シングルマザー的はたらき方
私はベルギーで2児のシングルマザーをしている。
ベルギーは2組に1組の夫婦が別れると言われているほどの離婚大国であって、シングルマザー&ファザーも珍しくない。
そんなベルギーでは、家族の時間を大切にする人が多く、残業する人も少ない。
私の会社は、18時にはもうほとんど誰も残ってないという状態である。
遅くまで残っていると「えっ大丈夫?そんなに仕事出来てないの??」というレベルである。
だからこそ、ベルギーではほとんどのシングルマザーがフルタイムで働いている。日本よりもライフワークバランスが取りやすく、日本と比べると圧倒的にシングルマザーにとって働きやすい環境だと思う。
私も上の子供が5ヶ月の時から働いている。
けれど、問題が全く無い訳ではない。
肩身の狭い思いをする事もある。
例えば、小さい子供はしょっちゅう体調を壊す。
我が家の子供達もその例外ではなく、特に上の子供は2週間に1回は体調を壊していた。
子供が病気になると、もちろん保育園には行けない。
子供達を預けれる実家も、ベルギーにはない。
病児保育もなかなか予約が取れない。
となると、私が仕事を休むしかないのだ。
私の上司に一度言われた事がある。
「子供が病気の時は、病児保育を使ってなるべく仕事を休まないようにしてちょうだい」
私も仕事は休みたくない。
子供の体調が悪いと知って一番最初にする行動は、病児保育に電話をする事だ。
だけど、予約がなかなか出来ないのだ。
どこも定員いっぱいなのだ。
そう伝えると、「私の時代は、すぐに予約取れたわよ〜」と返事が返ってきた。
そんな具合で、いつ保育園から子供の体調不良で呼び出しがかかるか、いつもドキドキしながら仕事をしていた。
相当それがストレスに感じていたのが、身体のあちこちに不調が出るくらいだった。
しかし、コロナが流行しだしてから、私の働き方はガラッと変わった。
自宅勤務が始まったのだ。
自宅勤務が始まって、「子供が病気になったらどうしよう」というストレスから解放された。
子供が病気になっても、自宅で面倒を見ながら働く事が出来るようになったからだ。もちろん、簡単な事ではないが・・・
通勤時間が無い分、もっとライフワークバランスが取りやすくなった。
以前の私は、保育園⇆幼稚園⇆職場⇆自宅の行き来で、本当に目が回るくらいにいつも時間に追われていたのだ。
お昼休憩中に洗濯物を畳んだり、掃除をしたり、家事を出来るようになって、時間を有効活用出来るようになった。
そして、前よりも身体的にも精神的にも余裕を持って生活出来るようになった。
コロナ前は、自宅勤務をしても全く支障のない仕事にも関わらず、上司は自宅勤務を許してはくれなかった。
それが、今では100%自宅勤務を始めて、もう1年半になる。
そして、自宅勤務をしてもしなくても、仕事のパフォーマンスは全く変わっていないのだ。
コロナで命や仕事が奪われている人達がいる中、私が恵まれた環境にいるのは重々承知である。
伝えたかったのは、もっと1人1人の状況に合った、フレキシブルな働き方が出来る社会になってほしいという事である。
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