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2024J2第10節 仙台VS山形 振り返り

前節の振り返り


はじめに

前節はアウェイでの藤枝戦でドロー決着。前半は藤枝優勢、後半は仙台優勢でそれぞれ押していた時間帯で1点を取り合っての妥当な結果でした。連敗は回避し、連戦を終えて中5日で迎える今節はホームで山形とのダービーとなります。
これまでの結果やチーム状態に関係無く、ただただ勝利のみが求められる一戦。ここまで想像以上のチーム作りで早くから信頼を得た森山監督がここで更に仙台市民から支持されるようになるのか、はたまた地獄の大ブーイングが待っているのか、残りの前半戦の流れを決める最重要ゲームです。

メンバー

☆仙台

スタメンは前節と同じで、ベンチは名願に代わってヤスが久し振りに入りました。

★山形

左SBは吉田がベンチ外となり、山田がスタメン。
ボランチは小西がベンチスタートで高江がスタメン。
トップ下は後藤がベンチスタートで國分がスタメン。
左WGは坂本がベンチスタートで亮真がスタメン。
ベンチには川井が入りました。

得点経過

前半10分 仙台先制 相良竜之介
前半38分 仙台追加点 菅田真啓

先制は仙台。前半10分に後藤のフィードを左サイドタッチライン際で受けた山田でしたが、仙台の猛プレスに遭いロスト。すると仁斗に繋がり逆サイドへ展開すると、受けた相良がカットインからのミドル!待望の先制点ゲット!

前半のうちに仙台が追加点。ロングスローが1度は跳ね返されるも、拾ってセカンドチャンス。これも弾き返されかけますが、左ポケット付近で長澤が拾うと再びクロス、ファーで菅田がハンマーヘッドを突き刺しました!

試合を観ての感想

・亮真のプレーぶり

この試合のトピックの1つとして、どうしても亮真の振る舞いに目がいきます。試合の時にしっかり仙台を応援しつつも、彼が山形でどうプレーしているのか、この辺りにも注目した上で観ていました。
最近の山形の戦術とも関係してくるのでしょうが、大外で幅を取ってから中に入ってくるというより、元々内側にポジションを取って、SBを深く侵入させるやり方を取っているようでした。試合中にボソッと「随分中にポジション取り続けるのね」と言ってしまったくらいです。
実際、仙台陣地深くで仙台がボールを回収した時、亮真が真ん中にいる分髙田が悠々と運べる状態にありました。下がらないように言われているのか亮真の守備意識の問題なのか、亮真が追ってこない分あそこで相手としては押し返せるので切替局面で結果的にかなり足を引っ張っていたように感じましたね。
攻撃面では仙台がとにかく中央を締める守備をしたのでなかなか後方からのパスを引き出せず、目立ったシーンを作れないまま交代となりました。もう少しSBやトップ下とのコンビネーションを出したかったんでしょうけど、後半ドリブルで抜け出しかけた場面で小出にノーファールで引っ掛けられたのが彼の出来を象徴していたように思います。いまいまいまここで←

・先制点は仙台の鬼プレの勝利

仙台は1週間しっかり休んだ&ダービーで血走ってる影響で前からの鬼プレを敢行。そこを山形がどう剥がすかという構図で試合は進んでいきました。
仙台の鬼プレはただ闇雲ではなく、今季は一貫して相手ボランチの位置を意識しながらのプレッシャーになっています。その上で愛媛戦では失敗しましたが、基本は中央を締めてサイドへ誘導。前線がサイドへ誘導し、中盤とSBで刈り取る→前線に1発で繋いでショートカウンター発動、このパターンです。
先制点は正にサイドに誘導してから全員が前向きで迎撃し、奪った勢いそのままに攻撃した結果という理想的な形でした。10分で先制し、まずは主導権を握る事に成功。

・林頼みではない、まずはシュートブロックが大前提

開始早々にボールを繋がれて仙台はBOX内への侵入を許してしまいましたが、中盤・前線も加勢してのBOX内守備で相手の攻撃を抑えました。前プレの件同様、こちらも今季は一貫して林のセービングはあくまで『最後の砦』、まずはフィールドプレーヤーがしっかりシュートコースに入って体で止めるのが第一目標になっています。
この開始~2,3分のところのピンチを凌いでからはいつものリスク排除のロングセカンド狙いの押し返しに成功し、チーム全体が落ち着きを取り戻したように見えました。

・気迫を見せる蒼生と郷家

ダービーという事で他の選手よりもほんの少しだけ更に熱量を持ってゲームに臨んだのがアカデミー出身の蒼生と郷家だったと思います。この2人、完全にそれがプレーに出ていました。何が何でもタイマンで負けない、こぼれ球の争いで負けないといった気迫がいつも以上に伝わってきましたよね。
ぶっ倒れても良い、ぶつかり合いも上等くらいの気持ちの強さで中盤を締めてくれました。最高に気持ち良かったでしょう。

・後半はミドルで構えてスペース消す逃げ切り戦法

2-0リードで折り返した仙台。あんなに早く先制したのも、前半のうちに2点リードしたのも初でどうやって逃げ切るのかなと思いましたが、闇雲にいかずミドルで構えて入ってきたら激しくいくやり方を採用していました。
ボールは持たれたものの、中央は締めて肝心なところはやらせない守備が出来ていました。
最後は知念を入れて5バックに。開幕2試合で終盤の失点の事を言われていましたが、もうあんなのは修正済み。しっかりクローズパターンも板に付いてきました

総評

とにかく勝利という結果だけを追い求めたので100点です!最高に気持ち良い時間を与えてくれて本当にありがとうと言いたい!
山形がボール回しに拘った事、その割に崩しのアイディアに乏しかった事で仙台がしっかり上回る事が出来ました。やりたい形で得点も出来、10試合目にして「こんな風にゲーム運びたかったのよ」という勝ちパターンの確立ですね。
理想を言うと、後半にも加点して余裕を持って逃げ切りたかったです。昨年天童で1-4でしたしね。カウンターからもう一刺しってのもスカっとしますから。
ここから両チームどうなるのか、仙台が乗っていくのか、山形が落ちていくのか、その後の流れにも注目していきたいです。

次節に向けて

次は中6日でアウェイ清水戦です。以前監督が『東の横綱』と横浜FCを称していましたが、清水は『西の横綱』だそうです。西に関しては私もそう思います。
山形戦で得た勢いを何とかこの横綱にもぶつけていきたいところです。少し前は攻撃陣に負傷者が出て苦しそうでしたが、既に全員復帰済みでがっぷり四つの戦いになりそう。10試合で培ってきた戦術や一体感、自信や手応えを大本命クラブにぶつけてどうなるのか、私自身非常に楽しみです。
とにかく思い切って、今の仙台が出来る事を全てぶつけてきてください!

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