がアミンさんを尊敬することの一つに、てらみこさんがおっしゃる「常日頃から周りの人に夢を話し、行動し、多くの協力を得てきた」という生き様にあります。インド中に誰もが使える救急車や病院ができるというのは、インドに住む者からしたら夢物語です。もしも実現したら、それは革命です。

しかし、アミンさんの行動力と志があれば、もしかしたらそんな未来が来るのでは、とも思わされます。その姿勢を、これからも応援しながら見習っていきたいと思います。


アミンさんと私、ムンバイのブックカフェの前にて

続いてのレビューです。

平和な日本にいる人こそ読んでほしい

始まりからとても悲しい物語が続きます。自分の子供たちと同じくらいの年齢の著者が、こんな扱いを受けていたなんて・・・!母親ならこんなことはないという考えが思い浮かびますが、社会、環境が違うとこんなにも考え方は異なってしまうのかと思いました。(後で母の愛を感じるシーンはあるのですが)

そんな絶望の中でも、良い出会いがあり、でもそれは長くは続かず突然の別れを迎える・・・ということを繰り返し、少しずつ成長していく著者。

シスターや神父との出会いから、著者の人生は一変します。

非常に読み応えのある自伝でした。

平和で裕福な日本に暮らしていることがいかに幸せなことなのか気づけました。
ただ、障害があるからこそそれを乗り越える人生は輝きを持つとも思いました。

manyanyaさん

「非常に読み応えのある自伝」とのお言葉をいただき、身が引き締まる思いです。manyanyaさんがおっしゃるように、なぜ私が日本語で翻訳をしたかったかというと、平和で便利な日本に住んでいるとなかなか見えてこない社会の歪み、それによって犠牲になる「普通の人々」の人生を、一人の少年の目を通して追体験できるのでは、と考えたからです。

いくらニュースや教科書を読んでも、企業がSDGsと叫んでも人の心には届かない、貧困のリアルなストーリーをこのアミンさんの本を通じて日本の方々にお届けできたら、これ以上ない幸せです。ありがとうございます。

電子書籍、紙の本、どちらもアマゾンで手に入ります。

最後にもう一つ、レビューを紹介させてください。

小さなアミンの自伝

心情、事実、読者に分かりやすい言葉で書かれていて、すっと読める。夢を語ることから始めてくれて、読んでいるこちらが希望を貰える。彼の生まれや境遇、決して悲壮的ではなく、淡々と事実と哀しさ、苦しさ、もがきを語ってくれていて、その中にも関わった人への感謝の言葉がある。著者への興味も自然と湧く。

インドが抱える問題を知るとともに夢を持つ著者の姿に引き込まれる。若い人ならず、あらゆる年代の人にオススメしたい。

piratesさん

この自伝は「小さなアミン」すなわち世界中に今も存在する無数のストリートチルドレンのために書かれたものです。(そのためこの本の利益は全額、インドの貧困層の若者支援のために活用されます。)

アミンさんの人生は偶然と努力の積み重ねで好転し現在に至りますが、そうはいかないその他大勢の「小さなアミン」達が今も世界中の路上に、当たり前のように存在します。そして私は、日本も今の平和な状態をずっと維持できる保証はないと思っています。

piratesさんが仰る通り、若い人ならず、あらゆる年代の方々にこの本を手に取っていただき、一人の少年を通じた格差社会の残酷さ、そして改善のための道をご提案できれば、と心から願っています。

これらのレビュー以外にも、SNSを通じて本の感想をいただいています。1つだけご紹介します。ムンバイ在住の日本人の方より。

毎日車窓からなんとなくしか想像できなかった世界を少しだけ知れた気がします。また少し、ムンバイやインドのこと、格差社会のリアル、希望、子どもの共通認識、愛に溢れた世界など、たくさんのことを知ることができました。
外国人の身というのは百も承知ですが、ムンバイに住んでいるからこそ、一層臨場感を持って読めました。とても分かりやすく訳されており、隙間時間にスルスルと読めてしまいました。私にも何かできること、少し考えます。
インド駐在員の必読書だと本当に思います。ありがとうございました。

hi.indiaさん

こちらこそ、お読みいただき本当にありがとうございます。ムンバイに住んでいても、目の前に起きている現象が一体なぜ起きているのか、この人はどのような生活を送っていて、どのような人生なのか。正直、目を逸らすことが一番楽です。

しかし、一歩だけ足を踏み入れてみると、路上にいる人たちも自分と全く変わらない一般市民であり、「安心できる家庭」や「夢を持てる人生」を望んでいることが分かりました。

インドに住んでいる方、インドを旅行する方、インドとビジネスをしたい方々に読んでいただけると、さらにインドとの関わりが意義深いものになるのでは、と思います。

インドを走る電車で、著者のアミンさん。

この本を手に取ってくださった皆さま、その上、本の感想をお寄せいただきました皆さま、翻訳段階の苦しんでいる時から応援してくださった皆さま、本当にありがとうございました。

この本が一人でも多くの方に届けられるよう、この記事をシェアしていただいたり、アマゾンから本をお読みいただけますと嬉しいです。

では、また!

https://amzn.asia/d/4hsu6GR


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?