見出し画像

半不耕起

半不耕起栽培とは

一反の土地(※屋号思案中)は「半不耕起」でやっていこうと思う。
半不耕起とは、一度立てた畝は固定してそのまま使い続けて、畝の上の作物を育てる部分だけを浅く耕すというやり方で、不耕起栽培と耕起栽培の中間の方法だ。

畑を運用するにあたっての前提は、

  • 環境にできるだけ負荷をかけない

  • 自分の体にもできるだけ負荷をかけない

  • 見た目(景観)をよくする

なのだが、半不耕起がそれには一番理に適っているように思う。


不耕起で無肥料

環境面でも体力温存のためにも不耕起・無肥料で栽培するのが理想ではあるが、少なくともこれまで2年近く使っている畑ではそうはいかなかった。
土はカチカチで耕さないと発芽もしない
養分が少なく、何らかの肥料分を入れなければ、植えた作物はほぼ生長しないか、あるいは葉っぱが栄養不足で黄色くなってしまう。

養分不足で葉っぱが黄色くなり、ピンポン玉程度しか育たないカブ。

不耕起で無肥料栽培は理想であり、目指すべき場所なのかもしれないが、畑を始める最初の段階で土が痩せている時点ではとても難しい、というのが今の時点での実感だ。


野菜の育つ環境

畑に作物を育てる限り、環境に負荷をかけざるを得ない
畑を耕起したり草刈りをしたりするには、人力にしろ機械にしろ、何らかの動力が必要であり、それは意外とたくさんのエネルギーを使う。

耕作放棄されて雑草が茂っている状態というのは、その場所や土質、気候に最も適した植物が気持ちよく生えている。
それこそ「自然」な状態なのだろう。
それをあえて壊して、その土壌のコンディションに最適とは言えない作物を育てるのだから、それ自体が自然に対するマニピュレーションであり、野菜を栽培するということ自体が不自然な行為なのだ。

もしも自然環境に負担を全くかけないでおこうと思うなら、野草や雑草といった、耕作も肥料も水やりもしなくて良いような植物を採って食べることが正解になってしまう。

そもそも野菜の栽培の目的は、トマトやキュウリといった口当たりの良い野菜を作ることなので、そういった作物の生育環境を整えるためには、ある程度耕したり、肥料を使ったりすることが必要なのだと思う。


草生栽培

また、雑草もうまく利用していきたい。
畝の肩の部分や、畝間は草が伸びすぎないようにしつつも、ある程度草を生やしておく
こうすることで、畝の形を保つことができるし、雑草が水分を吸収するので水はけも良い。
さらに、雑草という多様な植物があることで、土中の微生物環境の多様性が保たれるのではないかと思う。(微生物は目に見えないので、断言できない)


まずは手始めに

これまで耕作放棄されていた土地はやはり一度トラクターで起こさないと畑として利用することは難しい。
最初の年はトラクターを全く使わず、スコップと鍬だけで耕して作物を植えたが、15平米(3メートル×5メートル)と、畑の大きさが小さかったからできたことで、それですらかなり大変だった。
その後少しづつ人力のみで開拓を進めて、5倍程度の広さになったが、その度にかなり体力的な負担を感じていた。

なのでここは無理をせずに、まずはトラクターで一度全体を耕してもらい、畝を立てようと思う。
そして、願わくばその畝をずっと温存して使い続ける。

しかしこれも机上の理論
実際やってみると、いろいろと不都合が出てくるに違いない。


Thank you for your support.