40歳からのキャリアを考えてみた話

今年40歳になりました。大先輩である鳥肌実の酉年厄年42歳に近づいて参りました。時代も昭和平成令和と時が経つのも早いものだなと思いつつ、給料はここ20年は横ばいで、社会人になってから豊な生活を経験した事がありません。だから時が経つのも早いですが身に着けているものは20年変わらずという子供おじさんになってしまいました。おそらく私達の世代はロスジェネ世代と言われて就職も出来ず、プータローを経て何等かの仕事に就いている方が多数かと思います。という私も土建業や運送業を経てIT業界に未経験で飛び込んで15年ほどになります。土建業をやっていたころは日給制だったこともあり、年収にすると200万~250万程度だったと記憶しています。当時は地方に住んでいたこともあったことと、周りも同じ環境であったことから貧しさを感じることはなく、平々凡々と生活していたものでした。何かの手続きで大学に行った際に求人サイトに掲載されていた未経験ITエンジニア募集という求人に申込みし、大阪で面接しそのまま大阪で就職という流れかと思いきや、大阪には支店もなく千葉の行徳の寮にそのままぶち込まれるというぼったくりをくらった事は今ある人生の節目であったと思います。

時は流れ

1年目からエンジニアを辞めてすぐに地元関西に戻るつもりでいたものの、帰るきっかけを逃したことから、何となく結婚をし、転職を繰り返しながら15年ほどエンジニアを続けられています。

そろそろ表題の件に戻ります。40歳のエンジニアという人達はどれほどいるのでしょう。そしてキャリアに悩みを抱えている方がどれほどいるのでしょう。大企業であればぶら下がる事も可能かもしれません。ジョブ型雇用も巷ではささやかれてきてはいるものの大手は雇用がしっかりしているイメージはいまでもあります。もしかしたら仕事に対しての将来を考えている人は大手にはいないかもしれません。

という私がエンジニアとして最初派遣で入った某NTTデータ様の同じ年齢(当時27歳ぐらい)の同僚に給与や福利厚生、社内研修制度を聞いた時は、唖然としたのを覚えています。同じ年齢で社会人経験もさほど違わないのにその数年で差が出るものかと感じたものです。(入社時から全然差がある話なんだけど)大手の方のキャリアは幅が広く沢山の経験と実績を積めるわけだし20年働けば資産も築けるわけです。だから40歳になったときの悩みの質が私のような泥人間のような部類とは明らかに違うわけだと感じるのです。おそらくですが転職をしたとしても選択肢が多すぎて困る もしくは現状の年収レベルで会社でぶら下がるの2択になるかと想像してしまいます。どちらを選んだとしても生活する上においては困る事はないわけです。

某記事を読んでの感想

サイボウズさんが話していたこの記事でも書かれていますが、半数以上の40歳の方は役職についている訳ではなく、エンジニアとして業務されているわけで、これからも体が動くかぎりコード書いたり、Config書いたり、ドキュメント書いたりワークをし続けるのでしょう。

逆に、このようなエンジニア仕事が出来なくなる年齢とはいつになるのでしょうか。新しい技術をキャッチアップし続けて新技術の提案書を経営に落とし込むことは大変苦労すると想像出来ます。また令和生まれの新人類と人間関係を構築し続ける不安もあります。そういった不安をさっぴいてもエンジニアという職業は広く、深く業務自体はあるわけです。

例えばデータセンターに行くと受付をしている方がいます。その方々はラックの締め忘れをチェックをしています。IpadでチェックしたりPHSを受け取ったり... また監視オペレーターという方もいます。所謂24/365になりますがアラートサイレンが鳴ったら四の五の言わずエスカレーションするわけです... 他にもいわゆるオペレーターと言われる方々はエンジニアとは一線画した業種に感じたりしますが、ITに関わっている訳ですし用語も資格も持っているでしょうから腐ってもエンジニアだと思います。またそのような単純な作業は少なくとも10年以上前から「人から機械」に取って変わられると言われていましたが、いまだに現役バリバリで存在しています。おそらくの見立てですが10年後も存在する業務だと思っております。(日本の場合)IPv4もいまだに現役だし...ずっと残るんじゃないでしょうか。

結局のところ

私のキャリアで考えるとオペレーターという仕事も一つの選択肢としてあっても良いのではと感じるのです。給与の面やモチベーション、周りからの見られ方で賛否あると思うんですが。一つの選択肢として20年後にやる業務でも良い気がします。

あと、もしかしたらアドバイザリーのような仕事も出来るかもしれません。沢山の企業を見てきたなかで、老害のようなアドバイスはできるような気がしています。説得力が無いと出来ないですが、課長・部長クラスと会話出来るレベルであれば業務のアドバイスは出来ると思います。資料を作りながらたまに相談役として雑談に付き合うのも良いなあと思ったり。現実的には難しいでしょうけど。

とにかく10年後のキャリアを考えると頭痛くなるし、思考が停止する感覚はあるわけですが、「今ある出来そうな業務」にフォーカスすると少し気持ちが楽になるのです。背伸びして上の世代の人がやっている領域を目指すから思考が停止しているだけであり、今と同じもしくは少し下を見てみると気持ちが楽になるから、あまりキャリアキャリアと考えている方は上だけではなく横や下、斜めも見てみてはいかがでしょうか。


PS:5年後転職してキャリアップしてる自分に向けて書いています

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