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人生のどん底を経験して初めて気付く事がある
「自分や状況を変えるにはどうしたらいいですか?」というような質問に、エックハルト・トールは「もうこんな自分や状況は嫌だと心底思う事」と答えていた。
確かに私も、離婚前から身体の不調は続いていたし、自分の心に余裕が無くなっているなとも感じていた。
漠然と「今のままじゃいけない。何かを変えないと!」とは思っていた。
だけど、日々の生活に追われていて、その「何か」について深く考える事をして来なかった。
色々なサインはあったのに、ずっと無視続けてきたのだ。
でも逆に言うと、その時は無視出来る程度のサインだったのだ。
で、元旦那の浮気が発覚した。そして離婚する事になった。
今まで何かあっても食欲だけは失わなかった私が、何日も食べれず、何日も眠れない日々が続いた。
最寄りの駅から娘の保育園までの道のりを、泣きながら歩く事もしょっちゅうだった。
どうしようもない気持ちで、自然に涙が出てくる。
正直、その数ヶ月はどうやって生活していたか覚えていない。
仕事もして、1人で娘の育児もして、家事もしていたはずなのに、全くどうやって生きていたのか覚えてない。
覚えているのは、沢山泣いた事と辛くて苦しい気持ちだけだ。
確実に私が生きてきた人生の中で、あの数ヶ月が一番人生のどん底だったと思う。
そしてそれを経験して初めて、本気で今の自分を変えたいと思ったのだ。
こんな状況から抜け出したいと思ったのだ。
周りで起きている事に自分の感情を揺さぶられない、強い気持ちを持った人間になりたいと思ったのだ。
ちょっと手首が痛いな〜くらいだったら、放置している人が多いと思う。
けど、手首を骨折して放置する人はいないんじゃないだろうか。
エックハルトが言っていたのは、そういう事だったんだと初めて気付いた。
地面に思いっきり頭をぶつけて、初めてもう本当にこのままじゃ嫌だと心底思ったのだ。
自分を変えるには、まず自分を知る必要がある。
自分の事だからよく知ってるよって思う方もいるかもしれないが、実は自分の事って案外分かっていないのだ。
以前の記事でGenerational Traumaの事を書いた。
私は自分への理解を深める事で初めて、過去の両親との関係がこんなにも深く自分を傷つけていたのだと知る事が出来た。
そして、それが私の身近にいる人達との関係性にも影響を与えている事に気付いたのだ。
多分本当に、元旦那との離婚は起こるべくして起こった事で、元旦那の浮気はそのきっかけに過ぎなかったんだと思う。
「浮気をした酷い元旦那!」と責める事は簡単だが、実は問題は自分の中にあったのだ。
そして元旦那は自分が悪者になって、私に学ぶ機会を与えてくれたのだ(自分の調子の悪い時はそう思えないのだが。汗)。
以前尊敬する先輩に、「自分が本当に学ぶまで、同じような問題が形を変えて起こり続ける」と言われた事がある。
例えば、たとえ私が元旦那との関係性から逃げて日本に帰れてたとしても、今度は父親との関係で悩んでいただろう。
もし日本で両親と離れて暮らしてたとしても、今度は職場の上司との関係で悩んでいたのかもしれない。
そんな風に、結局は問題は自分の中にあるので、その時は目の前にある問題から逃げて全て解決したように感じていても、私が本当に学ぶまで、似たような事が起こり続けるんだと思う。
でもこれは、変わるきっかけは常に与えられているという事だ。
私は最近、自分にとって嫌な事や上手くいかない事がある時、これは私に対する何のメッセージなんだろう?と考えるようにしている。
これは私にどんな事を教えてくれようとしているんだろう?と考えるようにしているのだ。
何か起きた時、外的要因を見つけてそれを責める事は一番簡単な方法だと思う。
私もずっとそうしてきていたし、今でも心の調子が悪い時はそうしてしまう。
だけど、そうした所で何も解決なんかしないし、場合によってはさらに状況を悪化させてしまう。
元旦那との関係がそうだ。
もし私が元旦那を責める事ばかりしていたら、私たちの関係性はさらに悪化し、もうまともに話し合う事さえも出来なくなるだろう。
それどころか、子供の幸せは無視して、相手にとって不利になる事や嫌な事ばかりをして、どうにかして相手を傷つけようとするかもしれない。
相手を責める事で自分の感情は一時的に収まるかもしれないが、それで良い結果が生まれる事は絶対ない。
特に別れた両親であれば、悪い結果しか起きないだろう。
だけど相手を責めたい時、何かを責めたい時に自分の内側に目を向ける事で、新しい発見があり学ぶ事が出来るんだと思う。
私も常にそうなれるように、まだまだ修行中である。
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