地球一周の船旅を終えて、横浜から大阪までヒッチハイク〜後編〜
2006年10月、PEACEBOAT 地球一周の船旅から帰って来た私は、横浜から大阪までヒッチハイクをすることを決意しました。
まずは用賀駅付近の高速道路入口から海老名サービスエリアまで乗り込むことに成功し、次に大阪方面まで乗せてもらう車を探していました。
次は関西ナンバーの車に狙いを定めて声をかけよう。
そう考えながら、乗せてくれそうな車に声をかけてみました。
しかし、前回同様あまり良い顔はされず、2台連続で断られました。
ここで気づいたのは、意外と若者の方が乗せてくれるんじゃないか?ということでした。
そこで、なるべく若そうな人を探して声をかけてみることにしました。
私がロックオンしたのは、金髪でちょっとヤンチャそうなお兄さんでした。
その時は車内でご飯を食べていたので、食事が終わったら声をかけようと決めて、タイミングを伺っていました。
見た目がイカツかったので少し躊躇いましたが、食事が終わったのが見えると、意を決して声をかけてみました。
「すみません、お願いがあるんですけど」
向こうは驚いた顔をしてこっちを見ました。そして運転席の窓を開けると、
「兄ちゃん、何か用?」
と関西のイントネーションで返事が返ってきました。
「良ければ大阪方面まで乗せてもらいたいのですが」
「えっ⁉︎」
と驚いた表情を見せた後、車から降りて来て
「ちょっとコーヒーでも飲もか」
と言って、コーヒーをおごってくれました。
私はこれまでの経緯を説明すると、
「ええで、乗せたろか」
と快く乗せてくれました。
そして地図を広げると、
「どこまで行きたいん?」
と聞いてくれて、私が京都か大阪の繁華街まで行きたいと伝えると、滋賀の大津サービスエリアまでが良いだろうと言ってくれました。
「仕事中やし、7〜8時間はかかるけど大丈夫か?」
「乗せてってくれるなら何時間でも大丈夫です!ありがとうございます!」
そんなやり取りをし出発しました。
「疲れてるんやったら寝といてかまへんよ?」
「いや、全然平気ですよ!」
見た目とは裏腹に、優しくて面倒見が良い人柄がすぐに伝わって来ました。
彼は、私より一つ年上でよっちゃんという名前でした。
道中、色んな話をしました。
長距離トラックの仕事の話、よっちゃんの彼女の話、同世代だったので音楽の話などでも盛り上がりました。
そうこうしているうちに、高速道路を一旦降り、荷下ろしの場所に着きました。
「ちょっと隠れて待っててな。30分くらいやから」
と言って、荷下ろしを始めました。
手伝いたかったのですが、知らない奴を乗せてるのがバレたら問題になるかもと思い、ただただ身を潜めていました。
荷下ろしが終わり、また出発すると今度は、
「腹減ったやろ?コンビニ寄ってくか!」
と言い、私の返事も待たないままコンビニに立ち寄りました。
そこでも、
「何か食べたいもん選びぃ。これくらい奢ったるから。」
と、言われました。
みんな優しい( T_T)
でも乗せてもらってるだけで有り難がったので、
「いやいや、ご飯代くらいは持ってますよ!」
と最初は断りましたが、
「ええから甘えとき!お金ないからこんな事やっとるんやろ。」
と言って、私が買おうと持っていた品を取ると、そのままレジに向かいました。
「きっと地元の後輩とかにもこんな感じなんだろうな〜」
とか勝手に想像しながら、ついつい甘えてしまいました。
お礼を言い車に戻ると、食べながらまた目的地に向かうのでした。
ご拝読ありがとうございました!
次回もよろしくお願いしますm(._.)m
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