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ドラマ10「大奥」大河レベルのスケールでやってほしい

 タイトル画像引用元;https://bookwalker.jp/de21192dce-8b15-4e22-9f22-a9ac291f86b8

そこそこ多忙?な筆者ですが、「これだけは絶対に見る!」と決めている作品が3つあります。

一つ目 「呪術廻戦」(推しキャラ退場により心が折れそうですが…)
二つ目 「いちばんすきな花」(男女=恋愛という価値観にすこぶる違和感を覚える筆者、共感の嵐)
そして三つ目が、この「大奥」

「赤面疱瘡」という若い男性だけがかかる病が蔓延し、女性が将軍となり男性がその将軍にお仕えするという話。
 実在の将軍が女性(一部例外あり)、その正室や側室が男性として描かれています(こちらも一部例外あり)。


 シーズン1では、大奥の始まりとなった家光編と、ジェンダーに苦しむ第5代将軍綱吉、そして江戸幕府中興の祖である第8代将軍徳川吉宗の物語が描かれました。

 シーズン2では、赤面疱瘡駆逐のために平賀源内・青沼・黒木らが動く「医療編」、そして大政奉還へと至る「幕末編」が取り上げられています。幕末まで映像化されるのは初らしい。

 あまりにもキャストが豪華なので誰から言及するか迷いましたが、瀧山・家定・胤篤あたりは前回少しお話しした気がするので、今回は津田健次郎さん演じる井伊直弼志田彩良さん演じる徳川家茂岸井ゆきのさん演じる和宮に焦点を当てたいと思います。

1.耳の保養すぎる井伊直弼

 まずはこの方から!
私が敬愛してやまない「呪術廻戦」のキャラ、七海建人のCVも担当されている津田健次郎さんが演じる井伊直弼

 声が、良い(知ってた)。

 初登場シーンの「だから言ったのだ」みたいなセリフの色気と凄みがすごく、画面越しでも「ごめんなさい…」となりました。
 どことなく、七海さんボイスとトーンが似ている気がしてニヤニヤしてしまいました。

 印象的だったシーンをご紹介します。13代将軍家定がお腹の子と共に逝去し、「毒殺ではないか、そうだとしたら井伊直弼がやったのではないか」と家定の夫・胤篤に詰問される場面。

 「目の上のこぶなれど、主は主。主君を害することなど断じてございませぬ!」と身の潔白を訴えるときの気迫がすごい。青筋が立ってたような…。

 一筋縄ではいかない人ではあるけれど、井伊なりに忠義を持って仕えているのだという矜持が見えました。
 桜田門外ノ変がナレーションだったのは残念ですが、積もった白雪の上に赤い椿の花びらが落ちているという、詩的な最期でした。

 余談なのですが、ご紹介したシーンを含む回が再放送されたのが、11/24の0:30過ぎからでした。

 そう、七海さんの退場を見届けた直後にこれです。七海ロスに苛まれながらも、津田さんボイスを摂取して、井伊直弼も退場するというハードな日でした…

 さらに、その11/24の午後に津田さんがNHKのラジオ番組に出演され、「呪術廻戦のナナミンも担当されていますね。昨日ちょっと盛り上がってましたね」というトークが展開されていました。

オタクの心臓をもぎ取らないでください。

2.あなたは聖女ですか?徳川家茂

 家定の後を継いで14代将軍となった徳川家茂。美貌と聡明さ、さらに人の心を捉えてしまう才を兼ね備えた期待の若き将軍です。

 ほんっとに、良い子なのです…

 複雑なバックボーンを背負い、捻くれてしまった和宮に対して真正面から向き合い、何を言われようとも肯定してくれるのです。
「自分の母は弟ばかりを溺愛していた。その母を独り占めしたくて身代わりに輿入れした。上さんは、私のしょうもない企みのせいで酷い目に遭わされている」

と自嘲する和宮に対して、
「でもその企みのおかげで、本物の和宮さまは死なずに済んでいる」
と受け止めた上で、
「宮様、道中の様子はいかがでしたか」
と和宮に問います。
「案外良い旅だった。皆美味しいものを出してくれたし、柔らかい布団に寝ることもできた」
と思い返します。

「そこにいるだけで人を救う。そのような方を、世の光と呼ぶのだと、私は思います」

その誠実さと優しさに、和宮は心を開いていきます。
家茂のすごいところは、字面だけ見たら綺麗事に思えてしまいそうなことでも、本心から言っているのだとわかるところ。
ああ、あなたが長生きしてくれていたら、また違った状況になっていたかもしれないのに…

3.愛に飢える娘・和宮

 個人的に一番ヒットなのが、この和宮。
まず、設定が複雑だけど良くできています。
 本作での和宮は、本物の和宮(男女逆転しているため、本物は男性)の姉という設定です。
 史実の和宮も、替え玉説や片手がなかった説があるので、それをうまく採り入れています。

生まれつき左手がなかったため、人目につかぬように育てられてきました。
母の愛情は弟・和宮だけに向いていて、和宮(偽)は母の愛情に飢えていたのです。
 本物の和宮が、江戸への輿入れを断固として拒み、命を絶とうとした(未遂)ため、姉宮が身代わりとして男装して輿入れすることになります。
 不運なことに、兄である孝明天皇すら気づいていなさそう。

おもしろいのは、和宮本人は男装をそこまで嫌がっていないように見受けられるところ。
 この姉宮の願いは、「母を独り占めしたい」であって、そのための手段はいとわないのです。
 しかし、皇女でありながら人目につかないよう育てられるという屈辱を味わい続けたため、家茂をはじめ周囲につんけんした高慢な態度を取ってしまいます。

 その冷え切った心を溶かしたのが、前述の通り、家茂でした。

 幸せでいてくれ、二人とも…

取り急ぎ、感想をまとめたのでいつもより粗いですがお許し下さい💦




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