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第25話:努力は本当に万能なのか?~マイケル・サンデル~
今日は「モチベーション」に対するお話を「哲学」の切り口でお話をしたいと思います。
私は色々な相談を受けた時、できる限りのことをお答えしているつもりなのですが、 私自身も人生に対しての答えを持ち合わせているわけでもないので、よく「哲学者」の言葉を引用して答えるようにしています。
ちなみに私は哲学が好きです。多少うぬぼれが許されるのなら、そこらへんの遊びほうけている文学部の学生よりは知っていると自負しています。 なぜなら私は文学部志望で、大学の授業も「文系」の授業を結構こっそり聞きに行っていましたので、ある程度の基礎教養はあるつもりでいます。
ただ哲学って人気ないですよね? 授業を聞いている人もスカスカでし、なんというか「難しい」というか「捕らえどころ」がないというか、なかなか「しっくり」と来ない学問ではありますね。
でも21 世紀初頭、そんな哲学の世界を一気に広めた人がいます。 その人の名はマイケル・サンデル。聞いたことある人はいるのではないでしょうか? ハーバード大学の教授にして、NHKにて2010 年に放送されたハーバード白熱教室でセンセーショナルを巻き起こし、 「これからの『正義』の話をしよう」という大ヒットとした本を書いた哲学者です。
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マイケル・サンデルは、思想的にはコミュニタリアニズムなので、日本人には受け入れやすい思想の持ち主だと思います。 ちなみに私はユーティリタリアニズムですので、日本人には嫌われる思想の持ち主だと思いますw
さて今日はマイケル・サンデルの著書「実力も運のうち 能力主義は正義か?」という本についてお話していこうと思っています。って、中身の詳細を書いてしまっては、マイケル・サンデル氏の印税を奪ってしまうことになってしまうので、 今回は東洋経済の記事から引用して内容を紹介してみまうす
東洋経済:https://toyokeizai.net/articles/-/422935
「努力と才能で、人は誰でも成功できる」。ほとんどの人はこう聞いて、何の疑問も持たないだろう。実際、私たちの多くは「成功する人は努力をしている」という価値観の中で生きてきた。競争環境が平等であれば、成功するか否かは個々の努力や才能にゆだねられる、と。
しかし、NHK『ハーバード白熱教室』などで知られる、哲学者のマイケル・サンデル教授から見ると、この能力至上主義の考えの裏には、「成功をしていない、社会的に認められない人は、努力してこなかった責任を負っている」ということになる。そしてこれは、真面目に働いていても、グローバル化やデジタル化の影響を受けている人が、「努力をしなかったから」と尊厳を奪われ、エリートから見下されていると感じる状態を作ってしまった。サンデル教授はこれがアメリカなどで見られるエリートと労働者の分断の本質だと説く。
さて、この話を聞いてどう思いましたか? 実はこの件、私は骨身にしみてわかっています。 なぜなら高校1年まで文学部を目指し「英語」をかなり勉強しましたが「成績」が伸びずにあきらめた経験がありますので、、、、
結局、私は仕方なく理系に進学しました。だから「努力」でどうにもならない「才能」というのは思い知っています。ちなみに私の大学卒業時のTOEIC スコアは300 点台前半です。いや、でも、ちゃんと論文の英語は読めるんですよ。ほんとうですってw ちゃんとその後の努力で10年かけて700点代までたどり着いたんだし、許してくださいw
ま、そんなことはおいておいてですね。そんな英語が苦手は私は、結構な負い目をもって、大学やら会社に入ったりしたのですが、結構、くさってもいたんですが、そんな時、心から尊敬している上司に言われた言葉を今でも覚えています。
「今、お前が座っている席は、その席に座りたくてたまらなかった人の犠牲の上に与えられた席だ。今のお前はその人たちに『失礼』のない仕事をしているのか?」と
これ、今でも「私の中」で一番大事にしている言葉の一つでして、今でも自分が頑張れている原動力の言葉であったりします。
だから、もし、自分の今おかれている立場や「自分の現実と理想」のギャップに悩んでいる方がいらっしゃったら、 是非この言葉を思い出していただきたいのです。あなたが、「今」、当たり前のように思っている環境は、その環境を手にしたくていれたくて堪らなかった人達との競争の末に獲得した結果です。あなたは天からいただいた才能のおかげで、ギフトのおかげで、今、その環境にいるのです。
だからあなたは、その環境を手に入れた人間の責任として、その才能を天からいただいた人間の責任として、競争に敗れ去った人たちやその才能が欲しくても欲しくてたまらなくて、でも、それを手に入れられなかった人たちのためにも、一生懸命頑張らなければなければならないんですよ!
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