【読書】今回も新しい試みあり~『聖☆おにいさん(20)』(中村光)~
20巻が出ていたことに5か月間、気付きませんでした。アマゾンの「おすすめ」に挙がっていた記憶がないのですが(^-^;
↑kindle版
19巻から始まった、新走馬灯たる『最聖☆戦隊 ホーリーメン』の話がまず4本あります。20巻すべてを「ホーリーメン」の話にするのではなく、途中で終わらせたのは賢明かな。もう1本くらい続くのかな、というところで終わったので。『聖☆おにいさん』自体が正直マンネリなのに、そこにマンネリシリーズが入れ子状態になったら、とんでもないことになるところでした。
なお今回しみじみ、マーラもルシファーも、結局良い人(?)だなぁと思ってしまいました。マーラは娘5人をシングルファーザーのワンオペで育て上げ、ルシファーは部下の労働条件の確認にくるという。
なお今巻では、あえて聖人たちを前面に出さないエピソードを盛り込み始めるという、新しい試みも始まりました。これはこれで面白かったです。
心に残った部分や、気になったワード。
クレーシャ:煩悩のこと
イエスのセラフィムモードは結構不気味でした。熾天使(してんし)はウィキペディアさんによれば、「三対六枚の翼を持ち、2枚で頭を、2枚で体を隠し、残りの翼で羽ばたく」そうです。ビジュアル化すると、ああいうことになってしまうのね。
ネタバレになるので書けませんが、「ホーリーメン」が撮影禁止になるきっかけとなったルシファーの台詞は素晴らしいです。やっぱりルシファー、元は天使だっただけのことあります。
ガチョウの口の中がキバぎっしりで、舌にもキバのようなトゲがびっしりだったとは知りませんでした。
聖人たちの季節外れの家電たちが、梵天さんプロデュースのもとでアイドル活動しているという設定は、ウケました。
イブがウニやホヤを人類初で食べたという設定も、ウケました。っていうか、そうかそうかと納得してしまいました(間違っているから)。
クルエラ:クルエラ・ド・ヴィル。「101匹わんちゃん」の悪役。
ブッダの思考へのベロニカTシャツの付喪神のツッコミ、意外と深い気がします。
しかしブッダが、「クモゲーム」の主催者側とは知らなんだった……。
あとおまけの「聖☆おかあさん」、ゆるくて好きです。
さて次巻は、どのような展開が見られるのでしょうか。
見出し画像は、今巻に一瞬だけ登場するサグラダ・ファミリアです。生まれたばかりのイエスを連れて、マリアとヨセフがエジプトに逃れるシーンです。
↑コミック版