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本日の学び①~エフェメラ~

一応①とは付けてみましたが、②があるかは分かりません。新しく知った言葉などを、書き留めておく記事です。


現在、ゆるい断捨離に取り組んでいます。具体的に今取りかかっているのは、大学の時のノートやプリントの整理。もちろん明らかにいらないものは、ずいぶん前に捨てましたが、授業のネタなどに使える可能性があるものは、取っておいたのです。

しかしあれから約30年。結局、当時がんばった自分の記念として取っておきたかっただけかなぁと気づき、処分を始めました。といっても、分類して袋詰めにしてあるものを中身を見ずに捨てる、とかは出来ず、1枚1枚見てしまう訳ですが。

もちろん、今となってはなぜ取ってあったのか謎なプリントも多く、そういうものは1枚数秒で処分の山に加えられます。一方で、「おお」と思うようなことが書いてあるものもありました。それこそ授業のネタになる情報も見つかりました。

で、本日の記事にするのは、授業のネタとかではないけど、どこかに書き留めておきたい情報です。勝手に自分のノート(この場合はnoteではなく、手帳という意味)にでも書いておけばいいわけですが、ついでにそれについて思ったことも書いておこうかと思いまして。


1.エフェメラ(ephemera)

詳しい定義はウィキペディアさんをご覧いただくとして、しおりとか葉書とかチケットを指します。

「長期的に保存されることを意図していない」のに、「しばしば収集の対象となる」というのが、矛盾しているけど、分かります。図書館情報学では「1枚だけの印刷物」を指すそうですが、まさに図書館学の授業プリントに載っていた言葉なのです。

私、エフェメラ大好きですね。ポストカードや展覧会のチケット、ついつい集めてしまいます。ポストカードについては、もうあまり集めないようにしようと、自主規制をかけているくらい。見出し画像は崎陽軒のお弁当の包み紙ですが、まさにこれがエフェメラ。あ、これは写真を撮って捨てましたよ。


2.資料にとっての一番の敵は人間(特に戦争)

次世代の、その資料を使う人のことも考えねばならない、と続きます。なお足利学校は日本における図書館のはしりですが、「戦国時代を通じ、近隣の武将は戦火からの保護につとめた」と図書館学の授業ノートに書かれていました。今のウクライナで、どれだけの資料がすでに失われ、そして今も失われつつあるかを思うと、言葉を失います。

なお金沢文庫については、「良いものは家康や前田家に持ちさられている」とありました。……保護しなさいよ。家康は「学問好き・書物好きで有名」だからこそ、持ちさったんでしょうね。
ちなみに金沢文庫のお隣の称名寺を訪れた時の記事は、以下の通りです。

文庫の話に戻りまして、駿河城内の駿河文庫は、「家康の死後、遺言により御三家に分配」されたそうです。尾張の蓬佐文庫、水戸の彰考館文庫、紀州の南葵文庫がそれに当たります。

富士見亭文庫(紅葉山文庫)は江戸城内の文庫で、重臣たちの利用にも供しました。書物奉行を置き、サツマイモで有名な青木昆陽はその一人に当たります。駿河文庫にしても、紅葉山文庫にしても、「幕臣たちの利用にも供していたことが重要」とノートにありました。


3.ピナケス

アレキサンドリア図書館の管理に携わったカリマコスが編纂した文献目録のことです。「全文学における著名な人々ならびに彼らの作品目録120巻」で、詩文書と散文書に大別した上で、各6種に細分したそうです。パピルスの断片のみ現存しています。詳しくは、以下のサイトでご確認ください。

なおアレキサンドリア図書館にはパピルス本が50~60万巻(別のノートには70万巻という数字も載っていました)収められていたそうで、その検索目録がピナケスですね。


4.好事家(こうずか)

「私家版とは、好事家が自分の工房で活字や印刷形態、製本など、何から何までやったもの」という流れで出てきたのですが、好事家の意味が気になりました。

『広辞苑』第3版によれば、好事家は「①ものずきの人。②風流韻事を好む人。好士」なのですが、「好事」自体の意味は「かわった物事を好むこと。風流を好むこと。ものずき」でして、つまり好事家には「かわった物事を好む人」という意味があることになります。

……ということは、マンホール蓋だのピクトグラムだの、崎陽軒のひょうちゃんだのが好きな私は、そういう意味の好事家でしょうか。


悩みつつ、「本日の学び」を終えます。もしご興味がおありであれば、私のブログ「魅惑のマンホール、可愛い単管バリケード」も覗いていただけると、嬉しいです。

なお図書館学のノートに、資料の分類にあたっての一般原則の1つとして、「形式よりも主題で分類する」というのが書かれていまして、やはりそうかと、頭を抱えました。ブログでは、マンホール蓋を一応分類してご紹介しているのですが、部分的に分類がおかしいところがあるのですよ。まさに形式を主題より優先して分類してしまったのが、おかしくなっている理由かと、納得がいきました。いずれ、分類し直さなければ……。

<追記>
その後、少しずつ分類し直しています。




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