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丸亀製麺 マーケティングトレース

 こんにちは、Marcyです。今回は「丸亀製麺」のマーケティングトレースです。自分、出身が佐賀なんですけど、田舎者って新しいものができたら、そこにめっちゃ集まるので、近くに初めて丸亀製麺ができた時、週3ぐらいで家族でいきまくってたなあ、、、。
なんてことを思い出しながら、マーケティングトレース始めます!

ちなみに自分が参加しているのは、こちらのコミュニティです!

今回は、ペアマーケティングトレースということで、ペアになってお互い調べた内容や意見をシェアしながら進めていきました。
最近仕事でも、壁打ち相手が重要だと実感しているので、マーケティングを学ぶ為に非常に有意義な時間でした。

「丸亀製麺」について

丸亀製麺については、皆さんご存知でしょうが、軽く会社紹介。

【会社概要】
・株式会社トリドールホールディングスが運営するうどん専門店
うどん以外にも、喫茶店、トンカツ、天ぷら
・実は香川の会社ではない(創業者は香川出身)
香川の出店数も丸亀市外で、2店舗のみ
・もともとは焼き鳥屋
・海外出店あり(アジア、ヨーロッパ、アメリカ等)
【経営理念】
・「Find new value ,Simply for your pleasure」
・社長メッセージ『「新鮮な感動」を届け続けたい』

丸亀製麺の大きな特徴としてあげられるのが、何と言っても各店舗毎に国産小麦で手打ちしている麺。「丸亀食感」として、麺のうまさを全面的にアピールしています。丸亀製麺の麺は、他のうどんチェーンと比べても非常にコシがあって、もちもちしていますよね!

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また、店舗において特徴的なのは、他のチェーン店が、大量生産のためにセントラルキッチンを利用しているの対して、オープンキッチンを採用していること。製造工程をあえて見せて、できたてのうどんを提供していることをアピールしています。できたての麺を提供する為、キッチンの人数が他のお店よりも多いです。セルフサービスでホールスタッフをほぼ不要にして、実現していると考えられます。
このように敢えて「非効率」を意識し、手間暇かけたうどんというのをブランドにしています。

店舗数も年々増え、現在では海外にも出店しています。国内だけで47都道府県に830店舗、海外も合わせると1000店舗を達成しています。
意外なのが、香川の店舗数が少ないこと。香川では丸亀製麺より低価格の店が多く存在し、だしの種類も全国展開の為に若干異なることから、この数に止まっているようです。

業界動向・市場展望

続いて、丸亀製麺と他の外食チェーンの比較です。うどんは競合となるファストフードである牛丼等と比べて、原価が安く、原料の回転率も高いです。丸亀製麺の場合、店舗ごとに麺を製造しているため、在庫量を調整でき、柔軟な在庫管理を行えていると考えられます。

トリドール 図1

ばぶる

小麦も輸入が9割といわれる中、丸亀製麺は国産(北海道)の小麦を使用しています。輸入小麦よりは値段は高いですが、麺の鮮度にこだわる丸亀製麺としては、必須の要素と言えるでしょう。

フレームワークによる分析

丸亀製麺の3C分析を下記に示します。

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ターゲットとしては、ファミリー層や安さやボリュームを求める男性のビジネスマン向けですが、お一人様先もあるので、一人でも安心。自社で特徴的なのは、麺匠と呼ばれる麺打ち技術を社員に教える専門家がいること。各地で麺匠がパフォーマンスを披露するイベントなんかも開催しています。

やはり他社と比べて、麺へのこだわりが強く、安くて本格的なものを求めている中年の男性ビジネスマンにはウケているようです。一方、同じく大手である「はなまるうどん」は、主に女性がターゲットであり、食物繊維麺でヘルシーアピールをしたり、うどんの「大」サイズの呼び方を「中」にしていることなど、カロリーを気にする女性への配慮が見られます。

