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三重県在住。コンポストアドバイザー、菜園家、ポッドキャスター。 podcast、 Inter-view配信中。

最近の記事

レイズド・ベッド / フレームは月齢伐採・葉枯らし乾燥

レイズドベッドは、文字通り高く持ち上げられた(Raised)畝(Bed)で、要は花壇のようなものなのだが、その枠を木製にしたり、ステンレス素材にしたりすることで菜園の見た目や雰囲気がグッと良くなる。 西洋の家庭菜園の風景で非常によく見かける。 日本に帰ってきて畑をやるようになってからずっとやってみたかったのだが、今年から広い土地が使えるようになったので、やってみることにした。 始めるにあたって、まず必要なのは木の板のフレームだが、そのフレームに どんな木材を使うのか、がかな

    • 脱プラ農と言ってはみたものの…の続き(たねまき編)

      発芽の条件 種まき、というか育苗(苗を作ること)のためには、ある一定以上の温度が必要になる。 今現在食べられているほとんどの野菜は、もともと日本にはなかった品種なので、日本の気候ではそれほどうまくは生育しない。 種にはそれぞれ発芽温度というものがあり、暑い国からやってきた野菜や植物の発芽温度は日本の気温より高いことが多い。 (ちなみに、日本古来の野菜というのはうど、せり、三つ葉、ふき、山葵、自然薯ぐらいしかないらしい。なんと地味な食卓か) そのため、育苗に保温は欠かせない

      • エンジェルおじさん現る

        まずは耕起 夏に草を刈って、冬の間は刈り草で覆われた状態で寝かせていたが、やはり最初の最初はトラクターで耕起をしないことには始まらない。 土地がものすごく狭いのであれば鍬で耕すところだが、一反ともなるとよほどの人手がない限りはまずムリである。 去年の秋に大根やらカブやらを試験的に一部に植えてみたが、その時は鍬で自分の手でなんとか耕してみたものの、ものすごく大変だった。 それをみかねた近くに農機具倉庫を持っているおじさんが、謎にトラクターに乗って現れて、畑の一部を耕してくれ

        • 半不耕起

          半不耕起栽培とは 一反の土地(※屋号思案中)は「半不耕起」でやっていこうと思う。 半不耕起とは、一度立てた畝は固定してそのまま使い続けて、畝の上の作物を育てる部分だけを浅く耕すというやり方で、不耕起栽培と耕起栽培の中間の方法だ。 畑を運用するにあたっての前提は、 環境にできるだけ負荷をかけない 自分の体にもできるだけ負荷をかけない 見た目(景観)をよくする なのだが、半不耕起がそれには一番理に適っているように思う。 不耕起で無肥料 環境面でも体力温存のためにも

        レイズド・ベッド / フレームは月齢伐採・葉枯らし乾燥

          脱プラ農と言ってはみたものの

          プラ製品の誘惑 勇ましく脱プラ農と言ってはみたものの、のっけからプラ製品の誘惑に出くわしている。 そろそろ種まきの時期になってきたのだが、ある程度温度がないと発芽しない種(パプリカとか)がある。 そうなるとビニールハウスが要る。 が、ビニールハウスを持っていないので、それに代わるもで代用しようと思って色々探している。 ベランダの限られたスペースで育苗をするので、今あるスチール棚を覆う透明のカバーがあれば簡易の温室になるのだが、そういった製品はほぼほぼ全てビニールだ。 値

          脱プラ農と言ってはみたものの

          脱プラ農

          プラスチック農業2020年の5月に近所の貸農園を借り始めた時に、まず驚いたのはプラごみの多さだ。 残念ながら、利用者さんが畑をやめるときはただ来なくなるらしく、ごみがそのまま残されていることが多い。 肥料の袋は時間の経過によって風化し、土にボロボロと混じり込んでいる。 黒マルチは張りっぱなしにされて何年も経ってしまい、やはり風化でボロボロになって土に紛れている。 もちろん、分解はされない。 マルチを止めるためのクイ、クリップ、農薬の容器、支柱…。 全てがプラスチックだ。 こ

          脱プラ農

          完熟堆肥

          完熟堆肥アメリカから帰国したのが2019年の年末、それ以前は農業とか土をいじるなんてほとんど考えたことがなかった。 帰国して、昔からの知り合いの有機農家で堆肥づくりの技術者である橋本力男さんに再会し、「完熟堆肥」のことを知った。 彼の完熟堆肥の話はとても魅力があった。 もみがら、コメヌカ、生ごみ、かべ土といった、いわゆる廃棄されてしまうごみを、発酵という微生物の働きによって堆肥するという技術は今まさに必要な技術だと思う。 一番重要なのは味しかし一番重要なのは、その「完熟堆

          完熟堆肥

          1反の土地

          いわゆる耕作放棄地 近頃日本では売りたくないけど、作物を作ることもしない畑というのが増えているそうだ。 いわゆる耕作放棄地だ。 どうやら農家さんというのは、土地を売ることをとても嫌がるものらしい。 嫌がるどころか、そういった選択肢自体がないのではないかと思えるほどだ。 「先祖代々の土地」ってやつだ。 詳しいことはよくわからないが、農地というのは固定資産税がかなり安いらしい。 しかし農地を農地として所有するには、農地としての体裁を整え続ける=つまり雑草を生やしすぎず、なんら

          1反の土地