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完熟堆肥
完熟堆肥
アメリカから帰国したのが2019年の年末、それ以前は農業とか土をいじるなんてほとんど考えたことがなかった。
帰国して、昔からの知り合いの有機農家で堆肥づくりの技術者である橋本力男さんに再会し、「完熟堆肥」のことを知った。
彼の完熟堆肥の話はとても魅力があった。
もみがら、コメヌカ、生ごみ、かべ土といった、いわゆる廃棄されてしまうごみを、発酵という微生物の働きによって堆肥するという技術は今まさに必要な技術だと思う。
一番重要なのは味
しかし一番重要なのは、その「完熟堆肥」で作られた作物が美味しいことだ。完熟堆肥のなんたるかはある程度わかったし、とても興味深いけれど、それで実際に作物を育ててみたらどうなるのか?
ちょうど貸し農園が近所にあったので、そこでサツマイモやらサトイモやらを育ててみた。
今でもその最初に収穫したサツマイモを食べた時の驚きを忘れない。
美味しい。
美味しいというより、サツマイモの本来あるべき味とでもいうのだろうか。
甘すぎない。
過度に旨味を強調した味ではなく、健康的な自然な味だ。
味は主観的なモノであって、同じイモを食べてもこういうふうに感じない人もいるだろう。
けどこの時点で、自分は完熟堆肥というのは本当に素晴らしい、と確信したのだ。
(後日、橋本さんにその話をしたら「ビョーキやな」と言われた。)
その後足繁く橋本さんのところに通い、彼の主催するコンポスト学校に参加して堆肥づくりの技術を学んできた。
一反の土地での試み
これからはその学んだ技術を実践していきたいと思っている。
1反の畑は、この完熟堆肥を使ってどこまで土壌を改良し、良い作物を作り出すことができるのかへ試みだ。
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