39. Roots｜"変化"は自分で行動することでしか起こらない

2022年3月30日 21:11

諸見賢

１｜ "内気な少年"

"今日、みんな何色の洋服を着て登校するんだろう"
小学校の時、入学式や修了式の日は白黒の服で登校する風習がありました。周りの様子がとても気になる子でした。
自分が異なる服を着て登校することが
気になって、気になって、
不安でいっぱいで、登校を渋る子でした。
人と一緒に過ごすのは元々は苦手。
放課後に友達が遊びに誘いに来てくれたのに、
遊びに行くのが嫌で、居留守をしたことも多々。
（ごめんなさい）
いわゆる"内気な少年"でした。

２｜"自らの意思" で起こした初めての行動｜高校転入

高校は、家から5分の所にある県立高校に進学しました。
マーチングバンドのない高校でした。
"何にもない高校生活" を過ごすうちに、大きな喪失感を感じていました。
マーチングバンドのある高校に通っていた同級生の、キラキラとした話を聞いているうちに、居ても立ってもいられなくなります。

高校１年の冬、親に転校したい旨を伝えました。
「そんなに行きたいんだったらいいんじゃない。」
学級担任にも転校することを伝えました。
「こんなケースは初めてです。」
4月、マーチングバンドのある高校に2年生編入しました。
"初めて自分の意志で起こした大きな行動" でした。

３｜アメリカへの挑戦

高校で２年間、晴れてマーチングバンドに入部し、活動できたところで大きな問題が立ちはだかります。

卒業後どうするの？｜その１

"進学した方が良さそうだ" と思い、とりあえず指定校推薦を受けることにしました。落ちました。指定校推薦に…
2月のことでした。
また振り出しに戻りました。

卒業後どうするの？｜その２

"アメリカでマーチしてみたい" に挑戦してみよう！
決めたら、一気に動きました。
情報を集めたり、連絡をとったりとバタバタでした。
そうしている内に、日本からローズパレード遠征ツアーマネジメトをしていた "エディー" に繋がりました。

VHSビデオテープに演奏や動いているところを撮り納めて、エディーに送りました。複数のドラムコーにビデオを送ってくれて、いくつかコールバックをもらいました。
急いでパスポートを取ったり、ビザの申請をしたりして、
バタバタとアメリカに出発しました。
1996年 Phantom Regiment でマーチした年でした。
"自らの意志で起こした２つ目の大きな行動" でした。

［Drum Corps Fun：掲載記事］

４｜"変化" は自分で行動することでしか起こらない

アメリカで1996 - 1999年まで４年間、マーチしました。
この間に、幾つかの行動を起こします。

I&E に挑戦する
Age Outに備えて音大受験勉強を始める｜ドラムコー中も勉強しました
Age Out 後に音大受験
ピアノを習い始める
中学校内容からの勉強をし直す
本格的に楽器レッスンを受ける
母校の指導スタッフとして関わる
マーチングのミュージックアレンジを始める
ドリルを描き始める
アルバイトをするなど…

"内気な少年" は、
自らの意志で起こした幾つかの行動によって、
内面が変化していました。
大学学園祭で仲間と簡単なマーチングを披露したり、
30歳にヨーロッパに単身バックパッカーの旅に出たり、
大きな夢も抱くようにもなりました。

性格はすぐには変えられない
行動はすぐに変えられる

自信がなかったり、
環境が整わなかったり、
さまざまなことがあると思います。
そんな中でも、前に向かって行動し続ける。
行動し続けることで "変化" が起きてくる。
"何か" が変わってくる。

自らの意思で起こした
たった一つの行動が
その後の人生において
大きな転換点になることがある

本稿が、"内気で自信のない" 方々への何かヒントになれば、
背中をそっと支える何かになれば、
こんなに嬉しいことはありません。