以上を踏まえて、STP分析です。
今回は、出店店舗と性別で分けて見ました。
参考までに牛丼チェーンの松屋も入れています。

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丸亀製麺は、駅近やロードサイドと地方やショッピングモールが同じぐらいのバランスの印象です。各店舗に製麺機をおいたり、一店舗のあたりの出店コストがかかることから、都心では駅近で単独店舗というよりは、テナントで出店していると考えられます。

最後に4P分析です。今回ははなまるうどんと松屋で比較してみました。

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プロモーションでウケているのが、丸亀製麺の専用アプリのクーポンです。釜揚げうどんが半額になるクーポンなど、破格の割引も実施しています。
プロモーションに関しては、USJ急成長の立役者である森岡毅氏がサポートしています。CMでも有名人を使用するなど、広告にも力を入れていますが、効果の格差が商品によって異なるので、失敗していることもあります。

また、商品として面白いのが、飲み放題サービスを行なっていること。30分飲み放題で、お酒にあう惣菜と一緒に販売しています。
吉野家なども「ちょい飲み」ブームに乗じてお酒を販売していましたが、丸亀製麺の目的は、夜の集客数をあげること。商品がうどんであることから、昼に利用する人が多いんですね。
ただ個人的には、丸亀の良さはうどん本来の美味しさなので、他の店に流されずに、うどん本来の味で勝負して欲しいですね。現状、差別化できている大きな要素はやはりそこかと思います。
丸亀製麺ではそれ以外にも、「夜泣きうどん」のキャンペーンをやったり、夜限定のメニューで鍋焼きうどんを販売したり、夜の集客数を伸ばす施策を実施しています。

自分がCMOなら

今後の戦略を考える上で、業界全体の視点も必要かと思い、うどんとそば、ラーメンの需要比較を調べていると、面白いものを見つけました。
2017年時点のものではありますが、日本人全体として、うどんが一番よく食べる麺類であるというデータです。ただその価格の手軽さゆえ、自宅でうどんを食べる人が多いという結果もあります。

うどんがもっとも親しみのあるものとして認知されているのに、店舗まで足を運ぶ人が意外と少ない(特に夜)。これまでの分析と合わせて、今回は以上の二つを施策として考えました。

1.店舗外でも本格麺を楽しめる「うどん屋台」
2.「しめうどん」

 一つめは、移動販売形式販売の「うどん屋台」。冗談のように聞こえますが、移動販売は低コストの上、ニーズのある場所へ直接出向くことができるので、効率がいい。かつ、本格麺をその場で茹でて提供できるため、クオリティも保たれる。丸亀製麺にはマッチしている販売方法かなと思います。
 プロモーションとしては、大規模な広告はうたず、SNSと自社アプリのみで拡散することで、広告コストを抑え、レア感を高めて話題を作ります。

 二つ目は、「しめうどん」。これには、「お酒の後のしめうどん」と「鍋の後のしめうどん」あります。
前者はtoCとして販売します。しめの麺といえば、ラーメンが主流ですが、福岡などではお酒のしめとしてうどんを食べる文化があります。うどんはラーメンよりもあっさりしているため、男性というよりは女性をターゲットにして、しめうどんの文化を定着させるプロモーションをうちます。上記のうどん屋台とも相性がいいので、夜居酒屋近くに出向いて、販売することもできます。
 後者の「鍋のしめうどん」はtoB向けです。しめうどんといえば、鍋のオプションとして扱われることが多いため、麺の質にこだわりを出せば他と差別化することができます。使用するのは冷凍麺ではなく、手作りの麺。夜商品が売れなくても、しめうどんとして飲食店に提供することで、在庫を消費することができます。

以上が自分が考えたマーケティング施策です。
予想で考えた部分も多いですが、やはり丸亀製麺の高品質麺を生かした施策をうつべきだと考えました。
今回も飲食系だったため、またお腹が減ってきた、、。うどん食べます笑



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