見出し画像

期日前投票の勧め

今度の日曜日、2023年4月9日は、4年に1度の統一地方選挙の前半戦の投票日です(後半戦は4月23日)。

選挙権をお持ちの方、ぜひ投票に行きましょうね~。病気をはじめ様々な事情で、投票に行きたくても行けない方々がおいでなのですから、その人たちのためにも、ぜひ行ってください。


とはいえ投票日当日に行くのは、意外とハードルが高いと思います。晴れているから遊びに行きたくなったり、逆に雨だから家から出たくなくなったり。
あるいは行くつもりだったとしても、お腹が痛くなったりケガをしてしまったりして、行けなくなってしまうかもしれません。だから、期日前投票がお勧めです。私も今日、済ませてきました。


令和5年統一地方選挙の投票証明書

私は最近はずっと期日前投票をしているのですが、回を追うごとに期日前投票をする人が増えているなぁと思います。実際、増えているそうですが。


でも期日前投票って、仕事とかの正当な理由がないとできないんでしょ、とお思いですか? それは違います。以前は一応、選挙日当日に投票できない理由(仕事、レジャーなど)にチェックを入れる必要がありましたが、今回からなくなりました。「期日前投票をしたいから、する」で良いのです(そもっそも理由は訊かれないわけですが)。


「でも入れたい党も、候補者もいない」と言うあなた、そんなところで完璧主義にならないでください。パーフェクトな党も、パーフェクトな候補者も存在しません。lesser evil(より邪悪じゃない)な党、lesser evilな候補者に入れるしかないのです。
「邪悪」なんていうと、響きが強いですが、ようするに悪いことをしなさそうな党や候補者ということです。何をもって「悪いこと」と判断するかは人によって違うので、あえて具体的には書きませんが。


「私一人が投票してもしなくても、選挙結果は変わらない」と思う方もおいででしょうが、それは違います。極端な話、みんながそう思って投票に行かなかったら、投票率ゼロパーセントになってしまいます。


まぁそれは極端すぎるとしても、「投票した人」の意見で重大なことが決定されてしまうことはありえます。少なくとも、「投票しなかった人」の意見が反映されることはありえません


こんな児童小説があります。『チョコレート・アンダーグラウンド』と言いまして、「チョコレートは健康に悪いから、禁止する」というのを公約にした「健全健康党」が選挙に出るところから、話が始まります。多くの人は「そんな政党が議席を得るはずはない」と馬鹿にして、選挙に行きませんでした。そうしたら、何と健全健康党が勝利してしまったのです。健全健康党の方針に共鳴する人は選挙に行き、その方針を馬鹿にする人は上記の通り、選挙に行かなかったからです。


たかが児童小説、とは言えない、怖い寓話だと思います。「こんな候補者(党)が勝つわけがない」と馬鹿にして投票に行かないと、その候補者(党)が勝ってしまうかもしれませんよ。そうなってから後悔しても、遅いわけです。


選挙権があるのに投票に行かないのは、政治に文句を言う権利を放棄することです。白紙委任をした結果、日本がとんでもない方向に進んでから焦っても、遅いですよ。どこの党、あるいは誰に投票するのも皆さんの自由ですが、とりあえず投票に行ってください。


といっても、やらないでほしい投票行動というのもあります。最近の若者に実際にいるらしいのですが、「当選しそうな人に投票する」というもの。自分が投票した人が当選しないと、嫌なんだそうです……。
でも馬券とかと違うんだから、投票した人が当選しても、配当金とかないですからね(@_@) 頼むから、自分が当選してほしい人に投票してくださいよ。私なんかひねくれものなので、たとえ良いことを言っていても、当選確実の人には入れたくなくなるんですけどね。「良いことを言っているけど、当選しないんだろうな」と思う人が当選すると、嬉しいですよ。


あと先日耳にしたのは、「なぜネット投票を解禁しないんだ。若者は投票所になんか行かない。ネット投票を解禁しないことで、若者を選挙から排除しているのか」という若者の声。ちょっとピントがずれていませんかね。ネット投票を導入すべきかどうかの是非はさておき、なぜ「若者は投票所に行かない」と決めつけるのでしょう。あなたは行かないのかもしれませんが(行ってほしいけど)、行く若者だっていますよね。もちろんネット投票自体は、技術面や安全面の問題をクリアーした上で、導入を考えるべき時期に来ているとは思いますが。


ちなみに期日前投票でも当日の投票でも、上記ような「投票証明書」をもらえますが、これを見せると割引になるなどの特典があるお店や施設が、ぽちぽち出てきています。


選挙はある意味、参加することに意義があります。貴重な1票を、どうぞ無駄にしないでください。


なお選挙運動を題材にしているのが、原田マハの『本日は、お日柄もよく』です。面白かったですよ。



記事の内容が、お役に立てれば幸いです。頂いたサポートは、記事を書くための書籍の購入代や映画のチケット代などの軍資金として、ありがたく使わせていただきます。