見出し画像

「カウンセリングの業務形態」とメリット・デメリット(カウンセリングルームを開業した個人的な話30)

※カウンセリングルームの経営に役立つ普遍的な話は、個人的な話の後に書く予定です。
※この記事は目次に沿って書いています。

今回から、第5章に入ります。
最初に考えた項目は以下のような形になります。
タイトルは変更することがあります。

第5章 おそらく個人的なことによる変化
・業務形態
・赤裸々な経営の話
・どちらが先か、バーンアウトと家族の病気
・またも体調不良
・あきらめない、くさらない、し続けること

目次を考えたのは、数カ月前。時間が経つうちに何を書こうとしたのか忘れてもよさそうなものですが、幸いそのようなこともなく、PCを開くとすぐに「あのことだ」と思い出し、あまり苦労せず書き進めることができました。
まあ、起きたことを書いただけですし、そこまで調べたりまとめたりする必要がなかったからだと思います。

そんなエッセイのようなこのマガジンも終盤になりました。
私のカウンセラー生活はまだ終わっていませんが、マガジン「個人事業主としてカウンセリングルームを開業したらこうなった」のタイトルを回収するべく、最後に、休業前の業務形態や、休業に至るきっかけ、そして今後についてまとめていきたいと思います。

カウンセリングに限らないと思いますが、個人事業で成功する確率は、高くないと言われているようです。

心理カウンセリングの場合、理由はこれまでに連ねてきたので省きますが、私も正直、損はしないけれど、稼ぐことのできないカウンセラーでした。
運営資金が潤沢でない私が、最後にとった形態は次のようなものでした。

***
屋号を持った心理カウンセラーである。
活動内容は、心理カウンセリング、外部機関の相談員、アートセラピーサークルの主宰。

**
【心理カウンセリング】は、ホームページを通して、申込フォームかメールで依頼を受け、その後はメールのやりとりで時間や場所、突発的な連絡をする。
場所は、公共機関。いくつかの機関に登録をしておき、なるべくクライエントさまの希望日時で最速でできるようにする。
≪ちなみに、ガラケーからスマホへの過渡期であり、その後に、メールからライン主流になるという流れがあり、その頃は「公式ライン」なるものは存在しないか、認知されていませんでした。ほんの数年のことなのに、と移り変わりの速さを感じます≫

■良かった点
・クライエントさまにとって、場所がわかりやすい。
・クライエントさまにとって、場所に対する警戒心が少なくてすむ。
・カウンセラーにとって、防犯上の気づかいが少なくてすむ。
・お客さま層が自分のカウンセリングに合っている。
(この辺りは、自宅マンションや、物件、専用ルーム、各種相談員などを経験した上での私の肌感覚のようなものです)
・公共施設の職員と、相談や雑談、受付手続きをするだけでも、孤独感が薄らぐ。
・施設職員との関係性ができ、施設のイベントを通して、カウンセリング以外の仕事に繋がることがある。

ざっと、こんなところでしょうか。
特に、相談できる職員さんには、お金をかけてコンサルを受けるのと同じような内容のことも相談でき、とても助かりました。

■苦労した点
・部屋の準備、片付けの手間
これは、まず、カウンセリングをするに当たって、スーツケースいっぱいほどの荷物があるということです。
資料の入ったファイル数冊、(隣の部屋に会話が漏れないよう配慮するため音楽をかけるので)CD、筆記用具、釣銭トレー、領収書、クレヨン、卓上の時計、カレンダー、箱ティッシュ(必須)、ごみ入れなどが必要になります。これが結構重いのです。
ラジカセは、施設の受付で借りられますが、このカウンセリング道具一式と、普段の自分の荷物(リュックにしていました)、そこにラジカセを持って、受付からその日借りた部屋に行くのが、段々と大変に感じるようになってきました。そして、部屋についたら、机のレイアウトをカウンセリング使用に動かし、持ってきた荷物のセッティングをします。ドアには看板も出します。終了したら、逆回りで、元に戻します。
最初はそこまで気にならなかったのですが、これが、自分のルームだったら、全部省けることだと思うと、少し億劫になることがありました。年齢とともに徐々に重く感じるようになっていったのは、筋力の衰えがわかりやすいですね。
・移動など
当たり前ですが、その施設まで移動する時間も見込まなければいけません。また、駐車料金もそこそこかかるので、これも収入からその都度引くことになります。
・料金
お部屋の料金がかかります。場合によっては、かからない場合もあります。
それから、カウンセリングの料金は、施設での規則に合わせるため、高額にはできません。高額にすると、今度はお部屋の賃料が数倍になってしまい、採算が合わなくなります。
**

**
その他に、月に4回前後の、【非常勤での相談員業務】に入っていました。
こちらは、相談があってもなくても、定額で報酬を貰えるので、月の収入として安定性があってよかったです。
ただ、困るのは、体調不良の時です。交代人員を自分で探さなければならなかったので、早朝から連絡を取ったり、何度も続いたりすると他の相談員に迷惑をかけるため、心苦しく感じました。
**

**
【アートセラピーサークル】
こちらは、収入としては成り立たないものでしたが、定期的に開催することで、参加者の方と深く長く繋がりを持つことができましたし、この「サークルをやっている」ということで、やはり他の仕事(季節のイベントなど)に繋がることがありました。
また、複数の方が集まる場を、「安心、安全に運営していく」ための力をつけることができたかな、と思います。ファシリテーターとしても、知らず知らずのうちに緊張することなくできるようになっていったので、スキルアップになったかと思います。
**
***

このような生活、プラス、不定期で依頼された講師の仕事、たまにご依頼いただくペットの似顔絵描きなどをしながら過ごしたのが、休業前の最後の形でした(収入に関することとして)。

そのような形に落ち着いてきたのが、40代半ばからだったと思います。
開業から大体10年後くらいですね。

一応この形で、借金の心配もなく、カウンセリングを軸にしつつ、他の仕事もしながら過ごしていました。

それが、自分の理想形だと思えていたか?
答えはNoです。
内心では、満足はしていなくて、まだまだ焦りや悩みを抱えていました。
続きはまた。


ライブリートーク 多種多様な聞き手に話をきいてもらえるWEBサービス



ライブリートークで
聴き手をしています。
1分約50円(投稿時)。
オンライン。
カメラオフ、 チャットのみ
も可能です。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?