
3口の醤油皿をつくっています
醤油の世界に飛び込んでから15年ほどたちますが、昔も今も変わっていないことは、「醤油に興味のある方は少ない」ってことです。
中には、職人醤油がきっかけで、醤油の見方が少し変わったよという方がいらっしゃるかもしれませんが、(もし、そうであれば、とてもうれしいのですが、)世の中を広く見れば、まだまだ醤油への関心は低いように感じています。
嫌い!苦手!は、ごく少数
でも、「醤油は嫌い」と、はっきり意思表示される方は少数です。毎日、何かしらの形で醤油を口にしているはずで、あって当たり前の存在。日常生活に溶け込みすぎているのだと思います。
「健康」などもそうですよね。元気いっぱいな時は意識することはないけど、体調を崩すと急に健康のありがたみを実感する…みたいに。
その理屈でいえば、全国の醤油メーカーが一時的に製造をストップして、「醤油を見直してくれるまで、つくりません!」とかすれば、醤油って必要不可欠だよねとなるかもしれませんが、まぁ、現実的ではないですよね。
職人醤油は醤油のセレクトショップ
職人醤油には100種類の醤油が並んでいます。「こんなにたくさん?!」と驚いていただけるのですが、多すぎて選べない…となります。
すると、その後にいただく質問が、ある程度共通していて、特に多いものが「お刺身にあう醤油はどれ?」というものです。
刺身をより楽しむためには
「でも、赤身と白身のお刺身では、相性のよい醤油って違うと思いません?」と投げかけると、「ん?!そう言われれば、確かに…」と、なっていただけることが多いんです。
詳細は割愛しますが、白身の刺身には見た目が淡くて塩味の強い淡口醤油、赤身の刺身には熟成期間が長くてうま味がたっぷりの再仕込醤油や溜醤油をおすすめしています。
実際に醤油は個性が様々。いくつかの醤油を試していただくと、「醤油って全然違う!」という反応をいただける、そんな感触は得ています。
だから、
一度でも「醤油を使い比べる」体験をすれば、
醤油の見方が変わるのでは?
と、考えています。
飲食店で醤油が3種類出てきたら
でも、「醤油は違うんですよ!」といくら言葉で伝えても、多くの人にその行動を起こしてもらうのは大変なことだと感じています。でも、例えば、飲食店でお刺身を注文した時、醤油が3種類でてきたら…。
醤油に興味のない人でも、口に入れてみると思うんです。そして、この刺身にはこれがいいとか、これは合わないなとか、自然と食べ比べをしてしまうはず。(しかも、刺身そのものも、いつもよりおいしく食べられて!)
だから、醤油皿をつくっています
3種類の醤油が注げて、飲食店やご家庭で使っていただけるような醤油皿をつくっています。
まだデザイン途中ですが、おおよそこのような形になる予定です。
プロダクトデザイナーの小林幹也さんによるデザイン。スタイリッシュで機能的な醤油皿になる予定です。
企画は大好物醤油のメンバー
企画を進めているのは職人醤油と博報堂の若手メンバー。実は、2020年に立ち上げた「大好物醤油シリーズ」をつくったチームです。醤油蔵も一緒に訪問し、醤油のことはもちろん、その裏側もしっかりと理解してくれているので心強いです。
賛同いただける醤油メーカーを募集しています!
この取り組みを職人醤油だけでなくて、各地の醤油メーカーと一緒になって進めていきたいと思っています。職人醤油と面識のないメーカーの方も大歓迎です。ぜひお気軽にお声がけください!(以下のwebサイトをぜひご覧ください)
そして、この醤油皿を使ってみたいという飲食店や小売店の方、何か関われるかもと感じていただけた方、どうぞお気軽にご一報いただけるとうれしいです!
2021年秋頃には出来上がってくる予定なので、またご報告します。