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読んだ本の感想です。基本、ネタバレはありません。
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【読書】声を上げる人を応援したい~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.486 2024.9.1)~

ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第89弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。 今号の特集は、「冬、春、夏をこえた奥能登から」です。 元旦の地震から8ヶ月が経ったのに、大きく復旧が遅れていた奥能登が、更に今回の大雨で大変なことになっています。当然のことながら記事に書かれていることは大雨の前のことです。 珠洲市大谷地区 「完全に孤立してはいないものの、往来も物流もきわめて限定的で「半孤立集落とも言える状況」(p

【読書】出合ったものが1番やりたかったもの~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.485 2024.8.15)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第88弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。 今号の特集は、「あした美術館へ」です。 東京都美術館のエントランスの”エスプラナード”という広場、恥ずかしながら通り道感覚で、広場として認識していませんでした。”エスプラナード”という名前が付いていることも知らなければ、置かれている野外彫刻をきちんと見たこともありませんでした。今度行く時は、きちんと見てみようと思います。 特集以

【読書】恐れたのは<知識>そのもの~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.484 2024.8.1)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第87弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。 今号の特集は、「日本の若者は人権マイノリティ」です。 日本の被選挙権年齢は、衆議院議員・都道府県議会議員・市区村長・市区町村議会議員が25歳以上、参議院議員・都道府県知事が30歳以上なので、理論上は20代、30代、40代の議員がもっといて良いわけです。なのに、そんなに少ないとは……。 被選挙権年齢は「OECD加盟国の約6割が18

【読書】この戦争の責任は~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.483 2024.7.15)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第86弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。 今号の特集は、「海洋生物国の小さな水族館」です。 深海生物の展示数世界一という、愛知県蒲郡市の竹島水族館副館長の戸舘正人さんの言葉です。そうか、驚かれるのか……。 上が戸舘さん、下が館長の小林龍二さんの言葉ですが、共に深海生物への愛に満ちています。 「毎朝漁港から譲り受ける地域の海の生き物だけを展示する」(p.12)むろと廃校

【読書】使い勝手がわるくなって、どうする~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.465 2023.10.15)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第68弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。 今号の特集は、「守りたい、『介護の社会化』」です。 これ、最初は読み間違いかと思いました。使い勝手が良くなるのが当然で、「わるくなって」どうするんでしょう。記事を読んで、本当に悪くなっているなと思いましたが。 制度の改定に携わる人たちには、周囲に要介護1・2の認知症の人はいないんでしょうかね。いれば分かることだと思いますが。

【読書】”弱いロボット”は強い~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.464 2023.10.1)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第67弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。 今号の特集は、「わたしたち、弱いロボット」です。 紹介されたロボットの中で一番気に入ったのは、ゴミ箱ロボットです。もこもこ言われたら、ついゴミを入れてしまいますね。まぁこっちに余裕がない時だと、「うるさい!」となりそうですが。以下から、動画を観ることができます。 一連の「弱いロボット」を学生たちとつくった岡田美智男さんの話が面白

【読書】「合わせる」必要はない~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.463 2023.9.15)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第66弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。 今号の特集は、「”有事”を防ぐ」です。 「合わせ」る必要はまったくないし、「1000発以上持つ」必要もないと思うのですが。 だから「合わせる」必要も「求めに応じ」る必要もないでしょうに。 日本がすべきことは、これだと思うのですが。 同感です。 これは覚えておくべきことですね。 例外主義という概念は初めて知りましたが、西部

【読書】壁なんてどこにもない~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.462 2023.9.1)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第65弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。 今号の特集は、「古気候学と”気候危機”」です。 記事のリードの以下の言葉に、まずドキッとさせられました。 光合成の力、すごいですね。 白亜紀のCO2濃度は驚きです。それはともかく、「予測もつかない変化が次々に起きてくる可能性がある」というのは怖すぎです。本当に真剣に、個人レベルでも国家レベルでも気候危機に取り組まないと、大変な

【読書】山伏トレイルを歩きたい~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.461 2023.8.15)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第64弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。 今号の特集は、「こころに、自然を取り戻す」です。 西伊豆で1200年前の道を、マウンテンバイク用のコース「山伏トレイル」として再生した松本潤一郎さんの記事が良かったです。 これ、知りませんでした。 これ、印象的でした。 山伏トレイルは徒歩で回ることもできるそうなので、機会があればぜひ歩いて、ルート上の馬頭観音などを見てみたい

【読書】もう一つのシナリオはない~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.460 2023.8.1)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第63弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。 今号の特集は、「知らなかった、戦争PTSD」です。 アジア・太平洋戦争中に戦場でのストレスなどが原因で戦争神経症を発症した日本兵と、彼らが家族に与えた影響についての記事です。非常に重く、読んでいて辛いですが、目を背けてはいけないことです。 特に家庭内のことは、語られない、語ることができないことが、たくさんあるわけです。 私はま

【読書】国民と政治家は合わせ鏡~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.459 2023.7.15)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第62弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。 今号の特集は、「20代女性のポリティクス」です。 「家あってあたりまえでしょ」プロジェクトなどを行っている、岩本菜々さんが目指す社会です。 FIFTYS PROJECTなどを行っている、能條桃子さんの言葉です。ちなみにFIFTYS PROJECTですが、fiftyが何を意味するか、記事中にもFIFTYS PROJECTのnote

【読書】「進化」は性質が変わったことを表すだけ~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.458 2023.7.1)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第61弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。 今号の特集は、「海をこえて小笠原へ。鳥とカタツムリ」です。 特集の中でも印象的だったのが、カタツムリについて語った千葉聡さんの記事。 なお小笠原でカタツムリが減った一因は、「農業害虫のアフリカマイマイ防除のために”自然にやさしい生物農薬”としてニューギニアからもち出され、コントロールが利かなくなって、世界に広がった」(p.15)

【読書】できるだけすべてを言語化する~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.457 2023.6.15)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第60弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。 今号の特集は、「ニューロダイバーシティ 発達障害アップデート」です。 ニューロダイバーシティとは「ニューロ(脳・神経)とダイバーシティ(多様性)を合わせた造語で、脳や神経に由来する多様性という意味があります」(p.6)。 印象的だったのは、臨床心理士の村中直人さんのインタビュー。 まさに「あなたも私も(多かれ少なかれ)発達障害

【読書】エコーが大切~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.456 2023.6.1)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第59弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。 今号の特集は、「『抗震力』究極の地震対策」です。 「抗震力」とは、神沼克伊さんによれば、「いざ大地震に遭遇した時にとにかく命だけは守り、生きのびられるように、一人ひとりが身に着けておくべき能力」のことです。日本は「首都圏の近くで4枚のプレートが重なっている世界でも特異な国で、毎日多くの身体に感じない地震が起き、地球上で起こる地震の